多頭飼いは犬の幸せに繋がるのか?

多頭飼いは犬の幸せに繋がるのか?

犬を飼い始めてしばらくすると「この子にも一緒に遊べる相手がいた方がいいのかな?」などと考え、多頭飼いを検討する人も多いと思います。しかし、犬は本当に仲間が欲しいのでしょうか?また多頭飼いに向いている犬と向いていない犬にはどのような違いがあるのでしょうか?多頭飼いが本当に犬の幸せに繋がるのかじっくり考えてみましょう。

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多頭飼いによる犬にとってのメリット

2頭で走る柴犬

①遊び相手ができる

多頭飼いを考えるきっかけのひとつとして「遊べる友達が欲しいかな?」と思う飼い主は少なくないのではないでしょうか?特に犬と遊ぶことが大好きなタイプの犬で相性の合う犬たちの多頭飼いができれば、散歩などだけでなく家の中でもたっぷりと遊ぶことができ、より一層楽しい生活を送ることができるでしょう。

②留守番がさみしくない

飼い主が仕事をしている場合などは日中の留守番時間が長くなるため、犬にさみしい思いをさせてしまうと気にする人もいるでしょう。そんな時多頭飼いであれば犬は仲間とともに過ごすのでひとりきりのさみしさを味わうことなく済むのです。留守番中にイレギュラーなトラブルがふいに起きたとしても仲間がいることで心強く感じることもあると思います。

③犬同士のコミュニケーションで生活が豊かになる

メリットのひとつ目でも犬同士の遊びができるというものを挙げましたが、動物のコミュニケーションは当然のことながら遊びだけではありません。犬たちは私たち人間にはわからないようなボディランゲージを駆使してさまざまなコミュニケーションを取っています。それにより家庭のルールをお互いに確認しあったり、どちらかが不安を感じている時にフォローしたりすることもあると思います。飼い主を出し抜いて犬たちでこっそりいたずらを画策することだってあるかもしれません。ちょっとしたいざこざだって起こるでしょう。そんな犬同士のコミュニケーションは、基本的に家の中で管理され続ける犬の生活に刺激や彩りとなってくれるかもしれません。

多頭飼いに向いている犬の特徴

チワワからグレートデンのさまざまな犬種

多頭飼いには犬の幸せに繋がるメリットがたくさんありますが、どの犬にとってもメリットばかりというわけではありません。当然犬にもそれぞれ性格や個性があり、犬同士で遊ぶことが好きな犬だけでなく、ひとりで過ごす時間が好きな犬もいますし、飼い主を独り占めしたいタイプの犬もいるでしょう。

多頭飼いに向いているタイプ

多頭飼いに向いているタイプとして、まずはやはり犬に対して友好的であること。それもどんなタイプの犬に対しても穏やかに接することができ、フレンドリーであれば多頭飼いを始める時も比較的スムーズにいくでしょう。また、犬に対して攻撃性を見せたり人見知り(犬見知り?)しないことも重要です。いくら仲良くなっても犬同士で多少のけんかになることもあるかもしれませんが、その時に強い攻撃性を見せるタイプの犬の場合、相手の犬を傷つけてしまう可能性もあるので注意が必要です。

相性のいい組み合わせ

また、一般的に相性がいいとされているのは、異性の犬や年齢が近すぎない犬だと言われています。似たタイプの犬を多頭飼いすると遊びの時には最高の相手になるかもしれませんが、さまざまな面においてライバルになってしまいトラブルが起こりやすいとも考えられます。

多頭飼いに向かなかった犬の実例

歯をむき出して怒っている茶色の犬

犬の多頭飼いは犬にとっても飼い主にとってもメリットがあり、楽しいことも倍増する素敵なことだと思いますが、先住犬の性格を把握して本当に多頭飼いに適しているか見極めたり、相性をしっかりと考えて次の犬を受け入れるようにしたりしないと思わぬトラブルに発展することもあるのです。

私はトレーナーとして、またひとりの飼い主として、幸せに暮らすたくさんの多頭飼い家庭を見てきました。しかし、中には多頭飼いゆえに起きてしまった不幸な事故やトラブルもあるのが現実です。

私の中で強烈に記憶に残っているのがフレンチブルドッグの多頭飼い家庭のトラブル。先住犬は人にも犬にもフレンドリーで、散歩中などにもたくさんの犬友達ができたことや飼い主ご夫婦が共働きで1日10時間近く留守番していることから多頭飼いを決めたそうです。先住犬のおかげですっかりフレンチブルドッグの魅力を知り、同じ犬種・同じ女の子なら仲良くなれるだろうと多頭飼いをスタートさせました。しかし、人にも犬にもフレンドリーだと思っていた先住犬が後から来た犬をなかなか受け入れず遊ぶこともほとんどしなかったそうです。後から来た犬は子犬で、先住犬にも遊んで欲しがっていたものの先住犬は存在を無視するような態度。けんかなどにはならないものの、仲良くもない微妙な距離。その関係性に飼い主さんが頭を悩ませていた頃事件は起きてしまいました。

ある日、飼い主さんは2頭をリビングで留守番をさせていました。いつも通り家に帰ると後から来た犬が血まみれになっていて片耳がちぎれかけていたそうです。留守番中に何が起きたのかわかりません。でも先住犬の口にも血がついていたことから何らかの原因により犬同士の咬傷事故が起きたというのは明白でした。幸い、後から来た犬の命に別状はなく片耳に大きな傷は残ったものの聞こえなどの機能には特に問題はありませんでした。

それから留守番中は別々の部屋で過ごさせるようにし、飼い主さんがいる時も2頭が近づいた時はヒヤヒヤしながら見守るという生活になり、飼い主さんは「思い描いていた多頭飼いではなくなってしまった」とおっしゃっていました。先住犬は飼い主さんのことが大好きでとてもとても甘えん坊でした。一緒にいる時はとにかくかまってほしくて常にひざに乗ろうとしたり寄りかかって寝ようとしたりするような子です。外で会う犬とは仲良くできても、突然家に入ってきて大好きな飼い主さんを横取りした(と思ってしまった)犬とは到底仲良くなどできなかったのでしょう。

まとめ

2頭でくっついて眠るゴールデンのパピー

多頭飼いで起きてしまった事故の話によって、多頭飼いを躊躇してしまう人もいるかもしれません。しかし、多頭飼いというのは実はとてもむずかしいものなのです。そのため「本当に多頭飼いに向いている性格か」などを何度も何度も考え、犬を選ぶ時も先住犬を知っているトレーナーやブリーダーなど犬のプロに相談することをおすすめします。

多頭飼いは、犬の一生を楽しく豊かにするものです。犬同士のコミュニケーションも飼い主とのコミュニケーションも充実している犬は毎日がとても刺激にあふれ、充実したものになると思います。犬にとっても飼い主にとっても素敵な多頭飼いライフを送るためには、事前の準備と検討がとても重要です。犬の性格、犬同士の相性、飼い主の時間のゆとりや家のスペースなどさまざまな要素を見極めて問題がすべてクリアできた時だけが多頭飼いをスタートするべきタイミングです。多頭飼いをしてみたいと思っている人は、今いる愛犬の幸せを第一に考えながら楽しい多頭飼いができるようじっくり考え抜いてみてくださいね。

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