①「緑内障で目が飛び出ている」
緑内障を発症することで、犬の目の大きさが左右で非対称になってしまうことがあります。
犬の目の内部には眼房水という水分が循環しているのですが、その水分がうまく流れず過剰な量になってしまうことで、緑内障がひきおこされます。眼圧が高くなり、目が大きくなってしまいます。
そのため、目の大きさが左右で非対称になってしまうんです。
緑内障になる原因には遺伝なども含めて色々ありますが、ぶどう膜炎や結膜炎や角膜炎などが緑内障を発症する原因になることがあります。
目の炎症には十分に注意し、目の周りを常に清潔な状態に保ってあげましょう。
顔の周りや目の周りの被毛が長い犬種は、被毛を短くカットするなどし、目のトラブルを予防しましょう。
②「腫瘍ができている」
顔面に腫瘍ができることで、犬の顔に左右差が引き起こされることがあります。
口や鼻腔や目などに腫瘍ができることがありますが、特に目の周りや目の後ろに腫瘍ができることで、目が圧迫されたり、押し出されたりすることで犬の目の大きさが左右で非対称に見えることがあります。
犬の目の大きさが左右で違うなと感じたとき、腫瘍が大きくなり、症状が進行している可能性があります。
すぐに病院で診察を受けましょう。
③「歯周病で顔面が腫れている」
犬は歯周病になりやすく、歯周病を抱えている犬がとても多いです。
お口の中が健康な犬は、ほとんど口臭がありません。
少しでも口臭が気になるなと感じたら、もう歯周病を患っているかもしれません。
歯周病が悪化すると顎の骨を溶かしてしまうこともあります。
また、歯の根っこに膿がたまり、目の下が腫れたりひどいと皮膚に穴が開き、そこから膿が排出されることもあります。
そういう場合、顔面が腫れ、犬の目の大きさが左右で非対称に見えることがあります。歯周病の治療だけではなく、歯石の除去や抜歯などが必要になる可能性が高いです。
④「神経の病気を発症している」
神経の病気を発症することで、まぶたが垂れ下がり、犬の目の瞳孔の大きさが左右で非対称になることがあります。
犬の代表的な神経の病気には、ホルネル症候群というものがあります。
ホルネル症候群には、まぶたが垂れ下がること以外にも、瞬膜が飛び出してしまったり、瞳孔が小さくなってしまったりするなどの特徴的な症状がみられます。
眼から脳の視床下部という部分までの神経経路がなにかしらの原因で障害をうけることでおこります。腫瘍など様々な原因がありますが、内耳炎や中耳炎が原因となり、ホルネル症候群を発症することがあります。
生まれつき目の大きさが左右で非対称な犬もいる?
みなさんの目は左右対称でしょうか。みなさんの愛犬の目は左右対称でしょうか。
私の目は違います。左目が大きく、右目は少し小さいです。
病気や障害などではなく、生まれつき目の大きさが左右で非対称なんです。
二重の幅の違いもあるかもしれません。
犬の場合はどうでしょうか。
うちの愛犬のポメラニアンは、少し大きさや形が左右で違うように感じます。
犬の目の大きさが左右で非対称なのは、全て病気や障害が原因だというわけではありません。
生まれつき非対称な犬もいるのです。
犬の目の大きさが左右で違うときに考えられる原因として4つご紹介したのですが、どれも炎症や病気が原因です。
明らかな目の変化を感じることができるものです。
目が赤く腫れていたり、眼球が飛び出していたり、目を痛がったり痒がったりなど、症状がみられたらすぐに病院へ連れて行ってあげましょう。
まとめ
犬の目の大きさが左右で非対称であるとき、目の病気を考えてしまうと思います。
しかし、ご紹介したように歯周病などのお口の中の病気であることもあります。
犬は歯周病になりやすいですし、毎日の歯磨きを怠っていると確実に歯周病になってしまいます。予防できるものは、ふだんからしっかり予防しておきましょう。