犬の目の焦点が合わない!主な原因とは?

【獣医師監修】犬の目の焦点が合わない!主な原因とは?

犬の目の焦点が合わないときの主な原因を4つ考えてみました。目に異常があるのでは?と考えがちですが、意外な病気のサインである可能性もあります。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

犬の目の焦点が合わない原因①「脳腫瘍」

伏せて上目遣いをしているゴールデン

犬の目の焦点が合わない原因として考えられるものに脳腫瘍があります。良性の腫瘍である場合も悪性の腫瘍である場合も、腫瘍が頭蓋骨の内側で大きくなることで脳が圧迫され、何らかの症状がみられるようになります。その症状の中には、目の焦点が合わない・斜視・眼振・視覚消失・視力低下などの目の症状がみられることがあります。

脳腫瘍は症状に気づきにくい病気です

ゴールデンレトリーバーやドーベルマンなど、脳腫瘍が発生しやすいとされている犬種があります。しかし、脳腫瘍は年齢や犬種や性別に関係なく、どの犬にも発症する可能性のある病気です。脳腫瘍は進行がとてもゆるやかであるため症状に気づきにくく、病気が進行してから気づくことも多くあります。脳腫瘍は決して珍しい病気ではないですので、CT検査やMRI検査などによって早期発見することが必要なのではないでしょうか。目の焦点が合わないという症状に気づいたときには、かなり病気が進行した状態である可能性が高いです。

犬の目の焦点が合わない原因②「水晶体脱臼」

目の検査を受けている垂れ耳の犬

水晶体脱臼には、前方脱臼と後方脱臼があります。水晶体が前房内(目の前の方)にズレてしまうことを前方脱臼と言います。水晶体が硝子体腔(目の後ろの方)にズレてしまうこと後方脱臼と言います。水晶体脱臼が起きてしまうと、水晶体が揺れている・視力低下・失明・激しい痛み・目の充血などの症状がみられることがあります。

水晶体の役割とは

目に入ってくる光を屈折させる役割とピントを合わせる役割があり、目のレンズの役割をしています。目に入ってきたものは水晶体を通り、網膜にその映像を映し出し、その映像が視神経によって脳へと伝達されます。そうすることで目で見たものを認識することができます。

水晶体脱臼の原因

目をよく観察してみると、水晶体が小刻みに揺れていたり、瞳孔からずれているのが確認できます。原因が先天性の疾患である場合、症状は両目にあらわれます。また、ボーダーコリー・ノーフォークテリア・ジャックラッセルテリア・ミニチュアブルテリアなど、水晶体脱臼を発症しやすいとされている犬種があります。また、治療は外科手術が行われることがあります。

犬の目の焦点が合わない原因③「眼瞼下垂・瞬膜の異常」

目薬をさす犬

眼瞼下垂(がんけんかすい)

まぶたは、眼瞼挙筋(がんけんきょきん)という筋肉によって上げることができ、眼瞼挙筋は動眼神経(どうがんしんけい)という神経によって動かされています。これらの筋肉と神経に異常が起きることで発症するのが眼瞼下垂です。先天的に発症することもありますし、後天的に発症することもあります。

瞬膜の異常

目は、閉じているときは瞬膜で覆われており、目を開くときには瞬膜も開きます。目を開いているのに膜に覆われたままになっている場合、瞬膜に異常が起きていると考えられます。はじめは、目の焦点が合わなかったり、目がしょぼしょぼとするなどの症状がみられます

犬の目の焦点が合わない原因④「ジステンパーウイルス感染症」

白いマスクをしている犬

目の焦点が合わないという症状以外には、発熱や鼻汁などの風邪に似た症状がみられることがあります。風邪かな?と見過ごしてしまうことも多く、感染すると数週間から数ヶ月で死亡してしまう可能性の高い急性疾患です。

ジステンパーウイルスに感染する原因

すでに感染している犬の唾液や鼻水や尿などに接触することで感染します。感染している犬と直接触れ合うことがなくても、お散歩中に感染してしまうこともあります。ワクチンによって予防することができますので、年に一回のワクチンの接種(任意ワクチン)をおすすめします。

まとめ

目を見開いているチワワ

高齢になると、加齢によって目の焦点が合わなくなってしまうことがあります。しかし、加齢が原因だと素人判断はせず、病院で検査を受けてみることをおすすめします。若い犬の場合、脳や目の病気である可能性や感染症である可能性があります。わずかでも異常がみられた場合にはすぐに病院へ連れて行ってあげましょう。

監修獣医師による補足

瞳孔散大や進行性網膜萎縮が起こってしまった場合も、焦点が合わないと感じる場合があります。
瞳孔散大は瞳孔を広げたり縮めたりする神経の働きが異常を起こしたときになります。
進行性網膜萎縮は遺伝性の疾患で、ダックスフンドやプードルに多いといわれています。
この病気の場合は焦点が合わないと感じる以外に、視力が徐々に失われていきますので物にぶつかったり、フードを探すようになるなど様々な変化で気づくことがあります。

獣医師:平松育子
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