犬の臭いは主に4つに分けられる
今回は犬から異臭がする時に考えられる原因を解説していきます。その前に、犬が発する臭いには、どのような種類があるのかご存知でしょうか。犬が発する臭いは、大きく分けて下記の4種類に分けられます。
- 汗腺
- 口臭
- 耳臭
- 便臭
汗腺というのは、人間にもあるアポクリン腺とエクリン腺のことを指します。このアポクリン腺が臭いの原因となる事が多く、大半の人はアポクリン腺から発する臭いのことを『犬の臭い』や『獣臭』『ペット臭』などと呼びます。
人間よりも犬の方が強烈な臭いを放ちやすいのは、人間のアポクリン腺が脇下などの一部にしかないことに対し、犬のアポクリン腺は全身にあるからです。
愛犬から異臭が…考えられる原因とは?
ある日突然、愛犬からいつもとは異なる異臭がしたら…病気なのではないかと不安になってしまいますよね。では、犬から異臭がするとき、どのような原因が考えられるのでしょうか。
1.口の中が乾燥している
まずは病気でない場合の原因から見ていきましょう。夏場は暑さにより体温も高くなってしまうため、犬は体温調節のために普段よりも多めに呼吸を繰り返します。すると、常に口が開いている状態となるため、口の中が乾燥してしまいます。
口の中が乾燥してしまうと唾液が濃縮され、口の中の殺菌がうまくいかなくなります。そのため、普段よりも口臭が強くなってしまう傾向にあります。具体的に言うならば、生臭い匂いが強烈になることが多いです。
この場合は、室温を調節してあげたり、普段よりも多めに水分補給を促すことによって、呼吸の回数を減らしたり、口の中を潤したりすることで口臭を改善することができますよ。
2.歯周病
人間でも発症する歯周病。実は犬にも歯周病という病気があることをご存知でしょうか。また、3歳を超えた犬のおよそ8割が歯周病を患っているというデータも発表されています。つまり、犬の大半は歯周病なのです。
歯周病とは、歯の周辺にある靱帯部分や歯の骨にまで炎症が広がっている症状を指します。犬は人間に比べて歯石ができる速さが非常に速いため、少し歯磨きを怠るだけでもすぐに歯が汚れ、歯石ができあがってしまいます。
すると、口から腐敗したような匂いが発生し、さらに放置してしまうと人間でさえもすぐに感じ取れるほど強烈な匂いを放つことがあります。
歯周病は8割の犬がなっていると聞くと、「大した症状ではない」と思われがちですが、歯周病によって発生した細菌が体内に侵入してしまうと、その後異なる病気を発症する原因になります。早めに対処する必要があるのです。
3.外耳炎
特に垂れ耳の犬種は発症しやすいので注意が必要です。外耳炎は耳道で細菌やマラセチアが繁殖したり、アレルギー反応の結果ひどい痒みや耳垢が異常に増えている状態です。放置してしまうと、膿んでしまう可能性もあるので、早めに対処しなければいけません。
外耳炎は耳の中で細菌やマラセチアがが繁殖し、細菌の放出する毒素がにおったり、化膿が原因になり耳からいつもとは異なる臭いを放つことがあるのです。
4.内臓疾患
内臓でなんらかの病気を発症している場合、口から強烈な匂いを発することがあります。内臓疾患にもさまざまな疾患がありますが、腎臓が正常に働かない腎不全を引き起こしている場合、おしっこのようなアンモニア臭が口から出ることがあります。
これは体外にアンモニアを排出する働きが停滞してしまっているため、体内に溜まったアンモニア臭が口から臭う状態です。
また、アンモニア臭ではなく、口からうんちのような匂いが出ている場合は非常に危険です。腸閉塞や腸捻転を引き起こしている恐れがあります。これは曽遊に対処しなければいけない病気で、最悪の場合、死に至る危険性があります。すぐに受診しましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。いかがでしたでしょうか。愛犬から異臭がしている場合、何らかの病気が潜んでいる可能性が高いです。特に、歯周病は多くの犬がかかっているため、早めに改善しておくべきでしょう。しかし、中には死に至る危険性のある病気が原因である事もあります。大事に至らぬよう、少しでも異変を感じたら、かかりつけの病院で診てもらいましょう。