犬は雪を食べても大丈夫?散歩中に食べてしまう際の注意点

犬は雪を食べても大丈夫?散歩中に食べてしまう際の注意点

犬は雪を食べても大丈夫なのか、犬が雪を食べてしまうことにはどんな危険があるのか、お散歩の際の注意点についてご紹介しています。雪には危険なものが含まれている可能性もありますので、食べない方が良いかもしれません。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

犬は雪を食べても平気なの?

雪の上を走ってくるポメラニアン

もし、お散歩中に犬が雪を食べてしまったら、カラダに毒なのではないかと心配になりますよね。愛犬が雪を食べてしまったとき、獣医さんにお伺いしたことがあります。
「お腹を壊して下痢をしたり、嘔吐したりするようなことがなければ大丈夫ですよ」とのことでした。
ただ、「危険なこともあるので食べさせない方が良いです」とも言われました。

お散歩中に犬が雪を食べてしまったとき、どんなことに注意したら良いのでしょうか。
雪を食べてしまうことには危険なこともあるので、いくつかご紹介したいと思います。

犬が雪を食べてしまった!注意点①「凍結防止剤・融雪剤が散布されている」

雪の中で振り返る柴犬

凍結防止剤・融雪剤は、散布することで成分を溶かします。
固体が液体になる温度まで下げることで、雪を溶かすことができるものです。
凍結防止剤・融雪剤には、塩化ナトリウム・演歌カリウム・塩化マグネシウム・カルシウム塩・尿素などが含まれています。
決して、犬が口にして良いものではありません。

雪が降ると予報されている地域では、歩道や車道などのあちこちに凍結防止剤・融雪剤が散布されている可能性があります。
ふだん、お散歩のときに通っている道かもしれません。
お散歩中、食べてしまった雪に凍結防止剤・融雪剤が散布されていたとしたら、犬は体調を悪くしてしまうかもしれません。

凍結防止剤・融雪剤がどれくらい危険なのか

少量の塩化ナトリウムを食べてしまった場合、下痢や嘔吐などの症状がみられることがあります。大量の塩化ナトリウムを食べてしまった場合、脱水症状や発熱、や呼吸が荒くなるなどの症状がみられることがあります。致死量は4g/kgとされています。

塩化マグネシウムを食べてしまった場合、胃腸に障害を引き起こす可能性があります。
また、胃腸に疾患のある犬の場合は、高マグネシウム血症を引き起こす可能性があります。

最も刺激性が高いのが、カルシウム塩です。
塩化カルシウムを食べてしまった場合、胃腸に障害を引き起こす可能性があります。 また、手足に付着してしまった場合にも、肉球や皮膚に刺激を与え、炎症を引き起こす可能性があります。

大量の尿素を食べてしまった場合、唾液の分泌が増えたり、元気や食欲がなくなったりしてしまうことがあります。また、ヘモグロビン血症を引き起こす可能性があります。

犬が雪を食べてしまった!注意点②「砂・石・植物が混じっている」

雪の中で黄色いボールを咥えている白い犬

雪の降った場所によって、砂や石や植物などが混じっている可能性があります。
雪と一緒に、砂や石を飲み込んでしまうことも心配ですが、植物はもっと心配です。

犬が食べてしまうと、中毒症状を引き起こしてしまう危険な植物もあるからです。
木の枝が混じっていた場合、喉や食道や胃腸を傷つけてしまうことがあるかもしれません。

犬が雪を食べてしまった!注意点③「タバコやゴミ」

雪を咥えようと口を開けている子犬

残念なことですが、道にタバコやゴミを捨てていく人がいます。
そのタバコやゴミの上に雪が積もっているかもしれません。
その雪を犬が食べてしまったら、タバコやゴミも一緒に飲み込んでしまうかもしれません。
恐ろしいですよね。

犬が雪を食べてしまった!注意点④「排泄物」

雪の中に顔を突っ込んでいる犬

犬や猫や他の動物の排泄物がある場所に、雪が積もっているかもしれません。
とても残念なことですが、犬の排泄物を持ち帰らない飼い主がいます。
野良猫や野生動物の排泄物もあります。
雪と一緒に食べてしまうことで、感染症を引き起こすなどの危険があります。

まとめ

鼻についた雪を舐めるポメラニアン

雪は飲料水とほとんど変わらない、という意見もあるようなのですが、空から降ってくる雪と、地面に積もった雪とでは、大きな違いがあるのではないかと思います。

愛犬とお散歩をしていたとき、目の前を歩いていた男性がペッ!と唾を吐き出したことがありました。
もし、気づかずに愛犬が踏んでしまったらと考えると、とても恐ろしい気持ちがしました。
アスファルトの上だったので目立ちましたが、雪の上だったらわからないと思います。

雪そのものは危険なものではないかもしれませんが、その雪には危険なものが含まれているかもしれませんので、十分に注意しましょう。

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