【理想を押し付けていませんか?】犬のトレーニングは、ある程度の妥協も大切

【理想を押し付けていませんか?】犬のトレーニングは、ある程度の妥協も大切

わが子に理想を抱くように愛犬にも理想を抱くものです。しかし育児においても育犬においても、理想を追い求め過ぎるとお互いに息切れしてしまいます。ですから時には妥協することも必要です。犬のトレーニングにおいて妥協することについてご紹介します。

お気に入り登録
SupervisorImage

記事の監修

埼玉を中心に、しつけ方教室/問題行動のリハビリ/ドッグダンスレッスンまで行う。ドギーホームルームでは、愛犬のトレーニングのみにとどまらず、飼い主様のフォローに力を入れる事でQOLを向上させます。また、JCHA公認のハイドロセラピスト・フィットネストレーナーでもある為、愛犬の健康増進にも力を入れています。【埼玉・東京・横浜でオーナーレッスン随時開催】
《公式HP》ドギーホームルーム

理想を追い求めるより「家庭犬」として問題のない子に育てよう

オスワリをする柴犬

テレビや外出先でお利口な犬を目にしたり、犬のトレーニング本を読んだりすると、「うちの子も理想の犬に育てなきゃ!」と考える飼い主さんは多いのではないでしょうか?
ですが、理想の犬に育てるためのトレーニングはハイレベルです。

理想を追い求めすぎるとストレスに

「いたずらをしない」「問題行動を起こさない」「飼い主に忠実なお利口な犬」…理想ですね。
しかし、犬のトレーニングにおいて飼い主さんがハイレベルな理想を追い求めて頑張っても、上手くいかない時もあります。

トレーニングが上手くいかないと、飼い主さんは自分が頑張っている分イライラしてストレスを感じてしまうかもしれません。きっとハイレベルな理想を求められる犬の方もストレスを感じてしまうでしょう。
お互いにストレスを感じていては、愛犬との毎日が味気ないものになってしまいます。

トレーニングにおいて、時にはある程度の妥協も大切

例え理想のトレーニングがが出来なくても、家庭犬として問題ない「しつけ」ができていれば生活に不自由はないはずです。『理想の犬として合格』を目指してお互いにストレスを感じながら過ごす位なら、『家庭犬として合格』を目指してお互いにストレスフリーな楽しい毎日を送れる方が良いと思いませんか?

トレーニングにおいてどうしても覚えられない事については、それが周りの迷惑とならず家庭犬として問題ないレベルならば、飼い主さんがある程度妥協することも必要だと考えてみる事で気持ちが少し楽になる事もあるかと思います。

問題行動かどうかの見極めが大事!

人の手を噛むチワワ

トレーニングにおいてある程度飼い主さんの妥協が必要と言っても、それが問題行動であるならば妥協は許されません。
ですから、愛犬のどうしても直らないことが問題行動かどうかをしっかり見極めましょう。

問題行動に妥協すると?

愛犬のどうしても直らないことが問題行動であるにもかかわらず、それを見極めずに妥協したらどうなるでしょうか?

例えば、要求吠えする愛犬に妥協して「しょうがないわね…」と要求を通してしまうと、どんどん要求吠えは悪化していきます。要求吠えが悪化する事により、要求が通るまで吠え続けるので近所迷惑になりますし、ワガママ犬になる原因にもなります。
噛み癖のある愛犬に妥協して「じゃれて噛んでいるだけだから」と許していると同じく悪化していき、場合によっては飼い主さんや家族のみならず他人にも噛み付くようになるかもしれません。

このように問題行動に対して妥協してしまうとその行動は悪化し、大きな問題へ発展していく可能性が高くなります。場合によっては人間と共生するのが難しい犬になってしまう事もあります。
ですから、妥協すると言ってもそれが問題行動かどうかの見極めが重要であり、問題行動については妥協せずにしっかりと改善する必要があります。

吠えにおける妥協点

吠える犬

「吠え」は犬の気持ちの表現

よく吠える犬とあまり吠えない犬とがいますが、吠えは犬の本能のひとつです。
よく『無駄吠え』と言いますが、犬は無駄に吠えているわけではなく、吠えることで自分の気持ちを表現しています。ですが、飼い主さんにとって不都合な場面で犬が吠えると『無駄吠え』とされてしまうのです。

吠えの理想と妥協点

愛犬の吠えについて飼い主さんの理想は『吠えないこと』かもしれません。
しかし犬に一言も吠えなという事は本能を抑えることであって、人間の赤ちゃんに「泣くな」と言うようなものなのです。
だからと言っていつまでも吠え続ける事は望ましくありませんが、たとえ吠えたとしても飼い主さんの指示により吠え止む事ができれば大きな問題にはなりません。
一概に「吠え」を否定するのではなく、吠え止む事が出来る様にトレーニングを行う事が妥協点です。

まとめ

フセをする柴犬

理想の犬に育てたい。そう考えるのが飼い主ゴコロ。
しかしトレーニングにおいて理想を追い求め過ぎてしまうと、飼い主さんにも愛犬にもストレスになってしまうかもしれません。お互いにストレスになってしまうのならば、妥協点を見つけ、『家庭犬として合格な犬』を目指してみてはいかがでしょうか?

とは言え、問題行動については妥協してはいけません。問題行動は妥協という言葉で片付けず、しっかりトレーニングを行い改善しましょう。

家庭犬として合格の愛犬と毎日楽しく過ごす…これこそ理想ではないでしょうか。

はてな
Pocket

ユーザーのコメント

  • 投稿者

    50代以上 男性 ysyk1966

    とても納得のいく記事でした。

    躾け本などでも、完璧に出来る様にしましょう、等の表現が散見され少しやり過ぎではないかと感じる事もありました。

    真面目な方ほど、真剣に取り組まれ悩みを深くされている様にも感じます。

    同居に困る様な行動さえなければ、家庭犬として合格のラインを各家庭の実情に合わせて決める事が出来ると良いですね。

    なにより、犬との生活を楽しみたいです。
  • 投稿者

    50代以上 女性 ルナのママ

    本当に記事の目指すゴールが高くなりすぎるのは分かります。汗
    パピヨンのルナは室内犬として初めてわが家に迎えた子です。
    つい理想を追いがちで5カ月になり、飼い主が息切れしてイライラしてきました。
    こちらの気持ちが荒れるのはルナにも通じるみたいです。
    なので、こちらの気持ちを楽にすること少し息を抜くことは大切と思い、まあ全部じゃなくていいかと諦めました。
    人間だって失敗がある、お互いさまですもんね。

    少しずつ、一緒に楽しく笑って暮らせる躾を目指したいです。
    ルナのママの投稿画像
  • 投稿者

    40代 女性 匿名

    勉強になりました。
    ウチの子は、コマンドでのトイレ◎屋外での排泄◎。
    なのに自らトイレに行ってはくれなくて、声掛けや散歩のタイミングが合わないと平気な顔してリビングでチョロチョロと。
    無視してみたり、叱ってみたり色々とやってみましたが全然ダメで…。
    今回の記事を読ませていただいて、随分気持ちが楽になりました。
    トイレ完璧が理想ではありますが、コマンドでトイレが出来るし、ある程度お散歩までは我慢出来てるのですからとりあえずは良しとして、まずは私が上手にコントロールしていこうと思います。
    でも…。やっぱり自分でトイレは理想です。
    匿名の投稿画像
  • 投稿者

    40代 女性 ダブルオー

    私の愛犬ボーダーコリーのゼロ様は生後9ヶ月。右左折直進、オヤツの種類まで約30の単語を覚えてくれました。イエス・ノーの意思表示方法もいつの間にか自分であみ出し、チュー、ソッポ、抗議鉢植にコツンで教えてくれます。猛特訓するわけでもなく、たまたま試しに言ってみたら出来ちゃった時にメタメタに喜び合ってたら、お利口さんに。
    家の中の階段は絶対抱っこ、掃除機禁止という困り癖はありますが、私には過ぎたワンコです。これからものんびりとお気楽に行こうと思ってます。
    ダブルオーの投稿画像
  • 投稿者

    40代 男性 キュアパパ

    確かにトイレはマスターさせましたが、無駄吠えは私は無駄だと思っていないし、何故、吠えるのかが解っているので、躾てはいません。

    愛犬がイヤと思っている事をする時は、お風呂場に非難させてからしています。

    掃除機や体重計やコロコロの時です(^_^)v

    警戒吠えはok にしてます(*^^*)

    不審な行動をしてる人が悪いだけなので(^_^)v
  • 投稿者

    女性 Ludy

    一緒に生活していく中で、困った行動をしなければまったく問題ないですよね。
    ドックショーに出るわけでもないですし。
    その点我が家のワンコはいい子です。

    特に厳しく躾をしたこともないのに、トイレは完璧、無駄吠えしない、マテやダメもしっかりできる。
    でも・・・、お家の中で時たま無視される。
    それでも困ったことは起きてない。
    本当にいい子に巡り合えたと思ってます。

    この写真、お互いにソッポ向いてるけど、必要な時には求めあいますよ。
    Ludyの投稿画像
この記事を読んだあなたにおすすめ
合わせて読みたい

あなたが知っている情報をぜひ教えてください!

※他の飼い主さんの参考になるよう、この記事のテーマに沿った書き込みをお願いいたします。

年齢を選択
性別を選択
写真を付ける
書き込みに関する注意点
この書き込み機能は「他の犬の飼い主さんの為にもなる情報や体験談等をみんなで共有し、犬と人の生活をより豊かにしていく」ために作られた機能です。従って、下記の内容にあたる悪質と捉えられる文章を投稿した際は、投稿の削除や該当する箇所の削除、又はブロック処理をさせていただきます。予めご了承の上、節度ある書き込みをお願い致します。

・過度と捉えられる批判的な書き込み
・誹謗中傷にあたる過度な書き込み
・ライター個人を誹謗中傷するような書き込み
・荒らし行為
・宣伝行為
・その他悪質と捉えられる全ての行為

※android版アプリは画像の投稿に対応しておりません。