犬がうつ病になる原因
うつ病の原因はストレス
うつ病とは度重なる精神的ストレス、身体的ストレスにより発症してしまう脳の機能障害です。心の病とも言われるうつ病は、人間が発症しても辛く苦しい時期が長く続いてしまう病気。犬も感情があり、もちろんストレスも感じてしまう生き物です。犬はどんなことが原因でうつ病になってしまうのでしょうか。
- 好きな人との別れ
- 引っ越し
- 運動不足
- 孤独
- 飼い主さんがいつもイライラしている
個体の性格により、どんな出来事を「ストレス」と感じてしまうかは様々ですが、強いストレス、または慢性的にストレスを感じていると、犬もうつ病になってしまう可能性があります。
例えば、ご家族で犬を飼われているご家庭であれば、進学や就職でお子様が実家を離れることもあると思います。友達のように仲良く過ごし、信頼していた家族の誰かがいなくなってしまい、会えなくなる寂しさからストレスを感じる個体も多いはず。また、多頭飼いで共に過ごしていた犬や他のペットなどが亡くなってしまったときも同じでしょう。
引っ越しなどのイレギュラーな出来事も、日常生活とはかけ離れた生活になるのでストレスになることもあります。また、犬にとって運動をすることは、心と体の健康を保つためにとても大切なこと。運動不足が長く続いてしまうと、慢性的なストレスになってしまう危険性も。
そして飼い主さんとの関係性も重要です。コミュニケーションが不足していると、愛情を感じることができず、孤独を感じ寂しい気持ちでいっぱいになってしまいます。また飼い主さん自身のストレスが強く、いつもイライラした態度で過ごしていたり、家族の不仲を察知したりすると不安感からストレスになる子もいます。
上記のような出来事が愛犬にとって「辛い」「寂しい」「苦痛」など、負の感情を抱く原因となり、ストレスになることが多いようです。極度のストレスが長期間続いてしまうと、うつ病を発症してしまう危険性もあります。
犬のうつ病の初期症状
食欲の減退または過食
ストレスで気持ちが落ち込み続けると、食欲が減ってしまいご飯が食べられなくなる子がいます。そして、逆にストレスを「食べる」ということで紛らわそうとする子もいるので、過食気味になってしまう子も。うつ病の初期症状として、食欲の変化が見られるケースは、体重の増減に繋がることもあります。
元気がなくなる
犬も人間と同じく、嫌なことが続いてストレスを感じていると元気を出すのが難しくなります。元気いっぱいに飼い主さんと一緒に遊んでいた愛犬が、全く遊ぼうとせず、ボンヤリと座ったまま過ごしていたら要注意です。
無気力になる
陽気で好奇心旺盛だった犬が、周囲の出来事や物に対して興味を抱かなくなるのも、うつ病の初期症状のひとつと言えます。何に対しても無気力で、大好きだったお散歩やオモチャにも興味を抱かず、飼い主さんの出先からの帰宅にも関心を持たなくなるケースもあります。
睡眠障害
度重なるストレスで、睡眠時間に変化がみられることも。元気がなく無気力なので1日中、寝てばかりになる子もいれば、逆に不眠になってしまうケースもあるようです。
性格の変化
なかには性格が変わってしまう子もいるようです。もともとは犬や人が大好きで、みんなと遊ぶことを楽しんでいた犬が、他者を避けるようになってしまうことも。無理に近づこうとすると、威嚇して唸ることもあります。他者を受け付けなくなるため、自宅にいても、部屋の隅で隠れるように過ごしたり、飼い主さんを遠ざけたりするようになります。
手や足を噛む
手や足を噛むのは犬の代表的なストレスサイン。犬が手や足を噛む行為自体は、頻繁に目にするものではありますが、ストレスで噛んでいる場合は、傷ができて血がにじんでも噛み続けてしまうこともあります。犬が手や足を噛むのは、ストレスで嫌な気分になっている自分自身の気持ちを静めるための行為と言われています。
まとめ
愛犬をうつ病にしないためには、ストレスを感じさせないのが一番。ただし犬の性格によりストレスの感じ方は異なりますが、全くストレスを感じさせない環境づくりも難しいかもしれません。飼い主さんは、愛犬が極力ストレスを感じない工夫とともに、ストレス解消に繋がる生活を送れるようにしましょう。
お留守番のときはテレビや照明を付けておくだけでも寂しさを軽減することができます。また、コミュニケーションの時間は短くても、愛情の気持ちを伝えるよう感情を込めて声をかけてあげてください。そして、お散歩に行けない日は、家の中でオモチャ遊びでしっかり運動不足も解消してあげましょう。