犬の認知症とは
犬の認知症の正式名称は、 ”認知機能不全症候群” といい、老化が原因で脳機能が衰え、認知機能などの低下でおこる病気です。犬が認知症になると、終始ぼーっとしたり、飼い主の事が分からなくなったり、感情のコントロールがうまくいかなくなってしまいます。
犬の認知症の症状
実際にわんちゃん達がなった場合はどんな症状がでてくるのでしょうか?高齢のわんちゃんを飼育されてる人はとても気になりますよね。
それでは、犬の認知症とはどのような症状なのか?具体的に見て行きましょう。
- グルグル同じところを回る
- 甘えん坊になる
- 夜鳴きをする
- トイレの失敗を繰り返す
- 攻撃的になったりする
- フラフラと歩くようになる
- 徘徊する
犬が認知症だと気づいた出来事
皆さんが実際に愛犬が認知症だと気づいたときの体験談をご紹介します。
女性 20代
私が飼っていた愛犬は雑種で15歳の時に認知症になってしまいました。認知症かなと気づいた出来事は昼夜が逆転し始めたことです。昼間ずっと寝ていて夜になると起きてきて泣いたり落ち着きがなくなったりと異常な行動を取るようになったことです。昼間寝ているのは普段からそうだったので最初の頃は気にしていませんでしたが夜に騒ぐようになり病院へ連れて行ったところ認知症が発覚したのです。
女性 30代
家族が飼っていた愛犬、ボクサー(当時8歳)の認知症が始まっているかも知れないと気付いたきっかけは、それまでしなかったちょっとおかしな行動をとるようになった事でした。日中、時々急にぼーっとしたり、コマンドの効きが悪くなったり・・・。ひとつひとつは「あれっ?」と思うような些細な事ばかりでしたが、大きな転機はある日散歩中に、道に落ちていた梱包用のプラスチックテープを飲み込んで、病院で手術を受けた事です。子犬の頃から食が細く、拾い食いも一切しないように躾けられていたので、それまでの「ん?もしかして?」という疑問が「ちょっとおかしいかも」という確信に変わった出来事でした。そしてその頃からどんどん認知能力の衰えを感じる行動が目立つようになったと記憶しています。
犬の認知症の原因別対処法
犬の認知症の原因には、
”不安”
ということが大きくかかわってきているといわれています。
今まで普通に出来ていたことが急にできなくなることで、犬自身も不安になってきます。こういった
不安が大きくなるにつれて、犬の認知症がだんだんを悪化
してしまいます。
できるだけ、こういった不安を犬に感じさせないようにすることが大切だと思います。
犬が認知症で夜鳴きをしてしまったら
身体に痛みがある場合は、その痛みを取り除いてあげれるように、動物病院でみてもらいましょう。
寂しくて夜鳴きをしてしまう場合は、そばで添い寝をしてあげたり、昼と夜の逆転をしてしまった場合は、お昼間にしっかりとお日様にあびさせたり、お散歩に行ける状態でしたら、お散歩をすると、昼と夜のサイクルがわかってくるでしょう。
犬が認知症でトイレの失敗を繰り返してしまったら
老犬になってくると、トイレが近くなってくるので、トイレにつれていったり、トイレを近くに設置するとよいでしょう。
身体を動かすのが辛そうでしたら、オムツを利用してあげるとよいでしょう。(犬用のオムツは、値段が高かったりするので、人間のオムツに尻尾の穴をあけてあげて使用すると良いでしょう)
全く動けない感じでしたら、犬の寝床やベットにペットシーツをおいてあげると、犬も不安にならなくなるでしょう。
犬が認知症で徘徊してしまうようになったら
柱や家具にぶつかってしまうこともあるので、角にスポンジなどのやわらかい素材のものをつけてあげると、怪我の防止になります。犬がハウスの中で、じっとしているのであれば、ハウスに入れておく方法もいいです。
また、その時は、入れっぱなしになると、さみしくて不安になってしまうといけないので、そばにいたり、ちょくちょくハウスから出してあげるといいと思います。一人で外にいってしまうと、かえって来れなくなるおそれがあるので、一人ででることないようにしましょう。
犬が認知症で甘えん坊になってしまったら
犬が認知症になると、感情のコントロールができなくなり、喜怒哀楽が激しくなります。犬が認知症が原因で”さみしさ”や”不安”から、甘えん坊になってしまったりするので、その時は近くで優しくしてあげるといいですね。
犬が認知症で攻撃的になってしまったら
犬が認知症になると、感情のコントロールができなくなり、色々なことを認知もできなくなってきます。飼い主を認識できなくなってしまい、攻撃的な反応をしてしまうことがあります。その時はゆっくりと、やさしくつつんであげてください。
犬の認知症の予防法
皆さんから寄せられた愛犬が認知症にならないための予防対策をご紹介します!
女性 40代
犬の認知症対策は、人間の認知症対策と同様、脳へ色々な刺激を与えることがポイントとされています。脳にたくさん血流が流れ、シナプスがつながってくると、認知症も予防できると考えられているそうです。
認知症対策方法として、
- お散歩コースをいつもと違うコースに変えてみる
- アロマ精油をディフューザーなど使って空気拡散し、香りで脳を刺激してみる
- ドッグマッサージを行い、筋肉や脳に刺激を与えてみる
- 認知症予防に良いとされている食事(魚に含まれているDHA等)を与えてみる
女性 30代
愛犬の認知症の発症や進行を遅らせる三原則、それは「運動」「良い食生活」そして「ソーシャル・アクティビティ」です(人間とおんなじですね!)。私はその中でも最後の一つ、「ソーシャル・アクティビティ」に注目しています。
運動や食生活と違って見落としがちなキーワードですが、私達の愛犬も人間と同じように、自分の世界を日々少しづつ広げてくれる経験を必要としています。知らない街のカフェへ行ってみたり、アジリティのクラスに通ったり、友達の犬と遊んだり。または、子犬の頃に会ったきりの親戚を訪ねてみるなども良いでしょう。シニアで体が不自由な場合は、短い散歩の間に、いつもと違う路地を通ってみるだけでも良いのです。
このような経験は愛犬の脳にとても良い刺激を与えてくれ、ひいては脳のエイジングを遅らせることにつながると考えられています。愛犬がどのようなソーシャル・ライフを楽しめるかは私達飼い主にかかっていますから、工夫をしたいところですね!
女性 40代
犬種や遺伝的要因があるのも事実ですが、「退屈」を防ぎ、適度な「刺激」を与えることで、予防措置は可能とされています。シニア世代に入る頃になると、飼い主さんと愛犬の関係も良い意味で安定するようになり、パピー時代のようにワガママ・構ってを主張する事が減っている傾向もあるでしょう。
パピー時代のような遊び方は適しませんが、のんびり散歩に出かける、たくさん話しかける、お友達と触れ合いを持つ、時には、カフェやペットショップやドッグランなどなど、愛犬にとってサプライズな機会を意識してつくることで、不用な脳の老化防止、しいては認知症の予防対策にもつながります。
女性 20代
私が知っているわんちゃんの認知症予防対策は、日頃からたくさん話かけて遊ぶ時間を多く持つことです。年をとってきても新しいオモチャを与えて新しい遊びを教えたり、お散歩コースなども定期的に変えて違う道を歩いて色々な物を見せたりして新しい発見などをさせることで、わんちゃんの脳を刺激するのでこの刺激が認知症予防対策に良いそうです。
また、旅行に連れていくことも家族との時間や、初めての場所などに連れていくこともとても良いそうです。
女性 50代
家の犬が良く遊んでもらったラブラドールのおばあちゃま、とてもゆっくりお散歩するようになっても認知症とは無縁で元気で穏やかでした。飼い主さんは普段の食事はおからと少しの鶏肉中心の手作り、おやつは毎日サツマイモと煮干しをあげるといいのよ、と教えてくれました。
そしてサンマの季節には毎日サンマ1匹焼いてあげるのだそうです。毎日の煮干しや季節の魚のEPA,DHA,おからやいもの整腸作用が健康の秘訣のようです。青魚の油はもちろん、秋は鮭の季節、赤のアスタキサンチンも認知症には効果的です。普段すべて手作りにできなくてもさんまや鮭の季節にはぜひ食事に取り入れてあげると認知症の予防につながると思います。
18歳まで元気に生きた昔の私の愛犬(20kgの雑種)は父が和食店から持ち帰るうなぎやまぐろを煮て常食してました。やはり魚の効果は期待できると経験上感じています。
女性 20代
知育玩具をつかう
犬の知能を高めるという知育玩具が市販されています。おもちゃに入ったおやつを取り出そうとしたり、音に耳を傾けたりと、こういったおもちゃで遊ぶことで脳を活性化し、犬が認知症にならないように予防しますします。
散歩コースをかえる
脳に刺激を与えるために、散歩コースをいつもと違うコースにしてみましょう。こうすることで、いつもと違う景色、臭い、聞きなれない音、これらのように犬にとって初体験の事がたくさんあるでしょう。
こうした日常生活に少しだけ変化をつけるだけでも、認知症の予防になります。
女性 30代
うちで飼っているのは、柴犬です。柴犬は他の犬種と比べて認知症になりやすいと言われています。高齢の柴犬を飼ってる人に聞くと、認知症からくる徘徊や夜鳴きなど介護が本当に大変だったという話もよく聞きます。(でもいい方に捉えれば、それだけ長生きしているコが多いからって事かもしれません)
うちのコも今年で7歳になるので、そろそろシニアの仲間入り。今の内からできるだけの対策はしてあげたいと思い、心がけていることがいくつかあります。
DHAやEPA(不飽和脂肪酸)などを摂らせる
DHAは、脳や神経組織の機能を高め、記憶力や判断力を向上する効果があります。EPAは、血液の循環を良くすることで血栓ができにくく、高脂血症を予防する、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞を予防するという働きがあります。どちらも魚の脂に多く含まれています。
わが家でも、ドライフードを魚メインのものにしたり、手作りごはんもマグロやカツオ、サケやサンマなどの魚をあげる事が多いです。しかし、必要量を得るのはけっこう大変ですから、市販されているペット向けのフィッシュオイルやオメガ3&オメガ6オイルと併用してあげています^^
適度にお勉強をする!
人もそうですが、頭を使っていないとどんどん機能が失われて認知症になりやすいそうです。そうならないためにも、日頃から脳に刺激を与えるような遊びをしています。
色々な所へおでかけする♪
脳は新しい刺激が加わる事で活性化するのだそうです。わんちゃんもおでかけ先で色々なものを見たり、嗅いだり、体験したり。そういう新鮮な経験と歩く事で運動にもなり、ココロとカラダにもいい作用になると思います♪
犬が認知症になったら覚悟が必要
犬が認知症の症状で異常な行動の対応しなければならないので、飼い主さんはとても大変になるかと思います。場合によっては寝たきりになってしまうこともあるので、食事の世話や排泄の世話の付き添いもしないといけません。
寝たきりになる場合も
老犬になって認知症になると、足腰も弱ってきてしまうので寝たきりになることも少なくありません。寝たきりになると、床ずれなどの症状もでてくるので、その対応が必要になります。
また、自由がきかなくなってしまった体は、関節がかたまりやすくなってきますので、マッサージをするとよいでしょう。認知症からの不安やさみしさもまぎれると思います。毎日数分でかまわないので、マッサージという”コミュニケーション”をとっていきましょう。マッサージは、満腹のときは避けましょう。寝たきりになって、脚をのばしたまま1週間くらい放置してしまっていると、曲がらなくなってしまうので、横になったまま、軽く屈伸運動をしてあげると、関節がかたまるのを防げます。
寝たきりになった時の食事は、寝たまま食事をすると、フードが気管に入り込んでしまう可能性がたかいので、食事中や食事後は、体を起こしておきましょう。そのほか、寝たきりで、食事が口からとることができなくなってしまったら、動物病院で胃や鼻からチューブを通して、食事をあたえるということもあります。
寝たきりで起こる床ずれの原因や対処法
犬の認知症で寝たきりになると、いずれ ”床ずれ” という問題がやってきます。
犬が寝たきりになって同じ格好をしていると、関節や皮膚などの圧迫された部分の血流不良で、炎症がおきたり、皮がむけたりしてしまいます。これを、”床ずれ” といいます。
床ずれを起こしやすい部位
床ずれができやすい場所は「腰・肩・足首・かかと」です。
床ずれから守る対策
- 家庭で洗濯が簡単にできる素材
- 身体のサイズにあわせる
- 夏は通気性をよくする素材で、冬は保温性のある素材
- 抜け毛がつきにくい素材
寝返りの方法
- 肩からゆっくりと抱き上げて、後ろ足の付け根も一緒にだきあげます
- 立たせた状態になり、ゆっくりと向きをかえてあげます
- しずかに、そっとおろしてあげます
寝返りは、だいたい2時間くらいに1度はやってあげるとよいでしょう。
床ずれができたときの対策
- やわらかいクッションを使ってあげる(円座のクッションが使いやすい)
- 同じく数時間に一度は、クッションの位置をずらしてあげる
最後に
今の動物医学の発展や、フードなどの改良によって、長寿犬がふえてきています。長寿になればなるほど、認知症になる可能性が大きくなってきます。まさか、愛犬が・・・・なんてこともあるので、
早いうちに老犬におきる、”症状や病気”について勉強しておくこと
がいいかなあと思います。出来れば、健康な状態で生涯すごしてほしいものですけどね!
犬は人間と違って寿命が短いので、その短い寿命の中で楽しいく、幸せいっぱいで過ごせるといいですね!
▼犬の病気を症状や病名から調べる▼
犬の病気大辞典!知っておきたい基礎知識
ユーザーのコメント
40代 女性 こみゃこ
認知症になるかならないか、人間も犬もこうだから絶対なる、ならないというはっきりしたものはわかりませんが、愛犬と楽しく過ごせるように考えて行きたいです。
50代以上 女性 フーガ
症状や対処法などとても勉強になりました。特に床ずれなど具体的な対処法は知らなかったです。
いつもと変わったところがあったら早めに主治医に相談して見守っていきたいです
20代 女性 コエリ
また、予防策のマッサージや散歩コースを変えたり、知能を使うオモチャを購入するなど今から実行し、愛犬と飼い主がお互い脳活力をし、病気予防へ繋げて行きたいと感じました。
40代 男性 匿名
50代以上 女性 キャメロン
散歩は半年前から行きたがらなくなりました。騙し騙し外へ出しても引っ張っても動こうとしません。朝もゲ一ジの扉を開けて
、おはよう一ご飯よ!と言ってもボ一っと2時間位動きません。オムツは嫌がり外してしまいます。ワイドサイズのシ一トは噛んで切ってしまいます。定期的にクッキーで誘ってトイレに出しています。介護生活の始まりです。不安なのか甘えん坊になって可愛いいです。
30代 女性 かき
しかし発症がわかっていれば、発症リスクを減らす努力をすることができます。でも、やはり犬だと予防といってもまだピンとこないですね。
認知症介護はとても大変です。人間の認知症の介護しか経験したことがありませんでしたが、体力的にも精神的にもとてもつらいものでした。
愛犬がもし私のことをわからなくなってしまったら、それが一番悲しいことかもしれません。しかしなにがあっても幸せに最期まで面倒を看てあげたいです。
女性 かぷれーぜ
認知症についての確実な予防策はありませんが、サプリメントや食材、お散歩やトレーニングなど普段から認知症予防に良いとされている事はしてあげると良いと思います。
私の経験からですが、愛犬には脳の病気があり最近では、ぐるぐる同じところを回りながら、歩き回ります。
トイレはオムツをしていますが、便に関してはオムツをしてないため、便をした後踏んで歩き回り床が悲惨な状態になるときも、、
他にも昔のような意思疎通は出来なくなり、今ではなんとなくこうかな?ああかな?と言った感じで、病気から来ていますが認知症と似た行動を起こすこともあり、夜中の徘徊が始まると起きてしまいますし、体調が不安定な日は寝ずに看病する日もあり私も疲れてしまった時期があります。
今のところ吠えたりはないですが、認知症で夜中に吠え続けるわんちゃんもいるそうです。
認知症に関しては、早いうちから勉強しておいて損はないとおもいます。徐々に現れる場合もあれば、ある日を境にふっと認知症の症状が現れることもあるそうです。
介護や認知症になり飼い主さんも疲れやストレスがたまるとおもいます。
まず必要な事はしてあげるべきですが、無理はしない事です。
楽できる部分は楽をしようとおもいました。
徘徊癖のある愛犬には、今では折りたためる広めのサークルで囲い徘徊する範囲を狭くしています。
こうする事であちこち歩いてしまわず頭をぶつけることもなく下にペットシーツや新聞などを引いて、洗いやすいベッドや毛布がわりになるものを1つ入れてあげれば掃除も簡単ですみます。
サークルは可哀想かな?と思っていましたが、夜寝るときはこれに変えてから楽になりました。
ご飯のお皿も介護用の取っ手付きの持ちやすいものに変えたり、お手入れも汚れたら洗いますが、普段はお湯にくぐらせたタオルにおしりまわり洗浄液をかけ絞り拭いたあと、軽くブラッシングし乾いたタオルで拭くだけです。
吠えてしまう愛犬ならば、気休めかもしれませんが病院で安定剤などのお薬を貰うのも1つの手だとおもいます。
介護や認知症の場合は、長い付き合いになることもあるので何でもきっちりしようとしたら持たないんだなぁとおもいました。
愛犬もきっと不安な部分もありますよね。
昔と比べるのではなく、赤ちゃんだと思って優しく接してあげることが大事ですね。
女性 わんこ
50代以上 女性 かこ
でも、まだそれほど酷くはなかったのもあり、毎日をのんびりと犬のペースで過ごしています。
最近は立ち上がりも厳しく、トイレも外しがちになっていますが、それでも本人はトイレを認識はしています。
18年5ヶ月のおばあちゃん犬。出来ていた事が1つずつなくなってきてはいるけど、日に2回の散歩は忘れていません。時間ばかり掛かって、時折へたりこんでしまったり、左旋回してしまうけど、それもご愛嬌と思っています。そして不安になると側に来るので、抱っこして落ち着かせます。
どんなに介護が大変になってもかまわないから、命尽きるその日その時まで喜んでお世話したいと思います。