シニア期にさしかかった子たちはどんなことに気を付ける?

シニア期にさしかかった子たちはどんなことに気を付ける?

人間と異なり、速いスピードで歳をとっていくわんちゃんたち。中高齢期になると人間と同じで体に変化が起こり始めます。飼い主さんとして、どんなことに気を付けたらよいか、おうちでのシニア期に向けた準備についてお話させていただきます。

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記事の提供

麻布大学獣医学部獣医学科卒業後、神奈川県内の動物病院にて勤務。獣医師の電話相談窓口やペットショップの巡回を経て、横浜市に自身の動物病院を開院。開院後、ASC永田の皮膚科塾を修了。皮膚科や小児科、産科分野に興味があり、日々の診療で力を入れさせていただいています。

シニア期に起こり得る変化

飼い主の膝の上に頭を置いている犬

わんちゃんは人間よりも速いスピードで歳をとります。

例えば小型犬や中型犬であれば、最初の1年に16歳分年をとり、その後は4歳分ずつ加齢をし、大型犬はもっと速いスピードで歳をとっていきます。

いつまでもおうちのわんちゃんがかわいい赤ちゃんのままでいるつもりでいてしまいますが、実際はあっという間に自分の年齢を追い越してシニア期にさしかかることが多いです。

まずはわんちゃんの体に起こり得る変化について、知っておくことが大切です。

体内の器官の機能低下

体内の心臓や腎臓、そして消化器などの内臓は少しずつ衰え、機能も同様に低下していきます。

そのため、高齢になると心臓病や腎臓病の兆候が見え始めたり、代謝機能の低下、内分泌疾患等の各臓器の機能低下による疾患になることが多いです。

体調の変化として見られる場合や、同じものを食べているのに太りやすくなる、便の調子が悪いなどの変化が見られる場合は、器官の機能に変化が起こり始めている可能性があります。

筋力低下

加齢とともに筋力が低下し、運動機能の変化や、運動器のトラブルも起こり始めます。特にわかりやすい筋力の低下として、後ろ脚や腰、お尻付近の筋力の低下が挙げられるでしょう。

腰を落としたり、排尿時に足を挙げるなどの姿勢がとりづらくなったり、よろけたりする様子が見られるようになった場合は、筋力の低下が起こり始めたのかもしれません。

大きなけがや関節への負担を減らすために環境や生活の見直しが必要な場合もあります。

五感の低下

白内障などが起こり視力の低下が起こることはご存知の飼い主さんも多いでしょう。嗅覚や聴覚などの感覚も同様に、機能が低下することも多いです。

聞こえやすい音と聞こえにくい音が生じたり、聞こえ方の変化によって、大きな音は驚いて嫌がるなどの変化が見られることもあります。

また、犬は味覚だけでなく嗅覚でも食べ物の風味を感じていますが、嗅覚の機能の低下により、食べ物の好みに変化が起こる場合もあり得ます。

シニア期にすべき注意

睡眠中の老犬

シニア期にさしかかると体にはいろいろな変化が起こります。一つ一つが小さな変化かもしれませんが、わんちゃんにとっては大きな負担になり得ることもあります。

シニア期への体の変化でわんちゃんが感じる負担を軽減すべく、飼い主さんにできることはどんなことでしょうか。

病院のシニア用の検診を上手に利用してこまめに全身のチェックをする

加齢とともに、中高齢になると若いころと違って体の変化は短期間で起こることが増えます。若齢期でもフィラリアを始める際の健康診断を年に一度習慣化している飼い主さんも多いと思います。

中高齢になると、1年間の間に体は大きく変化してしまうこともあるため、半年に1回の検査頻度に増やすことをお勧めしている動物病院さんも多いです。

また気付くべき体の変化も多くなるため検査項目を増やしたり、画像検査を追加するなど、シニア向けの検診への変更を検討しても良いでしょう。

普段から体を触って全身のチェックをする習慣のある飼い主さんも多いかもしれませんが、合わせて体重の変化や食欲の変化などの小さな変化が病気の早期発見につながる年齢であるため、より注意が必要です。

かかりつけの動物病院さんや、トリマーさんなど、プロの方と協力しながらこまめに健康チェックが出来ると安心です。

散歩コースや室内で過ごしにくい不便さがないか確認する

筋力の低下や五感の低下などによって、今までと同じ環境ではわんちゃんが不便さを感じたり、体の状態を悪化させてしまうこともあります。

聞こえづらさや見えづらさから恐怖を感じて、精神的な負担になってしまうこともあり得るでしょう。

お家の中では、わんちゃんが過ごしやすいように段差を減らしたり、明るさを調節したり、散歩コースも極端に大きな音がするなど、不安な要素のあるルートなのであれば見直しが必要な可能性があるので、確認をしてあげてください。

筋力の低下や持病などによって歩くことや、運動すること自体が難しい場合は、バギーなどを使っての散歩時間に変更するなどの見直しも大切です。

持病がある場合のケアの見直しをする

中高齢になって、病気やケガの対策が必要な体質であることが発覚するケースも多いです。

お家で日常的に行うケアが必要な場合や、定期的な受診が必要な場合など、わんちゃんの体質や病気によって様々です。

おうちのわんちゃんが今後看取るまでの期間に起こり得る変化や、飼い主さんがすべきことを知ったうえで、対策を早めにとることはとても大切です。

例えば、呼吸不全が今後起こり得るのであれば、お家への酸素室のレンタルなどのタイミングや方法などを調べておくことで、事前に対策を打つことが可能です。

大型のわんちゃんであれば寝たきりになった場合の受診を往診に切り替えるタイミングや、かかりつけの先生の対応の可否などについてもあらかじめ相談しておくことで、安心できるでしょう。

病気がわかっても、今後起こり得る変化を知っておくことで、飼い主さんの感じる不安を軽減することにもつながります。

まとめ

おうちのわんちゃんには、いつまでも元気で若々しくいて欲しいというのが飼い主さんの願いでしょう。しかし、永遠に若いままで居続けることはできません。

飼い主さんも不安や負担が少なく、大切なわんちゃんとの時間を少しでも長く過ごせるよう、シニア期に向けて対策をしてあげられると良いですね。

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