犬に「与えるべきストレス」と「与えてはいけないストレス」

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犬に「与えるべきストレス」と「与えてはいけないストレス」

「ストレス」と聞くと悪いイメージがありますが、家庭犬として人間と生きていく犬たちには与えていい…いえ、むしろ与えるべきストレスというものがあります。そのストレスは犬の順応力を上げ、家庭犬として暮らしやすくなるのを助けてくれます。悪いストレスは与えずに愛犬の社会化を促し、心身の健康を守ってあげましょう。

監修:獣医師 平松育子先生

(ふくふく動物病院)

犬にも適度なストレスが必要です

困り顔白犬

「犬が人間と共生するようになったのは1300年前から」という説が一般的に知られています。
社会の中で生きる人間につきもののストレスは家庭で飼われるわんちゃん達にも同様にあり、ストレスとの共生が必要です。

悪いイメージのあるストレスですが、ストレスの中には与えていい…いえ、むしろ家庭犬として生活するわんちゃんには与えるべきストレスがあります。
わんちゃんを本来ならばストレスになり得る生活環境の刺激に幼いうちから慣れさせて順応力を付けて学習させていき、それがストレスだと感じさせないようにする必要があります。これを「社会化」と呼びます。

しかし、不適切なストレスはわんちゃんの心身に悪影響を及ぼすため与えるべきではありません。

そこでわんちゃんの健全な社会化のために、与えるべき適切なストレスと与えてはいけない不適切なストレスについてご説明します。

犬に与えるべきストレスとは?

笑う少年と犬

家庭犬として飼われるわんちゃんにとって、与えるべき適切なストレスは家庭や日常での対応力を身に付けることができる必要なものです。許容範囲の適切なストレスを幼い頃から適度に与えることで慣れていき、結果としてわんちゃんはそのストレスを否定的に感じなくなります。

犬に与えるべきストレスとは

  • 人に撫でられたり、触られる
  • 抱っこされる
  • 病院などの苦手な場所に行く
  • 不快に感じる刺激を少しだけ与えられる(ボディコントロール)  など

家庭で飼育されるわんちゃんにとって、人に触れられることや抱っこされるというストレスには生活の上で慣れる必要があるものです。わんちゃんが嫌がるからという理由で避けてしまうより、病気や怪我で病院を受診する時や万が一の災害時の避難などの時のために必要な場合もあることを考え、少しずつ上手に慣らしていくことが大切です。

体のどこを触っても嫌がらないようにする「ボディコントロール」もそのうちの一つです。不快に感じる刺激を少しだけ日常的に与え続けることで触れられることに慣れていきます。
ボディコントロールは家族に小さな子供がいる場合や定期的なケアを家庭で行う時に発生し得る「ストレス」に慣れるためのトレーニングで、ハプニング的に受けるストレスに対してわんちゃんが反応を抑制できるようにするものです。
例えば爪切りや目・歯・耳の掃除、被毛を引っ張られる、足を踏まれる、尻尾を引っ張られるなどの刺激から受けるストレスへの対応力を付けることで、わんちゃんも子供も危険な状況にさせないことにつながります。

しかし、いくら与えるべきストレスとはいえ犬にとっては不快に感じるものであるため、長期間与え続けないように注意することが大切です。短期的な刺激で徐々に慣れさせるように、わんちゃんの気持ちが一番解る飼い主さんがストレスを受ける当事者であるわんちゃんの様子を見ながら加減して行いましょう。

犬に与えてはいけないストレスとは?

伏せる犬

犬に与えてはいけないストレスとはわんちゃんとの共生において不適切なストレスです。そのようなストレスを与え続けると病気になってしまったり、問題行動を起こすようになってしまう可能性があります。

犬に与えてはいけないストレスとは

  • 満足に運動させてもらえない
  • 不快な刺激や痛みを継続的に与えられる
  • 食事や水を与えられない
  • 飼い主に関心を持たれない       など

十分に運動させてもらえない、暴力をふるわれる、食事や水を与えられないといったストレスはわんちゃんに大きなダメージを与える、まさに「虐待」です。これらの不適切なストレスを与えることはわんちゃんの心身を蝕んでしまいます。絶対にやめましょう。

まとめ

女の子と子犬

家庭で私達人間と共生する上で、犬もストレスは避けて通れません。
悪いイメージのストレスですが、実はわんちゃんの社会性を育む有益な良いストレスもあり、良いストレスを活用することはわんちゃんが私達と生活しやすくなることにつながります。

決して悪いストレスは与えず、良いストレスを使って愛犬の社会化を促し、愛するわんちゃんの心身の健康を守ってあげましょう。

平松育子先生

記事の監修
  • 獣医師
  • 平松育子先生
  • (ふくふく動物病院 院長)

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

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  • 50代以上 女性 匿名

    必要な良ストレスなんですね〜
    飼い主も良ストレスを与えてもらってます。
    2頭仲良く遊び、呼び声を無視するなんてこともありますので_。(泣)
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