犬は亡くなる時、飼い主から遠ざかろうとするって本当?
「猫は死ぬ間際、飼い主の前から姿を消す」という話を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。実際、筆者の友人も家猫として飼っていた愛猫が突然、家からいなくなってしまった時には、「もしかしたら…」と溢していました。
実は犬にも似たような話があることをご存知でしょうか。犬は亡くなる時、飼い主から遠ざかろうとするという話です。「家の中にいるんだから、飼い主の前から姿を消すことなんて無理でしょう」と思う方も多いかもしれません。
しかし、思い出してみてください。現在は温暖化や防犯意識、さらに家族としての絆が強固となったため、室内飼いが主流となりましたが、一昔前までは外飼いが主流だったことを。
外飼いが主流だった頃は、実際によく聞かれていた話だったのです。例えば、「突然愛犬がリードを噛み千切って脱走してしまった」というような話です。その後、遠くで亡くなっているところが見つかったり、あるいは弱っているところが見つかったという話もありました。
このように犬も猫と同様、自分の死期を悟ると飼い主の前から姿を消すことはあるのです。しかし、前述したとおり、現在は室内飼いが一般的です。そのため、このような事例が亡くなったことから、話も聞かなくなったと推測できます。
犬が亡くなる時、飼い主から遠ざかる心理は?
犬が亡くなる時、飼い主から遠ざかろうとする話は、現在ではあまり耳にしません。しかし、一昔前までは聞くこともありました。
飼い主としては、大切な愛犬の最期を看取ってあげたいと思いますから、勝手にいなくなって自分が知らないところで愛犬が死んでいるなんて、考えたくもない話かもしれません。では、なぜ犬は亡くなる時、飼い主から遠ざかろうとするのでしょうか。
この理由については、現段階でもはっきりとは解明されていません。そのため、「飼い主を悲しませないため」などと様々な憶測が飛び交っています。しかし、実際は野生の頃の名残が本能的に残っていることが理由ではないかと考えられています。その最も有力な説を以下でご紹介します。
「外敵から襲われないようにするため」説
野生で生きていた頃の犬は、当たり前ですが外敵が多いです。気を抜いた隙に他の犬が奇襲してきて縄張り争いに発展…なんてこともあったでしょう。
そんな熾烈な戦いが繰り広げられる犬にとって、死の間際というのは非常に危険な状況であることは容易に想像できます。すでに弱っているところを敵に見つかり、襲われでもしたらひとたまりもありません。
そのため、自分の死期を悟った犬、あるいは体が弱ってしまった犬は仲間から離れ、敵に見つからないような場所でひっそりと回復を待ったり、あるいは死を迎えることが多かったと考えられます。
この本能的行動が現在の犬にも残っており、敵はいないものの同じような行動をとってしまうのではないかと考えられています。これが現段階での最も有力な説なのです。
愛犬の最期を看取ってあげよう
犬が亡くなる時、飼い主から遠ざかろうとする理由は、未だにはっきりとは解明されていない物の、野性時代の本能が関係しているのではないかと考えられていました。
そのため、外飼いが主流だった一昔前には、リードを食い千切るなどし、脱走して飼い主の前から姿を消すことが多かったのかもしれません。
しかし、現在は室内が主流になっているため、このような話を聞くことがほとんどなくなりました。ですから、飼い主は大好きな愛犬と最期まで一緒に過ごし、ほぼ100%の確率で看取ることができるようになったのです。
このように愛犬と一緒に最期まで過ごすことができるのですから、愛犬がシニア犬となり、徐々に弱っていく姿を見るのがつらいから、と最期を共にしないという選択はやめましょう。ちゃんと最期まで愛犬と向き合い、看取ってあげてくださいね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。何度も言うように、未だに理由ははっきりと解明されていません。しかし、有力視されている説であれば、「たしかに」と納得してしまいますよね。現在では最期の時まで一緒に居られることがほとんどですので、飼い主の義務として、また長い時間を一緒に過ごしてきたパートナーとして、しっかり愛犬を看取ってあげましょう。
ユーザーのコメント
50代以上 男性 もも父ちゃん
悲しむから 愛犬なりに優しい気持ちであったのだと思う。生あるものは 最後がとても辛い。