犬を「飼う前」と「飼った後」で変わる7つの生活

犬を「飼う前」と「飼った後」で変わる7つの生活

「ペットは毛皮をまとった人間のミニチュアではないことを自覚しなければならない」カナダの獣医学博士H.C.ローゼルのこの言葉から、「人間と同じような行動を飼い犬に要求していないだろうか」と日々の行いを思い返した事があります。犬は人間ではありません。犬を「飼う前」と「飼った後」の生活も当然ながら違います。安易に犬を飼い始め不幸を招いた例は多くあります。「飼いたい」のか「飼うことができる」のか自分の生活についてよく考える必要があります。

はてな
Pocket
お気に入り登録

1.家に戻った時

カーテン

飼う前

体調や気分で自由に過ごす

飼った後

どんな状況下でも自分の帰宅を喜んで待ちわびてくれている犬とまずは触れ合い、たまに予想外の出来事に驚く

『どんな状況下でも』とは、飼い主の体調や気分の善し悪しだけではありません。犬の体調が悪かったり、留守中に犬が不安や恐怖に襲われていたりするかもしれません。そんな状況であったとしても、犬には飼い主の帰宅をずっと待ち続ける強い忠誠心があります。想定外の出来事によって帰宅できなくなったとしても、飼い主の帰りをひたすら待ち続けている犬の姿を忘れてはいけません。
また、犬は飼い主が考えつかないようなイタズラを次々と生み出す天才です。飼い主はそれを見つける度に、笑ったり、泣いたり、怒ったり、呆れたり、心配したりしながら犬と共に節度のある生活を保っていかなければなりません。

「いつも大喜びしてくれて嬉しいけど、あーこんなところをボロボロにしちゃって…」

2.家を離れる時

イタズラ

飼う前

時間に余裕がない時は、そのまま取り敢えず出掛ける

飼った後

留守中に犬が危険な目に遭う要素がないか必ず確認する

『そのまま』とは、飼い主の身なりだけではありません。食事、脱ぎ散らかした部屋着、閉めたままのカーテンなど、たいていの事は後回しにできます。しかし、犬がいる場合にはそうはいきません。出掛ける前に確認しなければならないことがたくさんあります。

  • 食事…健康管理の第一歩、時間を決め適切な量を与える。
  • 水…生命維持にとって最も重要なもの、常に新鮮な水を与える。
  • トイレ…汚れているとトイレ以外の場所で排泄することがある。
  • 室温(適正温度:18~28℃、適正湿度:40~60%)…熱中症に注意する。
  • 留守中に咬んだり食べたりして危険が生じる物はないか要チェック!!

「備えあれば憂いなし、だけどそれを犬がする事は至難の業」

3.外出先の範囲

キャリーバッグ

飼う前

特に制限なし

飼った後

ペットOKかどうかの事前確認が必須

公園の砂場や芝生の中、食堂、食品店などには連れて入らない。集合住宅の共用部分や公共の場所では、抱いたりキャリーバッグに入れたりする。目的地がペットOKかどうかの確認は必ず行う。OKだと思い込んでいる公園にも『ペット立入禁止』の表示があるかもしれません。当然のことながら、迷惑や苦情の原因となることはできる限り防止しなければなりません。

「一緒にお出掛けしたいけど、ここも無理だね」

4.洋服の選び方

NGな服

飼う前

特にこだわりなし

飼った後

爪が引っ掛かったり毛玉になりやすい素材、毛が付きやすい素材、付着した毛が目立つ色は避ける

犬が入ることのない飼い主のトイレの床に犬の毛がいっぱい!飼い主の洋服に付着して運ばれているのですが、結構多くて驚きます。飼い主の衣類と一緒に洗濯したタオルなのに顔や体を拭くと犬の毛がいっぱい!これも飼い主の衣類に付着した毛が洗濯機の中で拡散してしまったのですが、これまた結構大変です。

「スキンシップはお互いに癒される、だけど美的センスが…」

5.お金の使い道

飼う前

自由に好きに使える

飼った後

食事代、トイレシート代、病院代、ワクチン代、狂犬病・フィラリア・ノミ・ダニ予防の費用、グルーミング代、電気代など犬に必要なお金の確保

飼い犬の登録料(生涯1回)と狂犬病予防注射料(毎年1回)は飼い主の義務として必ずかかる費用です。
日頃のお手入れは見た目の問題だけではありません。耳や囗の中、皮膚などの病気の予防、歩行を正常に保つなど健康管理にとても大切です。犬のお手入れにはある程度の技術または費用が必要です。

忘れられがちなのが電気代です。犬一匹でのお留守番中も、厳寒時の暖房、特に猛暑時の冷房は欠かせません。他の犬や人などに危害(損害)を与えた場合の補償(賠償金)など不測の事態に備える事も考えておかなければなりません。

「自分の経費は節約できるけど、犬の経費は節約できない」

6.必要な知識

お散歩

飼う前

犬種や性格、飼いやすさ、相性など

飼った後

犬の病気、適切な栄養や環境、犬の生態や行動学、しつけ方法など

犬が所定の場所で排泄するのは本能ではありません。トイレトレーニングの成果です。
アレルギー体質や肥満や老いを考慮し、その犬に合った食事を与えます。犬に与えてはいけない食物は最低限必要な知識です。
散歩は排便排尿をさせるための外出ではありません。散歩は運動不足やストレスを解消し、社会性や協調性を学ぶ事ができる、健全な生活を送るために不可欠なものです。

「犬との暮らしは楽しい事がたくさんあるけど、悩む事や考える事もたくさんある」

7.社会との関わり方

中型犬

飼う前

自分の判断で自由に関係を持つ

飼った後

犬のすること全てに社会的・倫理的に責任を取る覚悟を持ち続ける

犬が苦手な人や犬アレルギーの人、犬の存在自体を不愉快がる人、犬への思いは人それぞれです。
近所付き合いが悪化してしまう原因も様々です。
飼い主は近隣に何らかの迷惑をかけていることを自覚し、近隣に対し細やかな配慮をしなければなりません。
また、当然のことながら犬を飼い始めたら途中で放棄する事はできません。
飼い主に必要な事は、最後まで飼う覚悟があるという事だけではありません。犬が病気や老いで寝たきりになったとしても最後まで付き添って世話ができる体力があるという事もとても重要な事なのです。
寝たきりになった時に抱きかかえてあげられる体力があるかどうか、自分の将来を想像してみて下さい。更に、災害時にはその犬と一緒に避難することも考えておかなければなりません。

「近隣の人たちと挨拶したいけど、犬が吠えて会話にならない…」

まとめ

子犬の頃にしつけた事が再びできなくなる時期、飼い主が犬に問題を感じ始める時期などを経て、概ね大型犬は生後2年、小型犬は生後1~1.5年で行動が成熟するといわれています。
子犬の時期から飼い始める場合には、後々「こんなはずじゃなかった」に遭遇しても動じない覚悟が自分に本当にあるのかよく考えてみて下さい。

その子犬がとても警戒心の強い性格で、社会になかなか馴染めない犬だとわかった時には、飼い主がより徹底したしつけをすることで、信頼関係はもとより忠誠心を強化して、その犬の警戒心をカバーしなければならないでしょう。アレルギー体質だと判明した時には、特別なケアが必要となるでしょう。
その時々でその犬に適した方法を模索しながら、飼い主と犬は二人三脚で社会における様々な困難を乗り越えていかなければならないのです。

犬を「飼った後」の生活は本当に素晴らしいものです。しかし、その素晴らしさの裏には、それらを引き立てる大変な事がたくさん隠れているという事を心に留めて、犬を「飼う前」の生活からもう一度見直してみてください。一時的な衝動から犬を飼い始め、容易に理想通りの生活が手に入るとは決して思わないで下さい。慎重に検討し覚悟を決めることが犬を飼い始める第一歩なのです。

はてな
Pocket

ユーザーのコメント

  • 投稿者

    40代 女性 匿名

    とある事情で飼えなくなった老犬を5年預かり、見送りました。
    室内犬しか飼ったことのない我が家でしたが、初めての中型犬(雑種)。日中は庭に出し、夕方からは玄関先。朝昼夕夜の4回の短め散歩…など、今までには無い習慣が身につきました。
    彼が亡くなり、寂しくなっている時に縁あって柴犬を飼うことに…。個性もあるでしょうが、老犬から得た知識はまるで役立たず。やんちゃでパワフルな仔犬にビックリしました。
    そういえば、マルチーズやチワワしか躾けてこなかった!散歩の距離も違います。
    思わぬ誤算もありましたが、今まで挨拶程度だった愛犬家の方ともお話するようになり、アドバイスを頂いたり、柴犬あるある話でストレスも解消!
    驚きと可愛さを楽しみながら生活しています。
はてな
Pocket
この記事を読んだあなたにおすすめ
合わせて読みたい

あなたが知っている情報をぜひ教えてください!

※他の飼い主さんの参考になるよう、この記事のテーマに沿った書き込みをお願いいたします。

年齢を選択
性別を選択
写真を付ける
書き込みに関する注意点
この書き込み機能は「他の犬の飼い主さんの為にもなる情報や体験談等をみんなで共有し、犬と人の生活をより豊かにしていく」ために作られた機能です。従って、下記の内容にあたる悪質と捉えられる文章を投稿した際は、投稿の削除や該当する箇所の削除、又はブロック処理をさせていただきます。予めご了承の上、節度ある書き込みをお願い致します。

・過度と捉えられる批判的な書き込み
・誹謗中傷にあたる過度な書き込み
・ライター個人を誹謗中傷するような書き込み
・荒らし行為
・宣伝行為
・その他悪質と捉えられる全ての行為

※android版アプリは画像の投稿に対応しておりません。