複雑なコマンドを犬に教える時のポイント
愛犬が「マテ」「オスワリ」などの指示に従ってくれると、愛犬と心が通い合っている実感があって愛犬家としては嬉しいものですね。
ではちょっとレベルを上げて、複雑な指示を覚えさせるにはどうすればよいのでしょうか?
わんちゃんをコマンドに従わせることはひとつの芸としての側面以外に、人間との生活の中で過ごしやすくなるために必要なことでもあります。
2つ以上の指示が組み合わさったコマンドを教えるポイント
- ポイント① 動作を分けて教える。
- ポイント② 動作の最後(完成形)から教える。
訪問者を迎えている間や万が一の災害時にわんちゃんに教えておきたいのが『ハウス』です。
ハウスは「ハウスまで行く」「ハウスに入ってフセ」「ハウス内で待つ」という3つの動作が組み合わさったコマンドですので、今回はハウスを例にご紹介します。
①動作を分けて教える~ハウス編~
『ハウス』の構成動作を、分解して考えてみましょう。
1. ハウスまで「イケ」
2. ハウスに入って中で「フセ」
3. ハウス内で「マテ」。次の指示があるまで出てきてはいけません。
この場合、わんちゃんが覚えていないといけない個別動作は、「イケ」「フセ」「マテ」の3つです。
飼い主さんは、わんちゃんに、3つの動作を覚えさせて行くということになります。
②動作の最後(完成形)から教える
わんちゃんが、イメージしやすいように、まずは『ハウス』の最後(完成形)である、ハウスに入って指示があるまで出ない、というところを、まず最初に教えます。最終的に何をしたらいいのかを、わんちゃんに理解させることが重要です。
次に、3つの動作を1つづつ教えて行きます。
離れたところからハウスへ「イケ」で行き、
ハウスの中で「フセ」をして、
ハウスの中で「マテ」で、次の指示があるまでハウスから出ない。
上記3つの簡単な動作を身につけさせて、連続させるだけなので、わんちゃんにも分かりやすいです。一連の動作を繰り返し練習して覚えさせることで、少し離れたところからの指示でも、『ハウス』のコマンドひとつでできるようになります。
『ハウス』に関連する「イケ」「フセ」「マテ」などのコマンドは、災害時以外にも、日常生活でリードが外れてしまって危険な場面に遭遇した時に、「マテ」「フセ」をさせることで、危険を回避させられる手段となります。
このようなトレーニングする場合の注意点としては、1回の練習を15分程度で止めて、練習の合い間には、わんちゃんが好きな遊び(ボール遊びや、綱引き、散歩など)やオヤツ時間を入れて、わんちゃんに上手にストレスリリースをさせてあげることが大切です。
一つ一つの動作が簡単でも、トレーニングが嫌いになってしまっては、複合的なコマンドを身につけさせることはできません。一度嫌なイメージをつけてしまうと、それを払拭して、コマンドを習得するとなると、予想外に膨大な時間がかかってしまうこともあり得ます。わんちゃんの様子を見て、短めの時間で集中してトレーニングをしましょう。
また、飼い主さんは、わんちゃんの習得ペースを把握し、わんちゃんが無理なく上達していけるように、焦らずコツコツと少しづつ進めるという、飼い主さん側の忍耐力も必要です。
まとめ
組み合わさった複雑なコマンドを犬に教える時のポイントは、
- ①動作を分けて教えること。
- ②動作の最後(完成形)から教えること。
複雑に思えるコマンドも、分解して簡単な動作にすることで、トレーニングするステップが掴めます。わんちゃんには、まず最後の完成形を教えて、着地点を理解させることで、少しずつ習得させてあげましょう。
短時間トレーニングと遊びを織り交ぜて、楽しく練習して覚えさせ、わんちゃんの快適な社会生活に活用しましょう。いざという時の、わんちゃんの安全確保のためにもお勧めです。
ユーザーのコメント
40代 女性 ゼロ様
ハウスにはもちろん反応しますが、お風呂に行って来る、掃除するよと言うと、何故だかハウスに入ります。小さい頃に理由を話しかけながらハウスに入れたからかもしれませんが、単語をたくさん聴かせるのは、思っているより後から色んな効果が出るみたいです。
20代 女性 mimi