子犬との遊びの中で「興奮」をコントロールする
子犬は成犬に比べるとまだまだ知らないことがたくさんあります。楽しい事はもちろんですが、音や人間の動きなどに対して怖いと感じることも頻繁にあります。
そんな時、子犬の多くは興奮状態に陥ってしまい、理性を忘れ、本能的に吠えてしまったり噛んでしまったりと問題行動を起こすことが少なくありません。
この興奮癖を飼い主がしっかりとコントロールできるようにならなければ、いざ外に散歩しに行く時や遊びに行く時などに興奮状態に陥った子犬を落ち着かせることができないという事態に陥ってしまう可能性があります。
すると、周りにいる人々や犬に対して上記で紹介したような問題行動を起こしてしまうことも考えられるのです。
このような事態を起こさないためにも、日頃から愛犬の興奮状態をしっかりとコントロールできるようにしておく必要があります。コントロールできるようになれば、一緒に外に遊びに行く時も飼い主さん自身が安心できますよね!
今回は日頃の訓練を楽しく遊びながら行える方法をご紹介しますので、少しずつで良いのでぜひ挑戦してみてくださいね!
犬のテンションをオンにする方法
犬のテンションがオンになるということは興奮状態にあるということを示しています。多くの子犬は好奇心旺盛なため、「楽しい」「嬉しい」と感じた時に自然とオンの状態になります。
ここではこのオンの状態に持っていく方法を紹介していきます。
しかしさっきの話を聞くと、「興奮状態にならない方が良いのでは?」と思われる方もいるかもしれません。
なぜオンの状態にする必要があるのでしょうか?
それはオンの反対であるオフの状態にする際、オンの状態を知らなければオフの状態を理解させることができないからです。
子犬の多くは自然とオンの状態になるというお話をしましたが、中にはなかなかオンの状態にならない子もいます。そんな子のためにもオンの状態にする方法を知っておく必要があるのです。
声をかけながらオモチャで遊ぶ
まず最初の方法として「声をかけながらオモチャで遊ぶ」という方法が挙げられます。
中にはオモチャを持って見せるだけでも興奮してしまう子も多いですが、それではスイッチが入らないという子には声をかけてみましょう。
例えばオモチャで遊び始める際に、名前を呼んで惹き付けます。さらに一緒に遊んでいる中で「上手だねー!」「すごいねー!」などと褒めてあげてください。
それだけでも犬は「嬉しい」という感情を抱き、スイッチをオンにさせることが多いのです。
ポイント
この時に実践したい重要なポイントとしては、褒める時の声をいつもより高めに出してください。犬は言葉で理解しているのではなく、声のトーンで飼い主の感情を理解しています。
低い声で「すごいねー!」と褒めても褒められていると理解できないため、「嬉しい」という感情が湧き起こりにくいのです。中には「もしかして怒られてる?」とビクビクしてしまう子もいます。
ぜひその点に注意をして行ってみましょう。
毛を逆立てるように撫でる
毛を逆立てるように撫でるという方法もテンションをオンの状態にさせることができます。
愛犬を撫でる時、多くの人が毛の流れに沿って撫でていると思います。ですが、ここでは毛の流れと反対の方向に撫でてあげてください。
犬というのは興奮状態になる際、毛が逆立つようになっています。したがって、毛を逆立てるように撫でることで興奮状態を呼び覚まし、実際に興奮状態になる事があるのです。
先ほど紹介した声をかけながらオモチャで遊ぶ方法を試しても興奮しないという場合には、オモチャで遊びながら毛を逆立てるように撫でてみてはいかがでしょう。きっとこの方法でオンの状態を理解してもらうことができるはずです。
犬のテンションをオフにする方法
続いて、先ほどご紹介した「犬のテンションをオンにする方法」から、今回の重要なポイントである「オフにする方法」をご紹介します。
普段あまり興奮状態に陥らないという子犬でも、先ほどの方法を試したことで通常よりもテンションがオンになっているはずです。
しかし、その状態のまま放置してしまうと問題行動を起こしてしまう可能性があります。
そこで最初にもお話しした通り、飼い主さんが愛犬をオフの状態へとコントロールできるように以下の方法を試してみましょう。
オモチャとおやつを交換する「チョーダイ」を入れる
この方法はオモチャで遊んでいる興奮状態の子犬を一旦落ち着かせるための方法です。
先ほどオンの状態にする方法で「オモチャで遊んであげる」をご紹介しましたが、その延長線上と考えてください。
まず大好きなおやつを片手に持ち、子犬がオモチャで遊んでいる最中に「(オモチャ)チョーダイ」ともう片方の手を差し出します。
もちろん最初は何のことかわからずキョトンとしてしまうと思いますが、それで良いのです。なぜならば、ちゃんと飼い主さんの言うことに耳を傾けている証拠ですので興奮状態をコントロールできていることになります。
おやつを見てオモチャを渡してくれたのであれば、すぐにおやつをあげて褒めてあげましょう。
もしも「チョーダイ」と言ってもまったく耳を傾けないようであれば、飼い主さんが自力でオモチャを子犬から離してしまいましょう。離した時に大人しくなり、最終的にオモチャを渡してくれたのであれば褒めておやつをあげてください。
これを繰り返すことで、遊んでいる最中の興奮状態を飼い主さんの一言でコントロールできるようになります。
ホールドやリラックスポジションの状態をとる
これは「ホールド」と呼ばれる抱っこの仕方や「リラックスポジション」と呼ばれる格好をさせることで落ち着かせるという方法です。最終的に興奮状態から落ち着きを取り戻したら解放し、再び遊びに戻します。
ホールドというのは首と胴を動かないように固定する抱っこの仕方を指します。片方の腕で首を固定し、もう片方の腕を胴の下に通し、持ち上げます。この抱っこ方法は犬にとって自由に動き回れないため、早い段階で落ち着かせることができるのです。
また、リラックスポジションというのは犬の服従の姿勢と言われている「仰向け」の状態を指します。この仰向けの状態を飼い主さんの手で行う方法というのがクールダウンさせるには有効ですが、最初は慣れない子も多いため少しずつ慣れさせるようにしましょう。
リラックスポジションのやり方
まず飼い主さんが足を伸ばして座ります。続いて犬を抱き上げ、自分の足の上に仰向けになるように寝かせます。
最初は暴れる子もいると思いますが、リラックスポジションに慣れさせるためには「逃がさない」というのが重要なポイントとなってきます。一度逃がしてしまうと「逃げることができる」と学習してしまい、なんとかして逃げ出そうと逆に落ち着きがなくなってしまいます。
また仰向けに寝かせた際、前足の肘の部分を持ってあげるようにしましょう。そうすることで胴体の前の部分を動かせないため暴れにくくなります。
「なんだかリラックスポジションの方法は可哀想」と感じる人もいるかと思いますが、このリラックスポジションを問題なく行えるようになると信頼関係が築けた証です。
今後ブラッシングや歯磨きなどのお手入れもしやすくなりますので、覚えさせておくと良いでしょう。
手を噛んできたら遊びを中止する
オモチャを使って遊ぶ際、無我夢中になっている愛犬の姿は愛らしいですよね。
しかし、もしも遊んでいる最中に手を甘噛みしてきた場合は少し怒ったような声で「あっ!」「痛い!」と言い、オモチャを取り上げ、1分ほど無視しましょう。
こうすることで「飼い主さんの手を噛んじゃいけない」と学習するだけでなく、「どうしたんだろう?」と犬も一旦冷静になりますので1つの落ち着かせる方法にもなります。
甘噛みを許し続けてしまうと「噛んでも良い」という認識を持ってしまうため、なかなか噛み癖が直らないまま成犬になってしまう可能性があります。子犬のうちに甘噛みはダメなことだとしっかりと理解させましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
興奮状態からオフの状態にするためには愛犬と飼い主さんの信頼関係と主従関係が大切となってきます。主従関係が反対になってしまうと言うことを聞かず、結果的に問題行動に繋がってしまうのです。
ぜひ今回ご紹介したオンオフの方法を実践し、正しい興奮の抑え方を習得しましょう!
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