愛犬の定期検診にいこう!病気のリスクは早期発見で低くなる!

【獣医師監修】愛犬の定期検診にいこう!病気のリスクは早期発見で低くなる!

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人間が病気などの早期発見のために受ける定期健診。もちろん犬にも定期検診は行った方がメリットはたくさんあります。どんなメリットがあるのか、費用はどれくらいなのかをご紹介します。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

一般的によくある犬の異変を大事に至らせない

犬は痛い、かゆいなど体の異変を言葉で表すことができません。
飼い主さんが、便の様子、体温などチェックしていても、病気などの症状を見落とすことが多々あります。

しろい仔犬

耳の病気

外耳炎などの人間が目で見てわかるものから、外耳炎に気づかなかったがためになってしまう耳血種まで、耳の病気も検診で見つかることが多いです。

外耳炎

外的要因である、ダニ、マラセチア、ブドウ球菌などが原因で起きる外耳の炎症です。
やたら耳を後ろ足で掻いたり、首を振ったりする場合は注意してください。
耳の中をのぞいた時に赤くなっていたり、黒い耳垢が溜まっていることがあれば、外耳炎を疑って病院で治療を受けるようにしてください。
このほかに、耳のかゆみの原因がアレルギーであることもありますので素人療法は危険です。

中耳炎

外耳炎に気づかないまま放置していると、慢性の外耳炎になってしまい、その結果中耳まで炎症が進行して中耳炎になってしまうことがあります。
耳をかゆがるのが外耳炎ですが、さらに進行した中耳炎は痛みを伴うので、耳を触ろうとすると嫌がります。
中耳炎が進行すると、内耳にまで炎症が広がり、神経に影響を及ぼす可能性がでてきますので要注意です。

耳血種

しろと茶色の仔犬

外耳炎を知らずに放置していると、耳血種といって、耳介の血管の一部が破れて血液がたまりふくれあがってしまいます。
ひどくなると手術しなければならなくなります。

骨の病気

人間と暮らす犬も、ライフスタイルが変わってきたこと、交配による犬種が増えたことで、骨の病気がクローズアップされるようになりました。
びっこをひく、足を地面につかないなど明らかに目に見える症状であれば、病院へ連れていくことにもなりますが、爪の長さが右と左で微妙に違う、筋肉の付き方が右と左で微妙に違うなどということまでは、いくら毎日見ていても気づかない事が多いものです。

骨の病気も、定期健診を受けていればひどくならずに済むことが多いですし、もしひどくなって手術が必要になっても、手術のタイミングなどを判断してもらうことができることがあります。

股関節形成不全

ゴールデン、ラブラドールレトリバーなどの犬種の遺伝性疾患として知られている股関節形成不全は、股関節のくぼみが浅いために起こる脱臼のことです。
お尻をふりふり歩いたりするのが症状といわれますが、生後半年から症状が出るため、素人では判断しにくいと言われます。
早期発見であれば、炎症を抑える薬を処方したり、ウエイト制限などで足に負担をかけないようにしたり、毎日生活している床などを滑りにくい素材に替えるなどで対処できますが、気づかずにひどくなってしまう場合は手術が必要となります。

膝蓋骨脱臼

犬の後ろ足の関節には、人間でいう膝があり、お皿があります。
そのお皿が、急激に走りだしたり高いところから落ちたり、強く打ち付けたりすることによって外れてしまうのが膝蓋骨脱臼といわれるものです。
猛ダッシュした後に、片方の後ろ足を痛そうにかばいながら地面につかないように歩く。
こんな様子が見られたら膝蓋骨脱臼を疑ってみる必要があります。
外因性のものもありますが、トイプードル、チワワ、ポメラニアンなどの小型犬は遺伝性疾患として持っている場合も多くあります。
比較的軽度であれば、炎症を抑える薬で様子をみますが、根本的な治療となると手術が必要になります。

前十字靱帯断裂

膝蓋骨脱臼と同じような症状の、前十字靱帯断裂ですが、こちらも激しい運動を急にした、事故、老化などが原因で起こります。
症状は膝蓋骨脱臼と同じように、片方の後ろ足を痛そうにかばいながら地面につかないように歩くといったものです。
小型犬は抗炎症剤の投与で良くなる場合もありますが、大型犬は外科的手術を必要とする場合が多くなります。
そして手術をしたからといって良くなるとも言えない場合が多くなります。
前十字靱帯断裂も、運動の後、後ろ足の様子が変だと思ったら病院で診てもらうことをおすすめします。

足の裏や爪の異変

お散歩から帰ってきたら、足の裏をやたら舐める、足を触ろうとするといやがるなどの様子が見られる時には、肉球に何かささっている、足の爪に異常があるなどが疑われます。
自分で舐めて治ってしまう場合はいいのですが、日ごとに腫れてくる、歩き方がおかしいなどの症状がみられたら病院へ行ってください。

内臓疾患

以前は、犬は丈夫で下痢と嘔吐しても、人間の整腸剤などを飲ませていたものでした。
けれど人間同様犬の医学も発達し、肝臓や腎臓、膵臓などの疾患も見つけられ、早期発見すれば大事に至らないこともわかってきました。

下痢、嘔吐

ちょっと食べ過ぎた時、フードを変えた時だけでなく、いつも食べる量よりも少ないなど、内臓に異常がある場合は、まず下痢と嘔吐から始まります。何かを食べても吐いてしまう場合は、異物を食べた可能性もありますが、水を飲んでも吐いてしまうなどの場合は、食べ物による中毒も考えられます。

血便、血尿

これも胃腸の中に何か異常が起きている、腎臓などの循環器系に異常が起きているなどが考えられます。

けいれん

てんかんやジステンパー、糖尿病や熱中症などの病気、脳腫瘍など命にかかわる危険性が高い症状です。
心疾患などもそうですが、遺伝性疾患ということも考えられますので、精密検査を受ける必要があります。

動物医療の進歩と治療費

犬と医師

少し前までは、犬猫病院は診察台と手術室、そしてレントゲンというイメージがありました。
今では、様々な血液検査やMRIやCTスキャンなど、人間と変わらない設備を備えている動物病院が多くなりました。
今まで原因不明とされていた病気も解明され、治療法も増えたため、犬や猫は人間同様昔と比べて長寿になりました。

私の実家の猫たちは、ほとんどが20歳越えで亡くなっています。
もちろんフードが良くなったことも理由の一つではありますが。
ただし、人間と違い、動物には健康保険がありません。
治療はすべて実費なので、回数が重なれば高額になります。
そこで、愛犬が病気で苦しまないため、飼い主も治療費に悩まされないためにも、定期健診を行った方がいいと思います。

犬の定期検診の費用

「定期健診をお願いします」と言って人間が検査を申し込む場合、病気ではないために健康保険は適用されません。
実費で日帰りの簡単な検査でも4~5万円くらいかかります。

犬は人間と比べて体が小さいとはいえ、きちんとした検査を受けるのであれば最低一万円くらいは必要だと思います。
血液検査や、レントゲン、MRI、CTスキャンなどの機械を使っての検査ならそれ以上はかかります。
かかりつけの病院へまずは問い合わせてから検診を受けるとよいでしょう。

犬は5~12月くらいまでに、フィラリアのお薬を投与します。
注射もあるので半年分または1年分を一度の注射で終わってしまうのも、手間が省けていいかもしれませんが、私は、毎月一度、飲み薬を処方してもらうようにしています。
毎月一度病院へお薬をもらいに行く時に、体重、耳、目、皮膚のチェックをしてもらい、先生とひと月にあったことなどをお話して、犬のことを報告しています。

先生もそれをカルテに書きとめてくださっているので、前回と今回の違いから異常を早期に発見できます。
昨年は、耳の中にカビが繁殖していたことを発見してもらったので、軽い耳掃除で症状がひどくならずに済みました。
費用はフィラリアのお薬1カ月分と、耳のお薬の費用だけでした。毎月は面倒だと思わず、健診だと思って通うのも一つの方法です。

かかりつけのお医者さんとのコミュニケーション

若い男性の医師

いくら定期検診といっても、年に一度だけ顔を合わせるのではお医者さんと飼い主さんのコミュニケーションをとることは難しいと思います。
もちろん、設備が整っていてどんな事態も対処してもらえることも大切ですが、お医者さん自体が動物に対してどんな価値観をお持ちなのか。
そして、飼い主さんがそのお医者さんと長くお付き合いできるかが、大きなポイントとなってきます。

わざわざ定期検診という名目でなくても、近くを通りかかったから寄ってみた。それが定期検診ならなおさらいいですね。

飼い主さんが信頼して自分の犬を任せられるお医者さんと出会い、長いお付き合いをしていく中で、愛犬の異常を発見してもらえるようになる。
そんな関係を築くことができれば一番よいと思います。

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