愛犬の恐怖感や緊張感を和らげる『バッチフラワーレメディ』って何だろう?

愛犬の恐怖感や緊張感を和らげる『バッチフラワーレメディ』って何だろう?

「バッチフラワーレメディ」って、ご存じですか?雷やバイクなどを怖がる。他の犬や人に吠えてしまう・・。そんな時はレメディで、あなたの愛犬の恐怖感や緊張感を和らげることが出来るかもしれません。よく分からないと思われる方の為に、分かりやすくご紹介致します。

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記事の監修

  • 獣医師
  • 平松育子
  • (AEAJ認定アロマテラピーインストラクター・ペットライター )

獣医師・AEAJ認定アロマテラピーインストラクター・ペットライター
山口大学農学部獣医学科(現:共同獣医学部)卒業。2006年3月~2023年3月 有限会社ふくふく動物病院 取締役・院長。ジェネラリストですが、得意分野は皮膚疾患です。
獣医師歴26年(2023年4月現在)の経験を活かし、ペットの病気やペットと楽しむアロマに関する情報をお届けします。

バッチフラワーレメディってどんなもの?

バッチフラワーレメディ 数種類のボトル

みなさんは、「バッチフラワーレメディ」って聞いたことがありますか?
わんちゃんがいらっしゃる方なら、きっとどこかで耳にしたことがあるかもしれませんね。

でも、聞いたことはあっても「どんなもの?」「何のために使うんだろう?」と感じている方もいらっしゃると思います。
その疑問に、実際に私が使ってみた感想なども交えて、分かりやすくお伝えいたします。

「バッチフラワーレメディ」とは

いろいろな植物から作られる「フラワーエッセンス」です。
これらは、自然の花や木から作られています。
38種類のレメディは、それぞれがそれぞれの異なるマイナスの感情に対応し、7種類まで調合して使います。

**英国の医師であり細菌学者でもあった エドワード・バッチ博士が、人が病気になるのにはそれぞれマイナスの感情が原因となっていて、それには野生の草花から作ったレメディに効果があることに気付き、その後研究を重ね、1936年に38種類のレメディが「バッチフラワーレメディ」として完成されました。

動物にも使えるのでしょうか?

バッチフラワーレメディは、現在では世界中で使われている自然療法のひとつで、身体ではなく精神面や感情面に作用して、対象者の感情を自然で正常なバランスのとれた状態に保つものです。

他の治療や医薬品と併用しても、何ら影響を受けることもなく、人だけではなく動物や植物に使っても同じような効果が得られます。

また、習慣性や副作用も全くありません。
もし、レメディの選択を間違えたとしても、異常はみられません。
効果が現れないだけです。

黄色いお花畑に犬

レメディの種類

レメディは38種類ありますが、具体的に愛犬がどんな状態の時に使えるのでしょうか?
その一部をご紹介します。

ミムラス 怖がりで神経質な犬に。雷や花火、特定の人など、原因がわかっている恐れに。
ロックローズ 人や物に対して、パニックになるほどの強い恐怖感を感じてしまっている時に。
チコリー 飼い主や特定の者を独占したがるとき。また、縄張り意識が強い傾向の犬に。分離不安にも。
アスペン 突然叫び声をあげたり、怯えた様子を見せたりするが、明確な原因が分からないとき。
チェリープラム イライラしたり、発作的に自制心を失い、憑かれたように自傷行為に走ったりあばれたりする犬に。
ヘザー 吠えたり、騒いだりして、過剰に周りの注目を求める。また、独りぼっちを恐れる犬に。

ひとつ持っていると安心。「レスキューレメディ」について

レスキューレメディ 黄色いボトル

「レスキューレメディ」とは

応急手当や事故によるパニックなど、あらゆる緊急事態に使うレメディです。
バッチフラワーレメディの中でも、最も頻繁に使用されるのがこの「レスキューレメディ」で、
緊急事態に対応したこのレメディは、5種類(チェリープラム、クレマチス、インパチエンス、ロックローズ、スターオブベツレヘム)のバッチフラワーレメディを組み合わせて作られています。

事故などが原因のパニックや、ショック状態から、日常的に起こる恐怖、緊張といった心の状態まで癒すことができます。
そのため、初心者や愛犬にも使いやすいレメディと言えます。

レスキューレメディの5つの花の写真

「レスキューレメディ」は、どのように使われるのでしょうか?

  • 動物病院に行く前
  • ドッグランに行く時に(恐怖を感じやすい子に)
  • トリミングが苦手な子に
  • しつけ教室で緊張しやすい子に
  • アジリティーなどの大会に
  • 雷を怖がってパニックになってしまう子に
  • 怪我や、蜂などの虫刺されに

このように、パートナーの緊急時以外に、日常の恐怖感や緊張している時にも使えます。
ひとつ持っていると安心のレメディです。

使い方

バッチフラワーレメディは、スポイト付きの小さなボトルに入っています。
そのボトルからスポイトを使って、レスキューレメディは4滴、他は2滴を直接口に入れます。食事や飲み水に混ぜて与えることも出来ます。

また、状態に合わせて複数のレメディを調合して(7種類まで)使うことも出来ます。

実際に使ってみて・・

初めてのレメディ

水辺に浮かんだ花と犬

私が愛犬に初めてレメディを使ってみたのは、1歳になった頃でした。
その日は初めてトリミングに行く日で、朝からドキドキでした。
『サロンに行って落ち着いていいこに出来ますように。どうか暴れたりしませんように…。』と、私もかなり緊張していました。(ここで私も一緒に使ってみればよかったと、今では思っています)

そこで、朝起きてお水を飲ませる時に、「レスキューレメディ」を少したらして与えました。
ごはんにも少しかけて、持参する予定のおやつにも染み込ませて、いいこにしていたら食べさせてもらえるようにトリマーさんにお願いしました。

こんな感じで初めてのトリミングに出かけて行きましたが、「落ち着いて、とてもいい子に出来ました!」と聞いて、ほっとしました。
終わった後も、スタッフの方と元気に遊んでいたみたいです。
きっと緊張してドキドキしていたに違いないのですが、少しでもその緊張を和らげてあげることが出来たのなら、レメディを使ってみてよかったのかもしれません。

初めてのレメディは、なんとなく使ってみてよかったかな?という感じでした。
しかし、それから少しして、自分自身もはっきりと「これはいいかも。」と実感することがありました。

愛犬と一緒に使ってみよう

優良家庭犬の認定試験を受ける日、私はとても緊張しやすい性格なので、前の晩からかなりドキドキしていました。今晩はよく眠れないかもしれない・・とまたまた不安に感じていました。
そこで「そうだ!自分にもレスキューレメディを使ってみよう」と思い立ち、ぬるま湯に数滴たらしてゆっくり飲んでみました。少し経つと、緊張で固まっていた神経がスーっとほぐれる感じがしました。

試験当日も、頭が真っ白になるくらいの緊張感だったので、お湯に数滴たらしてゆっくり飲んでから出かけました。それと、レメディを希釈したものを小さなスプレー容器に入れて持参し、車の中のハウスに吹きかけたり、愛犬と一緒に口の中にスプレーして使いました。

薬ではないのではっきり効果が表れる訳ではないのですが、心がすーっと落ち着いてくるのがわかりました。そして、楽しもう!と前向きになれる感じがしました。

人間のドキドキは愛犬にとても伝わりやすいものですが、何よりも人も犬も一緒に使えることでさらに安心感につながってとてもよかったと思います。

それからは自分自身で数種類のレメディを選びいつも家に置いており、状況に合わせて時々使っています。

まとめ

気球と青空と犬

ここまでバッチフラワーレメディについて、お話してまいりました。

とてもたくさんの種類があり、選ぶのも少し難しく感じるかもしれません。
しかし、レメディには副作用も習慣性も全くありません。
もしレメディの選択を間違えても、自分にとって必要ないものは、身体を通り過ぎるだけで異常はみられません。

もしご興味がおありで、ぜひひとつだけでも持っておきたいと思われましたら、最初はレスキューレメディ(あらかじめ5種類のレメディを組み合わせたもの)をおすすめします。

最近ではレスキューレメディはAmazonで扱われていたりと、とても手に入りやすくなっています。
湿疹や炎症に使えるレスキュークリームや、グミ状で美味しく食べられるもの(人間用)など、レスキューレメディの製品の種類は多いので、選びやすいと思います。

人間も犬も、ストレスが少ない方がより前向きに生活を楽しく過ごせます。
また、レメディを使ってみることで、愛犬の心理状態を深く知ることのきっかけになるかもしれません。

なんとなく名前は聞いたことがある方も、全く初めての方も、レメディがどんなものでどんな状況の時に使えるのか?分かっていただけたら嬉しく思います。
愛犬との毎日の暮らしが、少しでも楽しく幸せでありますように。

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