犬の元気がないのは病気のサイン?
いつも一緒に過ごしている愛犬が、何となく元気がないように見えるときってありますよね。
何か落ち込むようなことがあったのかな?嫌なことでもあったかな?愛犬の元気がなくなるようなことをしたかな?と不安な気持ちになってしまいますが、犬の元気がないのは病気のサインである可能性もあります。
少し元気がないくらいで「病気かも?」という考えに至る方は少ないでしょうし、「今は元気がないけれど、ご飯を食べて寝たらすぐにいつものような明るい性格に戻るはず」と思ってしまいますよね。
しかし、その判断が重大な病気のサインを見逃すこととなり、気がついたときには手遅れになってしまうことも珍しくはありません。
また、元気がないのは病気以外の様々な要因が関係していることもあるのです。たかが元気がないだけと、甘く見ていたら取り返しのつかないことになるかもしれませんよ。
犬に元気がない時に注意したい病気
震える
元気がないと感じたときに見てほしい症状の中で、特に注意をしてもらいたいのが「震える」事です。震えるというのは様々な病気の可能性が考えられ、場合によっては緊急を要する病気である可能性もあります。
震えるときに考えられる病気は、神経症状が代表的なものとしてあげられます。血糖値の極端な低下、神経症状からくるてんかん後の痙攣を震えているだけと軽く見てしまう飼い主様も多いので、注意をしましょう。
そのような場合は、息が荒いなどの他の症状が見られることもありますので合わせてチェックをしてみましょう。
ただ、震えは病気以外にも寒い場合や、極端に恐怖を感じている、ストレスを感じている、高齢による筋力の低下などが影響していることもありますので、震えていて元気がないからと言ってすぐに病気と決めつけないようにしてくださいね。
食欲がない
多くの犬にとって楽しみなイベントである食事のときにも関わらず、元気がないという場合も病気の可能性が十分あります。食欲ない、ご飯食べない、おやつ食べない、と言った症状の他にも吐く、震える、と言ったものがあれば、病気を疑うようにしましょう。
食欲がないことから考えられる病気はたくさんありますが、有名なものでいうと子宮蓄膿症、口腔内疾患です。特に口腔内のトラブルは食欲に大変直結する病気です。
いつもご飯をガツガツ食べるのに急に食べなくなった、食欲はありそうなのに餌に口をつけたらすぐにやめてしまうなどの症状が見られたら、一度口腔内の検査を行った方が良いかもしれませんね。
くわしく調べてみると、歯周病などの病気が見つかるかもしれません。そのほかにも、食欲不振は犬の病気のサインとなっていることが多いため、少しでもおかしいと思えば獣医師に相談をするようにしましょう。
嘔吐・下痢
嘔吐と下痢は、犬が病気を発症したときに見られるサインとして代表的なものです。嘔吐と下痢はあらゆる病気の場合でも見られるため、嘔吐と下痢をしているからこの病気という確定がなかなかできないものです。
しかし、下痢をするのと同時にお腹がキュルキュルと音がしたり、食欲がなかったりするのは「胃腸系」の病気である可能性があります。また吐いた後に元気だった場合は、何らかの食べ物で消化不良を起こしていたが、原因となるものを吐き出してスッキリしているのかも。
吐き気を伴う症状は誤飲の場合もあります。散歩の後に吐きそうで吐かない状態が続いていたり、吐こうとするが黄色の液体しか出てこなかったりする場合は、何かを飲み込んでしまっている可能性もありますので病院で適切な処置を受けるようにしましょう。
また元気がなく、下痢や嘔吐を繰り返しているのであれば、何らかの病気の症状である可能性が高いのでやはり急いで獣医師に相談をしましょう。
老犬が寝てばかり
歳を重ねている老犬ですから、あまり動かないのは仕方がないことですし、高齢であるにも関わらず、若い頃と同じようにたくさん遊んで、たくさん食べて、たくさんはしゃぐ犬は少ないでしょう。
しかし、毎日動かずによく寝る、いつも眠そうで声をかけても無反応などの場合、ご飯を与えてもほとんど食べようとせず寝てばかりいるようならば、何らかの病気の可能性があります。
老犬に多い病気は目の疾患の代表である白内障です。白内障により視力が失われ、動くのが怖いと感じているのかもしれません。また寝てばかりいて名前を呼んでも反応をしてくれないのは、耳が遠くなっているからかも。
さらに老犬は気管支なども弱るため、誤嚥性肺炎にもなりやすいです。そうなると食欲はもちろんなくなり、毎日寝ることで何とか治癒をしようとしている状態になることもあります。老犬だから動かないと思い込むのではなく、そこに病気の可能性はないか考えるようにしましょう。
子犬が急におとなしくなる
四六時中動き回っている子犬が、急にぐったりとするのも病気の危険性があります。特に急にぐったりして寝るようになってしまうのは、「熱中症」の可能性があると言われています。また急に疲れてしまったように眠ってしまうのは、「低血糖症」に陥って意識が混濁している可能性も。
ただ、本当に疲れて眠いだけかもしれませんし、眠そうにしていたり伸びをしたり、あくびをしたりしているようであれば、体力がなくなってしまったのかも。子犬は成犬と違い、体力がないだけではなく自分の限界を知りませんから急に眠ってしまうこともあります。
病気の場合は、急におとなしくなる以外にも、震えや息切れなどの症状が見られますので、心配ならば、それらの症状がないか確認をしましょう。
吠える・鳴く・唸る
元気がないだけではなく、急に触られるのを嫌がるように唸ったり、吠えたりして怒るなるのは体に何らかの異常があることで、痛みを感じているのかも。痛がる素振りを見せていないとしても、飼い主様が気がついていないだけで実は怪我をしている可能性があります。
また見える怪我ではなく、ヘルニアや腰痛といった症状や歯周病といった口腔内の病気も犬によく見られるものです。
体に何らかの異変を感じている場合は、吠えるようになるだけではなく、走らない、立てない、自分の後ろ足に向かって吠えるといった症状が見られることもありますので、注意深く観察をして愛犬の異常に気がついてあげられるようにしておきましょう。
犬の元気がないときに考えられるその他の原因
ケガ
元気がないからといって、必ず病気ではない場合もあります。例えば、何らかの理由でケガをしている場合も元気がなくなるのと同時に少々攻撃的になったり、素っ気ない態度を取るようになったりすることもあります。
また、怪我の痛みがあまりにもひどい場合は、痛みによってストレスを感じてしまうこともあり、食欲不振に陥ってしまうことも。ケガをしている場合は元気がなくなるだけではなく、足をひきずっていたり、端の方でうずくまっていたりと、いつもとは違う行動や仕草が見られます。
ぜひ何らかの異常を感じたならば病気の可能性と同時に、ケガをしていないのかをチェックするようにしましょう。また、ケガをするようなことがなかったか、心当たりを考えることも忘れないように。
ストレス
元気がないのはストレスが原因となっている可能性があります。ストレスの原因は多種多様で、飼い主様が思いも寄らないものがきっかけとなっていることも。
- 引っ越し
- ワクチン
- 予防接種
- 手術や麻酔が必要な処置
- 入院、通院
- 旅行による留守番
- ホテルやトリミング
- シャンプーやシャンプー後のドライヤー
- 雷
- 台風
犬の性格にもよりますが、これらの要因がストレスの原因となっている可能性がありますので注意をしましょう。旅行後や引っ越し後、入退院後、などに元気がないと感じたならば、ストレスが原因となっていないかを考えるようにしましょう。
もし、ストレスでそのような状態になっているのであれば、ストレスの要因を排除することも忘れないでくださいね。ストレスは万病の元とも言われていますので、軽視をしてはいけませんよ。
季節や気候
意外なものでいうと、季節や気候に不快を感じて元気がなくなっている場合もあります。夏の暑さ、冬の寒さ、春と冬の寒暖の差も原因となります。さらに梅雨のジメジメとした気候や、天気が悪いとき、夜と昼の温度の差も、犬によっては不快と感じる原因となっていることもあります。
暑い季節に気をつけてほしいのが熱中症です。夏の暑い日に締め切った部屋にいるだけではなく、梅雨などの湿気が高い日にも注意が必要です。
また、冬だとしても暖房の設定温度を高くしすぎてしまうことで室温が上昇してしまい、熱中症を起こしてしまう可能性もありますので、室温にはしっかりと気を配るようにしましょう。熱中症以外にも、室内で暮らす愛犬が快適に暮らせるように気をつけてあげましょうね。
ヒート(発情期)
元気がないと感じたタイミング、もしかすると発情期が関係しているのかもしれませんよ?発情期であるヒート後は元気がなくなる個体もたくさんいますし、生理前や生理中に体力をたくさん使うためか、生理後に元気がなくなることもあります。
さらに生理中は体に様々な症状が現れる原因となります。そのためか、生理中に吐いてしまう子もいるのです。オスの場合も発情期に陥ってしまうと、様々な症状が現れますので注意をしましょう。
もし、発情期が心配ならば思い切って去勢・避妊を行うのがオススメです。犬の場合は、散歩を行うため異性の犬と出会う機会も多くなります。飼い主様が気をつけていても、望まぬ妊娠がおこる可能性もありますので一度検討をしてみてはいかがでしょうか?
寂しい
元気がないのは飼い主様と離れるのが寂しくて甘える、もしくは落ち込んでいるのが原因なのかも。飼い主様が大好きで片時も離れたくないと思っている犬は、元気がないふりをしてどうにか気を引こうとしている場合もあります。
また、元気がないながらもくっついてくるのは、寂しいからこそ、一緒にいるときは少しでも飼い主様を感じていたいという気持ちの表れである可能性も。
飼い主としては嬉しく思うかもしれませんが、あまりにもひどい場合は分離不安に陥っている可能性がありますので、できるだけ注意深く見ておくようにしましょう。
場合によっては獣医師に相談をして、どのように接していけばいいのかを考えてもいいかもしれませんね。寂しい気持ちを継続させてしまうとストレスで病気になる可能性もありますので、早めに対処をしてあげましょう。
誤飲・誤食・便秘
病気以外にも元気がない場合で気をつけてほしいのが、誤飲・誤食・便秘といった症状です。
ここ最近うんちをしない、お腹を触ると張っているような気がする、お腹がギュルギュルと鳴っているなどの症状の他にも、嘔吐をしようとしても内容物が出てこなかったり、食欲不振に陥っていたり、何となくお腹を触られるのを嫌がっている場合があります。
犬は散歩をする動物ですから、外で飼い主さまが見ていないときに誤飲をするような事故が頻繁に見られます。そのような場合にしっかりと気をつけて対応をしてあげないと、場合によっては命の危険もありますので、十分に気をつけてあげるようにしましょう。
また、誤飲や誤食の瞬間を目撃したら念のために動物病院を受診することをお勧めします。
まとめ
犬は言葉を話せません。でも健康上、問題がある場合、必ず何かしらのサインを飼い主さんに送っています。上記にあげた以外にも、ふだんは喜んでいく散歩に行かない日がある、歩きたがらない、散歩中に草を食べるなど。
愛犬のちょっとした異変を察知するには、ふだんの元気なときの愛犬の姿をよく知ることが何より大切です。そのためにも私たちの観察力を磨き、いざ病気になってしまったときのため、ぜひ早期発見につなげていきましょう。
愛犬の異常に気がつけるのは、毎日一緒に暮らしている飼い主様だけです。
鼻水出ている、しっぽ下がる、落ち着きが無い、水飲まない、水よく飲む、遊ばない、うんちしない、なんていうのも病気のサインですから、元気がない場合はこのような症状がないか注意深く観察をしてあげるようにしましょう。
ユーザーのコメント
40代 女性 momo
女性 啓子
40代 女性 こたママ
女性 コロ
おかしいと思ったら耳の中や目の白目部分、口の中なども一通りチェックすると良いと思います。目は結膜炎、口の中では貧血などに気づくことができると思います。
女性 レオン