微笑んでも、もう視えていない…愛犬の視力喪失

【獣医師監修】微笑んでも、もう視えていない…愛犬の視力喪失

ある日、愛犬の目が見えなくなっていることに気づいた驚きと戸惑い…シニア犬の避けられない通り道のひとつ、「視力を失う事」に自分の老いを重ねてみました。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

愛犬の失明は突然でした・・・「緑内障の兆候」

餌皿

「フジちゃん、ごはん、ここだよ~」とコツコツ食器を叩く音で、フードの位置を知らせる筆者。
鼻先を少しぶつけてごはんにかぶりつく愛犬フジヤマ…最近の習慣とはいえ、やっぱり私は胸が苦しい。

彼が視力を失ってひと月位になるでしょうか、最初は何なのか分からなかったのですが、

  • なぜ視線が合わない?
  • なぜ笑顔に尻尾を振らない?耳を下げない?(※歓びの表現です)
  • なぜ散歩を怖がる?(立ち止まって、テコでも動かなくなりました)
  • なぜそんなにしょっちゅうクンクン鳴く?(理由の分からないタイミングでした)

これらの兆候は「目が見えない事へのとまどいから」と知ったのは、やはりネットでの情報でした。

緑色に変わった瞳を見て、急いで病院へ向かうと、獣医師から「緑内障ですね」と診断を言い渡されました。時折しょぼしょぼとひくついていた片方の目を治す為の点眼薬はもらっていたのですが…こんなにあっという間に進行してしまうとは思いませんでした。

フジヤマ、もうお母さんの笑顔は視えないのか…こんなに寂しいことなんだね?

愛犬フジヤマが患った「緑内障」とは?

まだ慣れる途中だよ?

その後、早速緑内障について調べると、色々な事実が分かりました。

緑内障は高確率で失明する

まず、緑内障を発症すると、「一年以内に90%の確立で失明する」と言われている事。(「緑内障」とは「高眼圧症」を意味するそうです。眼圧というのは眼の硬さのこと。)
そして、眼の中の圧が上がり、痛みや視力の低下・失明などの「視野に関する障害がでてしまう病気」である事。

目の痛みや視力を失う恐怖を考えると…心が苦しくなります。

こんな症状が見られたら病院へ

  • 眼が飛び出るように見えてきた
  • 眼が緑色になった
  • 元気、食欲がない
  • 眼をかゆがる
  • 何か痛がっている様子がある

こんな症状が出たら、まずは急いで動物病院に連れていきましょう。フジヤマの場合は「眼が緑色になった」症状が見られました。

私達の通う獣医の先生は、加齢性のものだということを、簡単に説明をして下さいました。調べたら、症状に痛みが伴う場合、最悪のケースでは、眼球を摘出しなければならないケースもあるそうです。

基本的な対策は3つ。

3つ

彼が視力を失ってから、私が彼にしてあげた事は…

  • 触れる、抱っこする等のアクションを起こす前に、必ず「声を掛ける」ようにする
  • 散歩を怖がるので、バギーや抱っこバッグを使う。(なるべく外の空気と匂いを感じさせてあげたいので)
  • 家具の配置は変えない(衝突等でのケガを防ぐため)

基本的にはこの3点。なるべくストレスを与えず、ケガ等や事故を防ぐ事が重要です。

普段より多めにスキンシップを図る

犬を抱く

今、筆者はフジヤマを膝に乗せてこの記事を打っています。安心したように丸まって居眠りをする彼。他の犬達と一緒に居る時は、静かにくっついて寝たり、不器用に遊んだりしています。

ですが、独りになると、1分と経たずにクンクン鳴き出します。そうです、一番不安なのは犬自身です。

そんな時は、たくさん触れあいましょう。
皆さんが留守がちだったり「好きでに気持ちよさそうに寝ているのだから邪魔しないように…」と思うかもしれません。
しかし、そんな時でも抱き上げて【15分抱きしめて】いてあげて下さい。犬達は敏感に皆さんの愛情を全身で感じて、安心・幸せを再確認出来ます。

言葉を持たない犬だけど… 筆者の愛犬介助に対する考え

考え

視力を失った愛犬(フジヤマ)は、卓越した聴力と嗅覚と過去からの記憶でなんとか日々を暮らしています。まだ9才です。このまま老いの坂道を転がり落ちていっても、飼い主というものは、「強く暖かい心」を持ってサポートしなければなりません。

暮らしのスタイルを「手厚く」する

おやつやフードを他の子に横取りされるのを防いだり、犬達の序列も考慮しつつ、優先的に介助します。

病み、困っている犬達の気持ちに立って想像する

目をつぶって家を歩いてみましょう、本当に怖いのが分かります。筆者は昔、社員教育の一環でアイマスクを使って店舗内を歩いたことがあります。盲人の方の立場に立って接客をするという講座でした。

今まで以上の【愛情】を持って、残っている【感覚】を活かして犬達のお世話をする

  • 聴覚:出来るだけ、声掛け、語り掛けをする
  • 嗅覚:きちんと楽しくフードを食べられるよう気配りをする等
  • 触覚:‘触れあい’でコミュニケーションを密にする

視力を失った愛犬へ「私の誓い」

お母さんと仲間がいれば…

言葉を持たない君だけど、困っているのは、伝わって来るよ?
君がしたい事は、ルールに従ってさせてあげたいし、したくない事は、絶対にしない。

でもきっと君が私にして欲しくないのは、「悲しむ事」。だから私は、悲しむ事を慎もうと思うのです。犬にとっては「飼い主(リーダー)の幸せが犬達の幸せ」だから。

虚ろであどけない姿は、いじらしくて切なくて、胸が痛くなるけれど、君に私の変わらない愛情が伝わるように、たくさん話しかけて、たくさん抱きしめようと思うよ?

部屋の模様換えもしないようにするよ、危なくないように、君が困らないように…。他の犬達は、私が笑顔を見せると一緒になって喜んでくれるけど、君は首をかしげるだけ。

それはとても哀しい事だけれど、何も言えない君は何でも黙って受け入れ、老いと共に生きていこうとしています。それはとても頼もしい姿だけど、お母さんはやりきれないよ…。いや、やりきるよ。君を守り続けて、幸せな人生を全うさせてあげるからね、と誓う私なのです。

一緒に老いていこう!

犬と老人のイラスト

フジちゃん、お母さんももうアラフィフになったよ、童顔だから若く見られることも多いけど、20代の頃のような体力もないし、老眼にもなってきた。一緒に居て9年だものね、お互い年を取る訳だよね。これは誰にでも平等に訪れる事で、誰も抜け駆けが出来ない、神様が決めた節理です。お母さんは無宗教だけど、加齢から逃げられないのだから、いっその事楽しく、一緒に時間を重ねて生きようね。

きっとお母さんは、長生きするだろうから大丈夫。ちゃんと守ってあげるから…。君や他の子たちは、お母さんの6倍か7倍のスピードで生きているから、それだけの速さで人生というものを凝縮して味わっているのでしょう…。

ずっと真っ暗な世界は、想像もつかないけれど、君の中では「心眼(物事の本質を見抜く心の動き、心の目)」が開きつつあるのかもしれないね?それはきっと、神様が君にくれた「第二の目」なのかもしれない…。

最後に、全ての盲目の犬達がこの「目」を持って心豊かに、幸せに暮らしてほしいと願っています。

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ユーザーのコメント

  • 投稿者

    50代以上 男性 匿名

    うちのラブラドルレトリバーが白内障になりました。
    県内で白内障の手術が出来る動物病院はなく、片目30万円以上かかる手術をしても、間違いなく見えるようになるかやってみないとわからないそうです。近くの動物病院で点眼薬を5〜6本買いましたが、結局半年位で両目失明しました。
  • 投稿者

    女性 チー

    もうすぐ15歳になるマルチーズの母ちゃんです。
    生まれつきチェリーアイでした。痛がったりしないので手術もしませんでした。むしろチャームポイントとしてました。
    11歳くらいから白内障になりましたが、よく見えているようで他所のワンちゃんや私以外の人間、家族には吠えたりしてました。
    完全に見えなくなったのは去年の秋くらいでした。いつも庭で遊んでいたのですが、いつもの庭なのに溝に気づかず落ちてしまいそうになったのです。トイレも場所がわからず粗相ばかりでした。
    最初は戸惑いましたが今はトイレも時間を決めて連れて行くようになり、ご飯の時は手を叩いて誘導してます。
    見えないだけで元気で食欲もありますが、寝てばかりになりました。
    寝顔を見てると、つい泣いてしまいます。
    「もうお母さんのこと見えへんねんな…最後に見たお母さんは笑ってた?怒ってなかった?笑ってる顔だけ覚えててな」って。
    今は私にひっついてイビキかいて寝言言いながら爆睡してます(笑)
    これからもずっと大事にしていきます。
  • 投稿者

    40代 女性 さとこ

    うちの子もだんだん目が白くなってきました。少しでも進行を遅らせるように毎日白内障予防の目薬をしています。私もアラフィフ。動物も人間も同じに年をとります。一緒に過ごせる時間を大切にして行きたいとこの記事を見て改めて思いました。
  • 投稿者

    40代 女性 ぷー

    私の愛犬も目が見えません。
    ですがお散歩大好き、食欲旺盛です。
    散歩はこちらがぶつからない様に注意が必要ですが、慣れれば目よりも耳、鼻が重要なんじゃないかと思えるようになりました。
    見えないから、アイコンタクトはできませんが、いつも声に出して全身で大好きな気持ちを伝えています。
    いつまでも長生きしてくれますように。。


  • 投稿者

    50代以上 女性 匿名

    我が家の愛犬のパピヨンは5歳で見えなくなりました。検査して頂いても理由もわからず、「角膜も綺麗だけど確かに見えていませんね」と、動物専門の眼科の先生に言われ、何をどうしたらいいのか途方に暮れました。泣いても考えてももう見えるようにはならない。それならこの子が少しでも不安にならないような配慮、これまで以上の愛情をストレートに声掛けしながら過ごす事にしたんです。大好きだったお散歩も行きました。鈴をつけたバッグを持ちながらゆっくり歩く私の少し後ろからついてきて、障害物は避け、段差は必ず同じ言葉で「上がるよ。下がるよ」と伝えながら、毎日嬉しそうに上手に歩いてくれました。
    それから2年後には腎不全と癌で虹の橋を渡ってしまいましたが、とにかく私と一緒に過ごした子。掃除機かける時も食事を作る時もトートバッグに入った子を肩から吊るし、バッグを覗くと安心しきったように身を任せていた子。ここまで密に過ごせた事に感謝でした。きっと今は、楽しく何処へでも美しく走り回って楽しく過ごしている事でしょう。
  • 投稿者

    40代 女性 匿名

    うちの子は保護犬で11歳です。
    去年の6月に家へお迎えした時に獣医さんに診てもらったところ、鼓膜が破れていて再生は無理と診断されました。加齢によるものだそうです。
    まだ目は見えるのですが薄っすら白く目が濁っていて、将来白内障になるお墨付きをもらってしまいました(泣)。
    全盲になった時に耳が聞こえないなんて‥一体どうすれば良いのか今から不安です。
    考えただけで涙が出てきます。
    どうか、こういうワンコにはどうすれば良いかどなたか教えて頂けると心強いのですが(>_<)
  • 投稿者

    40代 女性 ともちん

    ミニチュアダックスのムースは3ヶ月に我が家に迎え入れ1歳になる頃には網膜萎縮症で視力を失いました。ショックで悲しくて涙する日々…そんな時動物病院の先生に「この子にとって飼い主さんと一緒に過ごす事が1番の幸せですよ。」と言われ、そうだ我が家に来た事は何か理由があるんだ大切にしようと誓いました。あれから12年幸せいっぱいに生活してます。
    お散歩も大好きで海も川でだって泳ぎます。彼なりに日々を満喫してます。
    不安を抱えている方が居るなら考え1つで幸せが決まります。
    ともちんの投稿画像
  • 投稿者

    20代 女性 maa

    うちで飼ってるポメも
    引き取った時から緑内障になっていました。
    最初は両目共真っ白で白内障かと思ってましたが、
    病院行くと目の大きさ、目が出てる事からして緑内障と診断されました。
    圧がかかって相当痛かったんではないかと…。
    でも手遅れで点眼も無意味と言われてしまいました。
    もっと早くにわかってれば、点眼する事で遅らせる事はできたのですが…
    でも今は真っ白になってたのが気持ちマシにはなった気がします!
    それで見えてる訳ではないのですが…
    見えなくて不安なのは犬自身ですが
    より一層かまってあげたり
    外に散歩行ったりで凄く元気です!
  • 投稿者

    女性 匿名

    家の犬も緑内障と水晶体脱臼で両目とも摘出、義眼になりました。
    目ヤニが増えたので検査、摘出まであっという間です。
    両目が見えなくなり悲観したのは飼い主の方で、当人(犬)はほとんど以前と変わらず歩きます。
    犬は人間が思うよりはるかに強く、前向きだと思います。
    盲目になって5年変わらずアイコンタクトしてきます。
  • 投稿者

    女性 匿名

    8歳のハスキーが老年性白内障になり、点眼薬治療中ですが、点眼薬の効果には疑問の声があり、処方しない病院もあります。
    うちの子は点眼薬とサプリメントを並行して使い、進行抑止と改善を期待しています。
    紫外線が白内障になる原因の一つなので陽をさけて散歩しています。
    今はまだ良く見えているので、大好きな散歩も無理無く行けていますが、近い将来見えなくなってしまうと思うと心が傷みます。
    見えなくなってからどう過ごすか、皆さんの意見を参考にしながら、改善出来る事は積極的に取り入れて行きます。

    今を大切に過ごして楽しい時間を沢山作ります。
  • 投稿者

    50代以上 女性 匿名

    我が家の柴犬は9歳の時に緑内障を発症し
    眼の専門医に診察して貰った時には殆んど見えていない状態で手遅れ状態でした。
    今まで、何度も結膜炎症状があったので
    その時もかかりつけのクリニックで目薬を処方して貰っただけで、要は獣医師も判らなかったと云うことです。
    私も軽く考えていた部分もあり、愛犬には本当に申し訳ない事をしてしまいました。

    緑内障で両目失明の確率50%といわれてますが、高齢犬が発症するケースが多い為、両面失明する前に虹の橋を渡ってしまうので、統計上50%になるでけで実質は100%だと説明されました。
    今は残された片方の眼が少しでも長く光を感じる日々を送れる事を願いながら点眼を続けてます。
  • 投稿者

    女性 匿名

    白内障の診断を受けて一月、毎日の点眼はイヤイヤながら出来るようになりました。
    ご褒美は歯みがきガム。
    紫外線が良く無いそうなので、ネットでサングラスを買いました。(¥1,000〜¥3,000)
    ちょっとづつ慣らして今では散歩に出掛けられるまでになりました。なかなかお洒落で人目をひきます。
    紫外線が良く無い事を知っていたら、早くからサングラスをかけていたと思います。

    今の治療法は点眼薬をさす事とサプリメントを飲ます事、紫外線を避ける事ですが治る見込みは無いので、少しでも進行を遅らせる事を目指します。
    点眼薬が目の周りに付いたままにしておくと、雑菌が増えて毛が抜けるそうなので濡らしたティッシュで拭きました。
    知らない事だらけですが、最善を尽くしていきます。
  • 投稿者

    40代 女性 チャコリーナ

    我が家の愛犬チャコは今16歳です。
    3年ほど前に両目白内障になりました。見えなくなった当初は悲しくて涙が止まりませんでした。が、チャコは見えなくても見える前と何一つ変わりませんでした。変わった事と言えば両目が真っ白な事とたまに壁にぶつかる事ぐらい。その時に私達飼い主が普通に今まで通りに接して行こうと決めました。
    見えなくても私達の匂いや声は届いています。見えなくても私達に笑顔を向けてくれます。
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