犬が頻繁に頭を振る原因とは?
犬が頭を振る原因として、耳の異常が考えられます。異常といっても痛みや痒みに限らず、「違和感がある」「何か嫌」という雰囲気を感じ取り、このような仕草をすることがあります。放置して症状が進むと、頭を振る方にゴロンと倒れ、立ち上がることができなくなることがあります。
頭を振る仕草には、何か原因があるのでしょうか?
考えられる原因①異物が混入
病気ではありませんが、耳の中に異物が入っているなどの違和感がある場合に、頭を振ることがあります。それは定期的ではなく、急に振り始めたり、今までそんな行動をしたことがないのに振り出したりした場合は、異物がある可能性があります。
水の混入
雨の日の散歩のあとや、シャンプーのあとなどで、水が耳に入ることも違和感を生じさせます。そういった場合は、ガーゼなどでふき取ってあげてください。優しくケアしないと、耳の中を傷つけてしまう恐れがあるので、動物病院やペットサロンで耳のケアの方法を教えてもらうといいでしょう。
虫や土、ホコリなどの混入
犬は散歩において、探索欲求が掻き立てられる動物です。草花や地面に興味を惹かれて、無我夢中になることもあるでしょう。そのときに虫や土、ホコリなどが入る場合があります。
混入したと気付いたときに、無理にとろうとすると更に奥へ入ってしまう恐れがあるので、すぐに獣医さんに診てもらうことをオススメします。
考えられる原因②外耳炎
外耳炎は、外耳という耳の部位に炎症が起きた状態をいい、犬の病気でとても多い病気といわれています。痒みや違和感があるため頭を振るという仕草だけでなく、耳を掻くようになります。
原因は細菌などが多く、耳が垂れている犬種(ゴールデンレトリバーやダックスフンド、アメリカンコッカースパニエルなど)や、耳の中の毛が多い犬種は、耳内が覆われていることで湿気がたまり、雑菌が繁殖しやすい環境といえます。
頭を振ることが多くなったと感じたら、耳の中を観察してみましょう。耳の中の観察する上で、「ニオイはきつくないか」「耳垢はたまっていないか」が重要です。
考えられる原因③耳疥癬
耳疥癬は通称「ミミダニ」ともいい、ミミダニというダニが感染することで発症します。耳垢を好むダニで、卵を産むことで繁殖していき、耳疥癬を発症している犬や猫と触れることで感染します。
強いニオイを発し、痒みを伴うので、頭を振ったり耳を掻いたり、症状が悪化した場合は、壁などに耳をこすりつけるなどの行動を起こす場合もあります。外耳炎がひどくなると中耳炎や内耳炎を引き起こしてしまいますので、注意しましょう。
考えられる原因④カーミングシグナル
病気ではありませんが、カーミングシグナルの一種として頭を振ることがあります。このときの犬の気持ちは、「緊張する」「怖い」という場面でリフレッシュしたいときや、落ち着きたいときにするといわれています。いわゆる、緊張をほぐしているんですね。
また、おやつや散歩などの好きなことを我慢するときにも、興奮を抑えるためにすることもあります。人間でいう、落ち着かないときにペンを回したり、貧乏ゆすりをしたりするといった行動と同じなので、心配する必要はありません。
まとめ
病気が考えられる仕草は下記のものになります。
- 頭をよく振る
- 耳を掻く
- 壁にこすりつける
- 耳の中のニオイがきつい
- 耳垢が多い
ここでご紹介した病気は、早期発見が望めます。
日頃から耳のケアをすることで愛犬の耳の状態を覚え、いつもより頭を振っていたり、いつもよりニオイがきつかったり、耳を触ろうとすると嫌がる場合は、すぐに動物病院で診てもらいましょう。