犬にエリザベスカラーが必要なタイミング
去勢・避妊などの手術後
犬の去勢や避妊手術後の傷口を保護するという理由で、エリザベスカラーが必要になります。犬は痛みを緩和するために、自分の傷口を舐める習性があります。しかし、手術後の傷口を舐めてしまうと、細菌感染を起こしたり傷口が開いたりする危険性があります。
傷口が悪化するとさらに治療が必要になり、犬にとって辛い時間が長引くことになります。そのため、傷口が完全に塞がるまではエリザベスカラーをして、犬の傷口を保護する必要があります。
目や耳の病気の治療中
目や耳など顔回りの病気の治療中に、犬の手足が患部にとどかないようにするためにエリザベスカラーが必要になります。犬は目や耳に違和感があると、足で掻きむしってしまいます。エリザベスカラーをつけていれば、犬の掻きむしる行為を制限することができ病気の悪化を避けられます。
皮膚病の治療中
皮膚病の治療中に、犬が体に塗ってある薬を舐めないようにするためにエリザベスカラーが必要になります。口に入れてはいけない薬であっても犬は理解することができないため、気になって舐めてしまうことがあります。エリザベスカラーをつけていれば、犬が薬を舐めることを防ぐことができます。
また、皮膚病には痒みを伴うものもありますが、エリザベスカラーをつけることで患部を掻き壊したり舐めたりして、二次感染を起こす心配がなくなります。
犬にエリザベスカラーをつけることで困ること
エリザベスカラーをつけられない
犬にエリザベスカラーをつけようとすると、違和感からつけるのを嫌がることがあります。特に神経質な犬の場合は、足で引っ掻いて無理やりエリザベスカラーを外そうとするかもしれません。
そのような行為を避けるために、普段からエリザベスカラーを犬に見せたり、匂いを嗅がせたりして慣れさせておきましょう。あらかじめ手術の予定がある場合は、動物病院に相談して事前にエリザベスカラーを購入しておくことをおすすめします。また、どうしてもエリザベスカラーを嫌がる場合、犬用の術後服もあるので検討してみるのも良いかもしれません。
水やご飯が食べられない
エリザベスカラーをつけることで、水が飲みにくくなったり、食事を思い通りに食べられなくなり、犬がストレスを溜めてしまう場合があります。
そんな姿を見ると、エリザベスカラーを外してあげたくなる飼い主さんもいるかもしれませんが、エリザベスカラーを外すことは避けましょう。
もし、犬がストレスを感じているようであれば、ご飯や水を入れる皿をスタンドや台の上に置くなどして、犬が皿に口を近づけやすい高さになるように調整してあげてください。高さがあれば犬は下を向く必要がなくなり、エリザベスカラーに邪魔されず食事をとりやすくなります。
視界が狭くなる
エリザベスカラーは、顔回りが覆われるため犬の視界が狭くなり、犬にとってストレスになる場合があります。多くの犬は2~3日経つと感覚を掴むことができ、エリザベスカラーを身体の一部として受け入れ、通常の生活を送れるようになります。
犬がエリザベスカラーに慣れるまでは、物にぶつかってしまうこともあるので、できるだけ犬が通る場所に物を置かないようにしましょう。
睡眠不足になる
エリザベスカラーが邪魔になって上手く寝ることができない場合、犬はストレスを感じてしまいます。最初は横になりにくいと感じるかもしれませんが、使用しているうちに犬もエリザベスカラーの扱いに慣れてきて上手に寝ることができるようになります。
それでも心配な場合は、犬の動きが制限されにくい、柔らかい材質のエリザベスカラーを選ぶようにしましょう。
犬の被毛が薄くなる
長い期間エリザベスカラーをつけていると、摩擦で犬の被毛が薄くなることがあります。もともと被毛が薄い犬や皮膚の弱い犬の場合、動物病院に相談し、エリザベスカラーと首の間にクッション代わりになるものを巻くなどして、皮膚を保護してあげると良いでしょう。
また、首周りに異常を見つけたら、自己判断でエリザベスカラーを外すのではなく、動物病院で早めに診てもらうようにしてください。
犬の負担が少ないエリザベスカラーの選び方
犬の治療段階に合ったタイプを選ぶ
犬のエリザベスカラーを選ぶ時は、治療段階に適したタイプのものを選びましょう。エリザベスカラーは、タイプによって適した使用時期があるのをご存知ですか?
オーソドックスなベル型のエリザベスカラーは、手術後すぐや病気や怪我をして間もない時期の治療に適しています。ベル型のエリザベスカラーは犬の頭の動きをしっかりとガードしてくれるので、傷口や患部に口や足がとどきにくいのが特徴です。
ドーナツ型のエリザベスカラーは、傷口や病気が良くなってきて、治療段階が進んだ時期の使用に適しています。エリザベスカラーがソフトな材質で作られているものが多く、食事や横になる時など、動作の妨げになりにくく犬への負担が少ないのが特徴です。
一番大切なのは、犬にとって負担の少ないタイプのエリザベスカラーを選ぶことですが、エリザベスカラーのタイプによって適した使用段階があることを意識して選ぶと良いでしょう。
犬の体に合ったサイズを選ぶ
エリザベスカラーを選ぶ時に重要なのがサイズ選びです。犬にサイズが合っていないと、エリザベスカラーを上手く装着できず患部に口や足がとどいてしまい、エリザベスカラーの役割が果たせなくなってしまいます。
エリザベスカラーのサイズを確認する時は、まず犬の首回りの長さを測りましょう。エリザベスカラーが動いたり外れたりしないようにするためには、首回りができるだけぴったりのサイズのエリザベスカラーを選ぶ必要があります。
サイズ選びで次に大切なのが、エリザベスカラーの幅です。マズルや足が長い犬種に、幅が狭いエリザベスカラーをつけると、患部に口や足がとどいてしまいます。患部を守るためにも、犬の足やマズルの長さに合った幅のエリザベスカラーを選ぶようにしてください。
材質を意識して選ぶ
エリザベスカラーを選ぶ時は、できるだけ柔らかい材質のものを選ぶようにしましょう。布・スポンジ・ポリエステルなどの材質で作られたものであれば、食事の時や睡眠をとる時に犬の動きが制限されにくく、犬への負担が少ないためおすすめです。
また、ドーナツ型のエリザベスカラーは、視界が悪くなり犬が嫌がることがありますが、視界がクリアになる透明な材質やメッシュで作られたものを選ぶことで、エリザベスカラーによって犬の視界が遮られず、快適に過ごしやすくなります。
簡単にできる!犬用の手作りエリザベスカラー
犬のエリザベスカラーは、すぐに手に入るもので簡単に代用することができます。手作りのエリザベスカラーであれば、犬の体にフィットするピッタリのサイズを用意することができます。飼い主さんの好みに飾りつけをすれば、世界に1つのかわいいエリザベスカラーになりますよ。
タオルとストッキング
ストッキングにタオルを入れて犬の首にくだけで簡単にエリザベスカラーの代用ができます。ストッキングの端を結ぶ時に、犬の首回りのサイズに合うように調整してあげてください。タオルで作られているためソフトな肌ざわりで、皮膚が弱い犬にもおすすめです。
シャンプーハット
犬の首周りの長さに合わせてシャンプーハットの不要な部分を切り落とし、両端にマジックテープをつけるだけでエリザベスカラーの代用ができます。
シャンプーハットは、100円均一で手に入りやすく丈夫なので、犬にぴったりのエリザベスカラーがなく困っている飼い主さんは、エリザベスカラーを手作りしてみてはいかがでしょうか。
カップラーメンの容器
エリザベスカラーを、カップラーメンの空容器で代用することもできます。作り方はカップラーメンの空容器の底に穴を開けて、犬の首回りの長さに合わせて切り取り、犬にかぶらせるだけなので非常に簡単です。
犬用エリザベスカラーおすすめ人気4選!
①Alien Pet 猫 犬 エリザベスカラー
高品質のスポンジを使用しており、柔らかくてつけ心地の良いエリザベスカラーです。首回りの長さをマジックテープで調整することができ、犬の首への負担を軽減する作りになっているため、つけたまま眠っても犬の負担になりにくいのが特徴です。
②Fairy Rene エリザベスカラー
犬にとって不快となる重さや視界の問題を解消し、使いやすさにこだわったエリザベスカラーです。超軽量で柔らかい材質で作られているので、寝る時にも邪魔にならず、長期間の使用でも犬の負担になりにくいです。
③marushin ドーナツ型エリザベスカラー
軽量で柔らかいスポンジ素材で作られた、ソフトな肌触りが特徴のエリザベスカラーです。撥水素材のため犬の抜け毛や汚れがつきにくく、長く使用しても清潔な状態を保てます。
④浮き輪タイプのエリザベスカラー コング・クラウドカラー
おもちゃで有名なコング社製のエリザベスカラーです。空気を入れて膨らませて使うタイプで、犬の視界や食事、睡眠を妨げない作りになっています。ドーナツ型で厚みもあるので、患部に犬の口や足がとどきにくいのが特徴です。
まとめ
エリザベスカラーには材質やかたちなどさまざまなものがありますが、治療段階や犬の体のサイズ、顔のつくりに適したものを選ぶ必要があります。エリザベスカラーは、飼い主さんの選び方次第で、犬のストレスを軽減することが可能です。今回の記事を参考にして犬にぴったりのエリザベスカラーを選んでもらえたらと思います。
ユーザーのコメント
40代 女性 MAKI
40代 女性 こみゃこ
20代 女性 すず
50代以上 女性 匿名
バーニーズでしたので熱中症予防の日除けやクール素材に病中の防寒、ケガ防止にも、思いの外洋服は役立ちました。お洋服を抵抗なく着てもらう練習をするのも、いざという時お勧めです。
犬と暮らすまで、「何で犬に服⁉︎」とさえ思っていましたが、犬の服、侮れなかったと思います。
50代以上 女性 匿名
30代 女性 ロン
女性 みお
我が家の愛犬も目の治療中のために、エリザベスカラーを使用しています。エリザベスカラーの生活がもう8か月間になりますが、さすがに長く使用していると、愛犬にとっても体の一部のようになっている様子です。
私のお勧めは、Fa Landというお店の、手作りのエリザベスカラーです。私も友人からいただいたのですが、つけているとお花のようで、とても可愛らしいカラーです。汚れたらお洗濯もできます。
「Fa Land」 https://www.instagram.com/fa.land.order/
こちらのインスタグラムに、たくさんの可愛いエリザベスカラーの写真が載っていますよ♪
「かわいそう」を「かわいい」にという、お店のテーマがまた素敵です。
エリザベスカラーをつけていると、「かわいそう」と思いますが、愛犬にも飼い主さんのその気持ちが伝わってしまいます。褒められることが嫌いな子はいないので、「かわいいね!」と褒められる方がきっと愛犬たちも喜びますよね!
女性 イチゴ
女性 ゴン吉
止める部分もスナップではなくガムテープで止められ、毛も一緒に巻き込まれて痛い思いをしたのでエリザベスはトラウマです。
布製なら首回りも柔らかいので、擦過傷の心配もないですね。アンテナのように丸く大きく広げず、首回りだけ太めに囲うものも斬新です。理にかなっていて負担も少ないエリザベスなら毛玉は諦めるしかないですが。
今はデザインも豊富で色もカラフルなので、気分が沈まなくてすみそうです。犬種に合わせて負担のないものを選んであげられるなんて幸せですね。機会があったら、記事を参考にして手作りもしてみたいです。
30代 女性 てとめる