ダックスのミックスとは
ミニチュアダックスフンドやカンニヘンダックスフンドなど、ダックス犬には様々な種類がいます。その中でも近年注目されている種類がダックスのミックス犬です。
「ダックスのミックスって何？」と思う方もいるかもしれません。ミックスという呼び名は近年使われている名称だからです。一昔前までは雑種と言われることが多かったため、雑種と言われるとわかるという人が多いでしょう。
ダックスのミックスとは、ダックス犬と他の犬種を交配させ、生まれた犬のことを指します。例を挙げるならば、ダックス犬とトイプードル、ダックス犬とチワワなど、違う犬種との間に生まれた犬はすべてダックス犬になります。
ミックス犬はダックスに限らず、両親のどちらの遺伝子が強く現れるかはわかりません。そのため、ダックスと交配した犬種が同じ犬種、同じ親であっても、子どもに強く反映される遺伝子が必ずしも同じとは限りません。したがって、同じ親から生まれたダックスのミックス犬であっても、まったく違う毛色、毛質、顔つきであることは非常に多いです。
ダックスのミックスの種類
ダックスのミックスは、ダックス犬と他の犬種との間に生まれた子犬のことを指すことを理解して頂いた上で、ダックスのミックスにはどのような種類がいるのかをご紹介します。様々な種類が生まれており、それぞれに異なる特徴がありますよ！
ダックスのミックス犬①チワックス
まず始めにご紹介するダックスのミックス犬は、チワワとダックスとの間に生まれる「チワックス」という種類です。先ほどご紹介したとおり、同じチワックスであっても現れる特徴は皆違うため、一様に「このような見た目の特徴が現れる」とは断言できません。
しかし、チワックスの多くはチワワの血が入っていることもあり、通常のダックス犬よりも小さめのサイズで生まれる傾向が強いです。また、耳はダックスの要素が強く現れ、垂れ耳である子犬を多く見かけます。
チワックスはダックスのミックス犬の中でも特に人気のミックス犬のため、チワックスを育てているブリーダーさんも全国的に何人か見られます。ちなみに欧米圏でもチワックスは交配し生まれており、海外ではチワックスフントと呼ばれています。
ダックスのミックス犬②ダップー
「ダップー」とユニークな名前で呼ばれているダックスのミックス犬もいます。こちらはダックス犬とトイプードルの間に生まれた犬を指す名称で、ダックスのミックス犬の中でも非常に人気です。
ダップーに多い特徴として、被毛はトイプードルのふわふわもこもこ感が強く現れることが多く、胴の長さはダックスのチャームポイントでもある胴長の特徴が現れることが多いです。
また、どんな犬や人間とも仲良くなれるフレンドリーな性格は、トイプードルとダックスから強く受け継がれているため、個体差はあるもののダップーにも現れます。また活発で遊び好きという性格も両方の犬種が持つ特徴ですので、ダップーにも反映されます。
ダップーの大きさはチワックスに比べると大きめです。トイプードルは小型犬ですが、ダックスの種類によっては中型犬に分類されることもあるため、通常のトイプードルより少し大きめの5～6kgほどの大きさになる犬が多いです。
ダックスのミックス犬③マルックス
3つ目にご紹介するダックスとのミックス犬はマルックスです。なんだかアニメキャラクターのようなユニークな名前ですが、こちらは小型犬に分類されるふわふわで愛らしい見た目が人気のマルチーズとダックスのミックス犬です。
個体差はありますが、マルックスの場合、性格はダックスフントの遺伝子が強く影響している犬が多いと言われ、とても甘えんぼうで温厚な性格のマルックスが多いとされています。
マルックスの外見はマルチーズ色が濃く、白くふわふわの被毛が特徴的です。しかし、胴の長さはダックスの胴長の特徴を受け継ぐことが多く、胴長のマルチーズといった見た目で生まれてくる子が多いです。
さらに大きさですが、マルチーズとダックスのちょうど中間くらいの大きさになる犬が多く、体重は約4～6kgと小型犬に分類されるサイズに成長する子が比較的多いです。
ダックスのミックス犬④パグックス
非常に珍しいタイプのミックス犬ですが、パグックスと呼ばれるダックスとパグのミックス犬も存在します。しかし、前述したとおり、あまり見かけることもなく、ブリーダーさんの元でも交配されることが少ないため、パグックスを飼っている人は日本国内でも数少ないです。
パグックスの多くは、顔はパグを受け継ぎ、胴体はダックスを受け継ぐ子が多く、見た瞬間はどこか違和感を感じる人が多いかもしれません。しかしユニークで可愛らしいパグの性格を受け継ぐ子が比較的多いですよ！中には顔の作りはパグ、耳はダックスといったユニークな組み合わせのパグックスもいます。
しかし、やはり個体差が大きい種類のミックス犬ですので、顔も胴体もパグを受け継ぎ、耳だけダックスといった見た目はほとんどパグと言えるパグックスもいます。
ダックスのミックス犬⑤シュナックス
シュナックスはシュナウザーとダックスのミックス犬です。多くのシュナックスは見た目はほとんどシュナウザーとあまり変わりがない犬が多いです。
シュナウザーのふわっと少々ボリュームのある被毛がそのまま受け継がれることが多いですが、被毛の色は様々です。親のシュナウザーの被毛の色がそのまま出る子もいれば、ダックスの被毛の色がシュナウザーの毛質と合わさることもいます。
シュナックスの場合は、ダックスの胴長を受け継ぎ胴体が長い子もいますが、胴長ではなくシュナウザーと同じ胴体を持つ子も多いです。そのため、後者の場合はほとんどシュナウザーと変わらない、あるいは「地面と胴体の間の高さが少々低いかな」という程度の違いが見られます。
ダックスのミックス犬⑥ポメックス
最後にご紹介するダックスとのミックス犬はポメックスです。ここまでご紹介してきた種類を見て既にこのポメックスがダックスとどの犬種のミックス犬であるかおわかりの方もいるのではないでしょうか。ポメックスはダックスとポメラニアンのミックス犬です。
ポメックスの見た目は非常に個体差が大きく、同じポメックスというミックス種類であっても見た目が大きく異なることが多いです。
例えば、全体的にポメラニアンの要素が強いけれども顔立ちだけはダックスの要素が入っている犬や、全体的にダックスの要素が強いけれども耳だけポメラニアンのようにふさふさという犬もいます。
ポメックスの大きさは成犬になるとばらつきが顕著になります。ダックスの要素を強く受け継いだ犬の場合は少々小さめの中型犬ほどの大きさになりますが、ポメラニアンの要素を強く受け継いだ場合には約4～6kgと小型犬のサイズとなります。
ダックスのミックスのブリーダー
ダックスのミックス犬は、あまりペットショップなどで見かけることはありません。最近になって稀に見かけることになった程度です。そのため、ダックスのミックス犬を迎え入れたい場合は、多くがブリーダーさんから引き取る形となります。
しかし、ダックスのミックス犬専門のブリーダーさんは日本国内に存在しておらず、ミックス犬を取り扱っているブリーダーさんを探す他ありません。時々純犬種のブリーダーさんの元でも募集が掛けられていることもあります。
日本国内にはミックス犬を育てているブリーダーさんよりも純犬種と呼ばれる犬種を育てているブリーダーさんの方が圧倒的に多いため、ミックス犬専門のブリーダーさんを探すことは容易ではありません。
また、ミックス犬を取り扱っているブリーダーさんの元であっても、必ずダックスのミックス犬がいるとは限りません。ダックスではなくポメラニアンとトイプードルのミックス犬など、違う犬種のミックス犬しかいないことも多いです。
矢口まやブリーダー
矢口まやさんは岐阜県でブリーディングをしているブリーダーさんです。比較的年数の浅い犬舎ではありますが、引き取った飼い主さんからは絶大な信頼を寄せられています。
犬のことを非常によく考えながら育てているブリーダーさんですので、毛並みの良さや顔立ちの良さだけではなく、犬舎の中で育てている間に生活に慣れさせるといった工夫も行ってくれています。
また、飼い主の元へと引き渡された後も親身になって相談になってくれると評判です。そのため、初めて犬を飼うという初心者の方でもごはんの種類や量、しつけの方法、ケア方法など丁寧に教えてくれますよ！
こちらの犬舎はダックスのミックスだけでなく、他の犬種のミックス犬や純犬種（トイプードルやチワワなど）もブリーディングしています。
田村佐知子ブリーダー
田村佐知子さんは埼玉県に犬舎を持つブリーダーさんです。こちらの犬舎は約40年と長い歴史を持っており、その長い歴史の中でも大変評価が高い犬舎です。犬舎内は衛生面や健康面などにとても気を遣い、管理を徹底しているということなので、安心して子犬を引き取ることができます。
こちらの犬舎ではミックス犬と純犬種が多く育てられており、純犬種は特にダックスが多く育てられています。ミックス犬にはダックスのミックス犬の他にもトイプードルやマルチーズのミックス犬も多く見られます。
どの犬舎さんも同様ですが、タイミングによってはダックスのミックス犬がいないことも珍しくありません。そのため、随時ホームページなどで確認しましょう。
ダックス以外の人気のミックス犬
ダックスには様々なミックス犬が存在しますが、ミックス犬はダックスと交配された犬種だけではありません。近年、丈夫で愛らしいミックス犬が人気となっている中、多くのミックス犬が誕生しています。最後にダックス以外の人気が高いミックス犬を3犬種ご紹介します。
その他のミックス犬①ポメプー
ふわふわとした被毛とくりくりっとしたぱっちりお目々が愛らしいポメプーは、ポメラニアンとトイプードルのミックス犬です。この組み合わせは「プーラニアン」の名前で呼ばれることもありますが、一般的にはポメプーと呼ばれることが圧倒的に多いです。
ポメラニアンもトイプードルも小型犬のため、成長してもあまり大きくはならず、小型犬のままです。トイプードルとポメラニアンの交配ということもあり、活発ながらも飼い主にしっかり服従する点では初心者でも飼いやすい犬種と言えます。
ポメプーに限って言えることではありませんが、一般的には純犬種よりもミックス犬の方が体が丈夫だと言われています。そのため、平均寿命も15年前後と比較的長寿の傾向があります。
その他のミックス犬②マルプー
マルプーはマルチーズとトイプードルのミックス犬です。どちらも毛質が似ており、ふわふわとしているため、マルプーは非常に愛らしいぬいぐるみのような見た目が特徴的です。他のミックス犬に比べると遺伝子の影響もあり、被毛のお手入れやトリミングは頻繁にする必要があります。
基本的に両親となるトイプードルとマルチーズは小型犬のため、どちらも体格が小さめです。そのため、マルプーは成長してもさほど大きくはならず、扱いやすいと言われています。
しかし、トイプードルの場合、2kg台の犬から約5kgほどの犬までいるため個体差があります。したがって、親であるトイプードルが大きめのサイズの場合、子どもであるマルプーに影響を与え、少々大きめとなる例もあるようです。
その他のミックス犬③チワプー
ミックス犬の中でも特に人気が高い犬種がチワワとトイプードルの交配によって生まれるチワプーです。小さくふわふわとした愛らしい外見に、思わず魅了されてしまう人が多いと言います。また、小さくてもミックス犬のため、純犬種より丈夫であることも人気の理由の1つでしょう。
他のミックス犬に比べると小さめのサイズで成長が止まる犬が多い傾向にあり、チワプーの場合、体格は親であるチワワの影響を強く受け継ぐ傾向があるようです。
また、チワプーには面白い説もあり、子犬期の頃と成犬時では顔つきなどの見た目が変わることがあると言われています。子犬期はトイプードルのような見た目だったけれど、成長するに従ってチワワの要素が強くなるといった例が挙げられます。
最後にダックス以外のミックス犬をご紹介しましたが、比較的トイプードルとの交配で生まれたミックス犬の人気が高い傾向にあると考えられます。
まとめ
いかがでしたか。ダックスのミックス犬には多くの種類が存在します。人気の高いダップーやチワックスといった種類から、珍しいパグックスやシュナックスなど、それぞれにダックスの特徴を含みながら、異なる魅力があります。
近年人気が上昇しているミックス犬ですが、ミックス犬の愛らしい見た目はもちろん、ダックスのミックス犬に限らず、全てのミックス犬が純犬種よりも丈夫で長生きする傾向が強いという点も人気の理由の1つでしょう。
様々なミックス犬が誕生していますが、これからミックス犬を家族として迎えようと考えている方は、ぜひダックスのミックス犬もご検討ください。
