犬のできものと病気について

【獣医師監修】犬のできものと病気について

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犬の体にできものを発見したら、病気なのか、痛くないのかなど、色々と心配になってしまいます。もちろん獣医師の診察を受けることが一番良いのですが、犬のできものには色や大きさ、症状などから、ある程度推測できる場合があり、どのようなできものが良性か悪性かの判断にもつながります。愛犬の体にできものを発見した場合は、よく観察してみましょう。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

犬はできものができやすい動物

女性の獣医と皮膚の診察を受けている犬

犬はできものができやすい動物で、人間の34倍の比率だと言われています。そして、犬のできものは年をとるほどできやすく、その形状も様々です。

動物病院へ連れて行くべきか、悩む飼い主さんもいらっしゃるかと思いますが、犬のできものは幅広く、自然に消えてしまうものから、ただちに治療が必要なもと様々です。

犬のできものの色や形状

犬の皮膚にできた黒い腫瘍

できものの色

白、黄色、赤の場合は良性の場合が多く、発がん性はありません。原因は主にパピローマウイルスの感染によるものです。そして、紫、黒、赤黒の場合は悪性腫瘍のがんの可能性が高く、大きさに関わらず早めの治療が求められます。ただし、色だけでは判断できませんので必ず動物病院で診てもらいましょう。

できものの形状

だんだん大きくなる場合は悪性の可能性があり、特に急激に大きくなるもの、固くなるものは要注意です。獣医師に一度「良性」の診断を受けたのであっても、緩やかにどんどん大きくなる場合は再診をおすすめします。

他の形状として、ブツブツしたものが集まっているものや、かさぶたのようなものであったり、人間でいうニキビのようなものもあったりと、犬のできものの形状は多種多様です。

犬のできものの症状

獣医に皮膚をチェックされている犬

腫れて炎症を起こしている

できものに膿が溜まっている可能性があり、腫れ、痛みがあることがあります。注射をした箇所や何かが刺さって炎症している場合もあり、犬が気にして舐めたり引っかいたりして、更に炎症していることもあります。

膿、血が出ている

人間でいう「ニキビ」に似ており、毛穴の中に老廃物や分泌物、脂肪が溜まって出来ている可能性があります。潰れると膿や脂肪が出てくる際に出血することがあり、同じ場所に再発しやすいものです。

かゆみ、痛みがある

かゆみがある場合に、犬が気にして噛んだり引っかいたりしてしまう場合があります。その傷口から他の病気に感染してしまうことがあるので、注意が必要です。また、犬が痛がる場合には早めの受診をおすすめします。

皮膚の下のしこり

皮膚の表面ではなく、明らかに皮膚の下にできている場合があります。

犬のできものから考えられる病気

犬の口にできたイボ

表皮嚢胞

袋状のものが皮膚の下にでき、皮脂や古い角質が溜まるもので、良性ですが大きくなると弾けてしまうことがあります。皮脂の分泌が多いシュナウザーやシーズーなどの犬種に多い傾向があります。

脂肪腫

良性の場合が多く、脂肪細胞が増殖したことで腫瘍化したものです。腫瘍がぷにぷにと弾力があり、動きます。そのままにしていても命に危険はありませんが、生活に支障が出るのであれば切除した方がいいでしょう。

組織球腫

若犬、大型犬に多い良性の腫瘍です。自然になくなるものもありますが、急激に大きくなりる場合もあります。若い犬ならば切除せず投薬などで経過を見ることもありますが、大きくなる場合は切除することもあります。

毛包腫瘍

良性、悪性の両方になる可能性があります。皮膚に固いこぶのようなものができ、放置していると徐々に大きくなっていきます。犬自身には痛みやかゆみなどの自覚症状はない場合が多いのですが、まれに腫瘍に炎症が起こることもあります。

悪性リンパ腫

発見からの進行が早い全身の病気です。血液のガンなので治療は切除ではなく、抗がん剤治療が中心になり、どれだけ延命できるかという治療になります。抗がん剤によく反応しますのでいったんは治ったかのように見えますが、完治は難しく、ゴールデンレトリバーなどの犬種に多い病気です。

乳腺腫瘍

乳腺腫瘍には良性と悪性の半々があり、時間が経つに連れ大きくなりリスクも高まるものです。とくに避妊手術をしていない犬がなりやすく、根治するには乳腺を全摘手術する必要があります。

肥満細胞腫

皮膚型と、消化管にできる内蔵型があり、再発も多く、命に関わるしこりです。皮膚にできた肥満細胞腫は、触った感じは脂肪腫に似ていて区別がつきにくいため、注意が必要です。

犬のできものができやすい場所

犬のできものの調査をしている医師

特に病気を持っていなくても、老犬は脂肪腫などのできものができやすい傾向にあります。顔面から背中、お尻など、犬のできものはほぼ全身にできる可能性があります。

愛犬との日々のスキンシップやコ、ミュニケーションが早期発見につながり、大切と言えます。

犬のできものについての注意点

エリザベスカラーを付けたジャックラッセル

犬自身ができものを気にして、舐めたり、引っかいたり、噛みつぶしてしまうと、その傷口から細菌感染してしまう可能性があります。二次感染が起きないよう、飼い主さんは次のことが必要です。

  • 犬にエリザベスカラーを付ける
  • できものに包帯などを巻く
  • 人間にも感染しないよう犬をケージ内に入れる

犬のできもの(イボ)は人間にも感染するものがあるので、犬との距離を保ち、獣医師の診断を受けましょう。エリザベスカラーや包帯も一時的なものですので、獣医師のもとで適切な治療が必要です。

まとめ

獣医にダニを取ってもらうダックス

犬のできものは、普段の愛犬とのスキンシップやブラッシングなどで発見する飼い主さんが多いことでしょう。発見した際には色や形状などである程度判断できるとは言え、素人判断はとても危険ですので、獣医師の診断をおすすめします。

また、できものかと思いきや、寄生虫である「マダニ」だったということもあるようです。体調3~4mmのマダニは血を吸うと3倍以上に膨らむというので、小豆のような色と大きさのものはマダニの可能性もあるそうです。

犬のできものには、イボのようなものだったり、しこりだったりと、様々なものがあります。ただちに動物病院を受診するのが安心ですが、「小さなニキビで病院?」と思われる飼い主さんは、動物病院に電話をして聞くのも良いかと思います。

ユーザーのコメント

  • 投稿者

    女性 おひげ

    腫瘍のようなデキモノは心配ですので急いで病院ですが(まだ見つけたことはありませんが)、小さなポチっとした白ニキビのようなのはよくお腹にできます。マナーベルトを着用する機会が多いのでそのためかと思います。見つけたときは、ヒルトンフィトバームというハーブの軟膏のようなものを塗って対応しています。少々の殺菌作用のあるクリームで、もともと馬用の薬だったそうです。今は犬向けにも小さいサイズが販売されています。
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