【体験談あり】妊婦になった時に考えたい「愛犬との接し方」

【体験談あり】妊婦になった時に考えたい「愛犬との接し方」

飼い主の妊娠。犬と人生を歩んでいれば遭遇する可能性の高い出来事です。もしも飼い主が妊娠した時一体どのような事が待ち受けているのかそして、どのように過ごしお世話したら良いのか、私の体験談を交えてお話しします。

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はじめに

プードルホワイトの後姿とマタニティマーク

私は今まで、愛犬を可愛がりどんな時も寄り添って暮らしてきました。
愛犬家としては、我が子同然に可愛がる事は当然ですが、そんな私も、昨年(2016年)の9月に妊娠が判明し、今年(2017年)の5月に出産を経験しました。愛犬と共に暮らして5年目の出来事でした。

妊娠期間中は様々な体の変化や心の変化があり、時には数時間で変わってしまう事もあり、とても不安定で、戸惑うばかりの毎日でした。そして何より驚いたのが、愛犬にも心身の変化が起こった事でした。(愛犬も、私と同じように戸惑っていたようです)

初めはとても大変でしたが、大変な妊娠期を送るなかで愛犬に助けられる事が多く、今ではより一層絆が深くなった気がします。

この体験を経て、「私と同じように戸惑い不安に感じている飼い主が多いのでは?」「犬と暮らす妊婦さんの中には、どうしたらいいのか悩んでいる人も多いはず・・・」と思いました。

今回は、「妊娠中どのように愛犬と接すればよいのか?」をテーマに、妊婦になった時に注意すべき点や心構えをまとめてみました。

ぜひ、最後までお付き合いください。

愛犬との接し方(妊娠初期)

女性 グレーのトップスと白いスカートとハートのクッション

「つわり」の時は散歩を控える

妊娠初期はとにかく小さな小さな赤ちゃんをお腹にとどめなければなりません。個人差はありますが、ちょっとした事で流産に繋がってしまう場合もあるので、なるべく安静にしたり心を穏やかに過ごす必要があります。

そのため、愛犬とはアクティブに過ごしてあげる事が出来ませんでした。普段どおりお散歩が出来なかったり、遊んであげられ無かったからといって、つい自分を責めてしまった事もありましたが、「今は仕方ない。今は大事な時期なんだ」と割りきるようにしました。気持ちがナーバスになるとその方が犬にとって悲しい事ですからね。

この時期は無理せず、一緒に横になったりのんびりして犬とリラックスしたりして愛犬とゆっくり心を交わす事がとてもおすすめです。

「つわり」中の注意点

妊娠初期に起こる「つわり」を考慮しておく事が重要です。つわり中は普段と違い、愛犬との生活も思うようにいかなくなります。特に「ニオイ」に敏感になるため、以下のような事が辛くなりました。

犬のトイレの掃除が辛い

犬の糞尿のニオイがとても強烈に感じるようになってしまい、犬が室内トイレで用を済ませた後のお掃除がかなり辛いものでした。

犬の散歩が辛い

犬の散歩事態はなんとか行けるのですが、散歩中に漂う草花のニオイや、よそのお家の料理のニオイなど、あらゆるニオイがダメになり、お散歩が少々苦痛な時間になってしまいました。

犬の手作り食の作りが辛い

私は妊娠する3年ほど前から手作り食を愛犬に与えていたのですが、ニオイに敏感になったせいで料理ができなくなり愛犬のためのごはんも作れなくなりました。

ドッグフードを与えるのが辛い

やはりこちらもニオイが気になりました。手作り食とプラスしてあげていたいつも愛犬が食べているドッグフードはラム肉が入っているのでいおいが元々きつく、つわり中は余計に気になりました。

ブラッシング(ブラッシング剤)が辛い

お散歩のあとや愛犬が寝る前にブラッシング剤を用いてブラッシングを行うのですがこれもやはりニオイが苦手になりました。

このようにつわり中は、いつも平気なニオイや、普段なら「むしろいいニオイ」だと感じているニオイでもダメになってしまいます。

犬のお世話全般がニオイを伴う事が多いので、精神的にもとても辛い日々でした。
なんとかマスクをつけて対応してはいましたが、それでもニオイはマスクをしてても感じるようになり、思うようにいかなくなりました。「いつも通りお世話してあげたいのに出来ない・・・」というなんとも複雑な気持ちでした。

つわり中でも出来る「愛犬とのコミュニケーション」

  • 犬と一緒に横になる
  • 少し落ち着いた時に、2~3分おもちゃで遊んであげる
  • 無理のない範囲で短いお散歩をしてあげる
  • とにかくスキンシップをする

辛いつわり中、愛犬にしてあげられる事は限られていましたが、それでも愛犬とのコミュニケーションを取る事は必要だと思います。できる事を少しずつ、無理のない範囲で行ってあげれるといいですね。

私もつわりの具合をみながら、少しの間おもちゃで遊んてあげたり、タオルで引っ張りっこしたり、短いお散歩(家の近所を1周するなどの)をして過ごしていました。

もちろん、出来ない日の方が多かったのですが、日々なにかしらコミュニケーションを取ってあげられる事がとても大事です。また、一人で抱え込まず、旦那さんや家族に相談して犬のお世話の役割分担をしてもらう事も必要です。無理すればそれだけ犬も悲しい気持ちになってしまいますので、できる事を無理せずやりましょう。

つわり中に愛犬に助けられた事

妊娠してから一ヶ月が過ぎる頃からつわりが一気にひどくなり、毎日朝起きて寝るまでずっと気持ち悪さと吐き気との闘いでした。ひどい時は、起きてる事すら出来ない程の酷いつわりで、気持ちが落ち込む事も多くなってしまいました。

そんな時、愛犬が寄り添ってくれ一緒に眠ってくれたり、私がつわりでトイレにこもってしまっている間もずっとドアの外で心配そうな顔をして待っていてくれました。そんな健気な愛犬の姿に心が救われたのです。

愛犬との接し方(妊娠中期)

妊婦と海

安定期のうちにコミュニケーションを沢山取ってあげる

辛いつわりを乗り越えると、妊娠中期いわゆる『安定期』に入り、できなかった事も少しずつできるようになり犬のお世話も元のようにできるようになります。(私の場合、この時期に思う存分愛犬との時間を楽しむ事が出来ました。)

また、この頃になると、私の体調が落ち着いた事もあり、愛犬の状態も落ち着いてきて不安そうな顔はしなくなりました。相変わらず甘えん坊度は高かったのですが、いつも通り元気な様子を見せてくれるようになりました。

安定期うちに愛犬と取れるコミュニケーション方法

  • 愛犬との旅行
  • 愛犬とお出かけ
  • 愛犬と長めのお散歩
  • 愛犬とドッグランへ行く
  • 愛犬とドッグカフェへ行ける
  • 家の中で遊んであげる

上記のように、安定期になると行動範囲も通常時と同じぐらいできるようになります。
ただ、安定期は3カ月しかないので、事前に犬との時間をどのように過ごすか計画を立てておくようにしましょう。

私の場合、日帰りの旅行に行ったり、ドッグカフェへ行ったりドッグランへお弁当を持っていき、愛犬にはおやつを持って遊びにも行きました。その他にもペットショップで愛犬の買い物なんかも楽しむ事ができ、とても有意義に過ごせた3か月間だったと思います。

安定期の注意点

安定期といえども無理せず犬との時間を楽しむ

「安定期だから何をしてもいい」という事ではありませんので、お腹の赤ちゃんやご自身の体調を考えながら無理をしないように犬との時間を楽しみましょう。

必ず休憩する

体調が良くても必ず休憩する時間を作るようにしましょう。犬とお散歩に行った後やおでかけした後は横になるなどして体をしっかり休めてください。

今のうちだからと焦らずのんびりした気持ちで犬と関わる

ついつい今しかないと焦って犬との時間を重視するあまり、スケジュールを詰め詰めにしてしまいがちですが、産後落ち着けばまた犬との時間も少しずつではありますが増えていきます。焦った気持ちで無理をしないよう、のんびりと穏やかな気持ちで犬との時間を過ごしてください。

『甘やかし』に注意

妊娠中で犬に我慢させる事が多くなってしまい、ついつい甘やかしてしまう事も。しかし、犬との信頼関係が元々築けているなら甘やかせ過ぎはかえって犬のストレスを増やす結果になりかねません。甘やかせる事も必要ですが、度が過ぎないように注意しましょう。

愛犬との接し方(妊娠後期)

出産間近

愛犬と思う存分楽しく過ごせた妊娠中期もおわり、いよいよ妊娠後期、ここまでくるとお腹はかなりの大きさになり、身動きが取れにくくなります。ここからまた、犬との生活に変化が起こります。

妊娠後期は愛犬とのコミュニケーションの幅が狭まる

この時期から体が出産に向けての準備に本格的に入ります。お腹はどんどん大きくなり、正産期と呼ばれる時期(いつ産まれても大丈夫な時期)まではかなり気をつけながら生活をしなければなりませんでした。

そのため、愛犬へ以下のような事が出来なくなりました。

  • 長時間の散歩
  • 普段通りの遊遊び(お腹が張るため無理に動けない)
  • 長時間の旅行やお出かけ
  • 長時間の抱っこ(お腹が重くなるため)

妊娠後期は、いつどこで陣痛が始まるかわからない時期です。
そのため犬との生活も泣く泣く制限をせざる負えなくなりました。つわりの時と違い元気はあるのに体が重く身動きが取れないし、大好きな犬と思うように過ごせない事がとても悲しく感じました。

しかし「お腹の赤ちゃんを無事出産するために仕方のない事。」そう自分に言い聞かせ、犬にも何度も話ながら毎日を過ごしていました。

妊娠後期に起こった「愛犬の変化」

出産が間近となったこの時期、出産に対する恐怖感もあってか私自身の気持ちが不安定になり、思うようにコントロールができなくなってしまいました。いわゆる妊娠後期の「マタニティブルー」です。

そんな私の様子に、愛犬が影響を受けないはずがありませんでした。甘え方もさらにヒートアップし、とにかく出来るだけ私にくっついていたいという感じで、一日中私の横か膝にいる事が増えました。そして終いには、ごはんを残すようになったり、時には吐いてしまう事も稀に起こるようになったのです。
「もしかして何か病気になってしまったの!?」と心配になり、動物病院へ駆け込みましたが、結果は異状なし。やはり精神的なものでした。

「愛犬の変化」の対策

その日からなるべく愛犬の前では笑顔でいるようにしたり、とにかくスキンシップを大げさにしてみたりと対策を取ってみました。

その介があってか、少しずつ落ち着いてごはんを食べてくれるようになりました。しかし甘えん坊はやはりお腹に赤ちゃんがいる事を感じているのもあって治まりませんでしたが、日常のしつけはいつも通りしていたので大目にみてあげる事にしました。

出産日の入院中についての心配事

愛犬の変化を間近で見て、「果たして私が入院して大丈夫なのだろうか?」その事がとにかく私の中で不安材料となっていました。

「今でさえ、赤ちゃん返りしてしまっているのに、私が5日以上もいない状態があって大丈夫なのだろうか?」出産予定日が近づくにつれ、この事ばかり考えるようになっていました。

しかし、こればっかりはどうしようもありません。私の入院がなくなる事はないのです。ここは愛犬にも協力してもらうしかありませんし、私がいない間少しでも寂しくないように色々な対策が必要だと考えました。

私が出産入院した時の対策

飼い主が入院中、犬が極力寂しくないよう、そして不便の無いように様々な事を想定し、その対策を練る必要があります。私の場合、家には主人しかおりませんでしたが、幸い実家が車で15分圏内にあったため、協力をお願いしました。

  • 朝、晩のお散歩はなるべく行ってもらう
  • 主人が仕事の場合、実家の家族に昼間様子を見たり遊んでもらう
  • 私のニオイのついたものをそばに置いてあげる
  • ストレス軽減に犬にマッサージ
  • ブラッシング

これらの対策を主人や実家の家族に伝え、お願いしました。実際私が入院中は思っていた以上に愛犬が不安になったり寂しさでストレスを抱えてしまったようで、心配した主人が毎日職場へ連れて行き、私の入院している病院へ行く時は実家で愛犬を預けて来てくれていました。

妊娠期間中に愛犬と接するポイント

プードルホワイト リラックスしている グレーのトップス 大きなお腹

愛犬の「赤ちゃん返り」を理解してあげる

妊娠してすぐの事、まだお腹ももちろん出ていなかったのですが、愛犬は私のお腹を見つめたり、お腹を何となく意識してわざと前肢でカリカリしてくるようになりました。

そして、急にいつもにも間して甘えん坊になったりちょっと離れるだけで不安な顔になり、後追いもひどくなりました。男の子という事もあってか元々甘えん坊の愛犬だったのですが、やはり飼い主の変化には敏感になっているようでした。

よく、お母さんのお腹に赤ちゃんがいたり、下の子が産まれたりすると、上の子が赤ちゃん返りしてしまう事がありますね。きっと愛犬もそれと一緒だったのだと思います。

でも、今考えるとこれだけ甘えさせてあげる事ができたのも妊娠期間だけの貴重な時間だったかもしれません。産まれてからはなかなか甘えさせてあげる時間がなくなりました。

愛犬と過ごす妊娠生活を楽しむ

妊娠中はとにかく様々な体の変化が起こり、ホルモンの関係もあって心のバランスが取れなくなります。感情も不安定になりやすく、いつもならそんな事ないのに急に悲しくなって泣き出してしまったり、とてつもない不安感でどうしたらいいのか分からなくなってしまう事もありました。

そんな時にいつも愛犬がそばにいてくれて私を励ましてくれたり明るくしてくれました。時には笑わせてくれたりと心を解してくれたのです。

正直、愛犬がそばにいてくれなかったら私は前向きな妊娠生活が送れなかったと思います。愛犬のお陰で落ち込んだり不安になってもまた元気になって妊娠生活を楽しむ事ができました。

愛犬の不安とストレスを考えて上げる

飼い主が突然いなくなる事で受ける、不安感やストレスは計り知れないという事は、おわかりいただけたかと思います。

飼い主の変化は予想以上に犬にはダメージがあります。
そのため、入院前は家族との念入りな打合わせが必要だという事を忘れないでください。

さいごに

犬の背中 マタニティマーク 手を添えて

犬と人生を共にすれば、色々な出来事を一緒に共有する事になります。今回の私のように、愛犬と共に妊娠生活を送ったり、出産を迎えたりするケースもあると思います。

もちろん、妊娠や出産する事はとても喜ばしく素晴らしい事です。しかし、当の愛犬にとっては戸惑う事ばかり。その喜びを犬にも一緒に味わってほしいものですが、中々難しいものです。そして愛犬だけでなく、その妊婦になった飼い主さん自身も、戸惑い、悩む日々になるはずです。

しかし、こういう時だからこそ、愛犬との絆を再認識し、いつも愛犬から受けている「愛情の深さを知る事ができる」と私は思います。大変な事は沢山ありましたが、愛犬と共に一つ一つクリアし、それを積み重ねた日々は、今思い返せば愛おしく思えます。

そして、ずっとそばに居てくれた愛犬に感謝の気持ちでいっぱいです。この子がそばにいてくれて、妊娠生活を送れ出産できた事が本当に良かったなと思います。

さいごに、私と同じように妊娠を経験して戸惑っている方もおられると思いますが、今は大変でも犬との絆、信頼関係があるなら必ず乗り越えられるはずです。

大丈夫、犬を信じてあげてください。そしてあなた自身も信じてあげてください。そして、愛犬と素敵な妊娠生活を送ってくださいね。

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