犬の食器は洗うべきか?頻度は?
結論から申しますと、「洗うべき」です。人間も同じですが、食事を食べ終えたあとでも、食べ物のカスは食器に付きますよね?特に犬は、食事のあとに食器を舐めることが多いでしょう。
実は犬の唾液の汚れはヌルヌルしており、落ちにくいという特徴があります。それを洗わずに放置していると、雑菌が繁殖してしまいます。そのままの状態で次の食事をとると、体内に雑菌が入り込んでしまう恐れがあります。そのため、食器を洗う頻度は、衛生面を考えると毎食後が適切といえるでしょう。
食器がヌルヌルするのはなぜ?
犬の食器がヌルヌルしていてなかなか落ちない経験、飼い主さんなら多いのではないでしょうか?実はこのヌルヌルはフードではなく、犬の唾液が原因なのです。
犬の唾液はアルカリ性で、虫歯になりにくいというメリットがある反面、歯垢が溜まりやすく、細菌が繁殖しやすいというデメリットを持っています。食事を食べ終えたあと食器を舐めることで唾液が付き、細菌が広がっていきます。
この状態が「バイオフィルム(細菌の膜)」であり、ヌルヌルするだけでなく頑固な汚れとして落ちにくくなっているのです。スポンジでいくらゴシゴシと洗っても落ちないのは、バイオフィルムの強い結束力によるものと考えられます。
犬の食器の洗い方と注意点
まずはバイオフィルムを破壊する
バイオフィルムを破壊することで、ヌルヌルを取り除くことができます。しかし、このバイオフィルムを破るのが難しいところ。柔らかいスポンジでゴシゴシ拭いても、破ることができないでしょう。
バイオフィルムを破壊するには下記が有効です。
- タワシでこする
- 乾いたタオルでこする
- メラミンスポンジ(激落ちくんなど)でこする
- クエン酸水(お酢など)をかける
タワシや乾いたタオル、メラミンスポンジでこすることで、ある程度のバイオフィルムを破壊することができます。クエン酸は酸性であるため、中性の唾液と中和されてバイオフィルムを破壊することができます。ュッと一吹きするだけで、驚くほどキレイに落とすことができます。毎食後に洗うことができるよう、スプレーボトルに常備しておくといいでしょう。しかしカビが生えやすいので、小さめのスプレーボトルで作るのがオススメです。
食器の洗い方
一番効果的な洗い方は、水洗いと煮沸消毒です。バイオフィルムを破壊したあとは洗剤をつけていないスポンジで念入りに洗い、よくすすぎます。人間用の洗剤を使用すると刺激が強く、健康に悪影響を及ぼす可能性があるため、使用はオススメできません。
「水洗いだけじゃ不安」という方は、犬用の食器洗剤も売っているので使ってみましょう。「洗剤のような化学薬品は使いたくない」という方は、前述でもご紹介したクエン酸がオススメです。しっかりとすすいで汚れを落としたあとは、熱湯による煮沸消毒を行いましょう。
スポンジの扱い方
スポンジは、必ず人間用と犬用で分けましょう。いくら信頼している愛犬と飼い主さんの関係とはいえ、衛生面を考慮すると混同はオススメできません。使ったあとのスポンジの管理も注意しましょう。
例えば、
- 混同しないよう仕分ける
- 使用後は早く乾燥させる
など、スポンジ内の雑菌の繁殖を避けましょう。
まとめ
目に見えるものだけが汚れではありません。食事の食器に雑菌が繁殖しているなんて、考えたくないですよね。
犬の体は意外と繊細で、思わぬところから病気を引き起こす場合があります。健康で長生きしてもらうために、毎日のちょっとした気遣いを心掛けましょう。