犬が脱走する理由は?逃げた際の対策(探し方・捕まえ方)や防止方法を解説

犬が脱走する理由は?逃げた際の対策(探し方・捕まえ方)や防止方法を解説

愛犬が逃げそうになってヒヤッとした経験はありませんか?もしかしたら今まさに愛犬を逃してしまった人もいるかもしれませんね。今回は犬が脱走する理由と探し方・捕まえ方をご紹介します。防止対策もまとめましたので犬を飼っている人は必見です!

犬が脱走する理由は?

犬が脱走する理由

そもそも犬はなぜ脱走しようとしてしまうのでしょうか?

「ただの気まぐれ」と思っている飼い主さんもいるかもしれません。でも、じつは犬が脱走するのにはきちんと心理的・本能的な理由があるのです。

いくつかご紹介していきますので、みなさんのおうちのワンちゃんに当てはまることはないか確認してみてくださいね。

脱走を「遊び」と捉えてしまっている

過去に脱走経験のある犬に可能性のあるこの説。

愛犬が脱走すると、飼い主ならば誰でも焦ってしまいますよね。中には大声を出しながら追いかけるという人もいるかもしれません。それが犬には「遊んでくれている」と見えてしまう場合も。

遊びだと捉えてしまった場合、これが癖となってしまい、その後も何度も遊びのつもりで「脱走」を繰り返してしまいます。

大きな物音でパニックを起こしている

犬が嗅覚に優れていることは有名ですが、じつは耳もすごく良いということはみなさんご存知ですか?

犬は1km以上も離れた場所の音も聞くことが可能だとも言われています。人間には大したことのない音だとしても、犬にとってはパニックを起こしてしまうほどに感じる音が家の中や近所で鳴っていませんでしたか?

「すぐ外で工事をしている」「床に重いものを落としてしまった」などがよくある例です。雷や花火の音、工事の音、地震での地鳴り等、犬にとって身の危険を感じてしまう音は、身近に意外とあるのです。

発情期など犬の本能によるもの

犬が去勢手術をしていない場合に多いのが、発情期の脱走です。

メス犬は6ヶ月に一度ヒート(生理)の時期を迎えます。メス犬にヒートが来ると、それと同時に発情期の匂い(フェロモン)を発出します。「子孫を残そうという本能」が働いたオス犬は、その匂いにつられて脱走してしまうことがあるのです。

ヒート中のメス犬がすぐ外を散歩中だと知らずに、家のドアを開けてしまって家にいたオス犬が脱走…というケースは決して珍しいことではありません。

運動不足などのストレス

日頃から散歩する距離が短かったり、ゲージの中にいることが多かったりすると犬は運動不足となりストレスを抱えてしまいます。そのストレスが爆発した結果、「外でもっと伸び伸びと走り回りたい!」と脱走してしまうのです。

【犬の脱走対策】脱走した犬の探し方

犬が脱走して帰ってこない時の探し方

犬が脱走してしまうさまざまな理由をご紹介してきましたが、犬が逃げてしまったら一刻も早く探さなくてはいけませんよね。ですが、「どこにいるのかなんて見当もつかない」と嘆く飼い主さんもいるかもしれません。

でも、発見が遅れることは愛犬にとっては命に関わります。事故や衰弱、地域によっては保健所に捕獲されて殺処分など、死亡リスクもどんどん高くなってしまうのです。

そんな時に行っていただきたい「犬が脱走して帰ってこない時の探し方」をご紹介します。

保健所・警察・動物病院に届出や連絡をしておく

犬が脱走したらまずはお散歩コースなどの思い当たる場所を探してみましょう。

それでも見つからない場合に初めに行っていただきたいのが、保健所・警察・近隣の動物病院への届出や連絡です。市役所や区役所、動物愛護センターなどにも連絡を入れておくと、さらに見つかる可能性は高くなります。

迷い犬や野良犬として近隣の人に通報され、各所に保護されるケースもあります。もし、自分の犬に似た子が保護された場合には連絡をもらえるように、犬の特徴や脱走の経緯を伝えておくのがベストです。

さらに、届出や連絡をしたからと言って安心せずに、犬が帰ってこないうちはこまめにこちら側から連絡を入れるようにしましょう。

ポスターやチラシ配布・SNSを通じて犬の情報提供を呼びかける

「迷い犬探しています」という文字と犬の写真が添えられたチラシやポスターを見かけたことのある人も多いかもしれませんね。

今はSNSが盛んなので、自身のInstagramやTwitter、Facebookなどに投稿して読んだ人たちに拡散してもらうのも効果的です。チラシでもSNSでも、読んだ人がわかりやすいよう簡潔に書くことが大切です。

  • 犬の写真(できるだけ近日内に撮ったもの)
  • 犬種、性別、年齢、毛色、身に付けている首輪など一目見てわかる特徴
  • 名前やニックネーム
  • 脱走した場所
  • 犬を見つけた際の連絡先

ただしチラシの場合、電信柱に貼ることは禁止されています。近所のスーパーやコンビニの掲示板に貼ってもらったり、動物病院やペットサロンなどが近くにある場合は置いてもらったりできるように頼んでみましょう。

大阪市公式ホームページにて、「迷子ペット捜索に役立つポスターデータ」が無料公開されています。「捜索ポスター制作マニュアル」もありますので、上手く作ることができないという人はご活用ください。

ペット探偵に依頼する

自分自身の力のみではやはり限界がある場合もあります。そんな時には迷子の犬や猫を探すプロである「ペット探偵」に依頼するのもひとつの手です。

「近所にペット探偵の事務所なんてない」という場合でも、全国に出張しているところもあります。捜索料金はかかってしまいますが、大切な愛犬が無事に帰ってくることが最優先です。

料金は高額となってしまう場合もありますから、ご家族とも話し合って検討してみるようにしましょう。

全ての犬に帰巣本能があるわけではない

犬の帰巣本能の有無については未だにはっきりとはわかっていません。とても優れた嗅覚を持つ犬ですから、知っている道や匂いをたどって近くまで帰ってくる可能性もあるという話はよく聞きます。

ですが、残念ながら一度迷子になると犬だけでは帰ってこられないケースも少なくはないのです。

【犬が脱走対策】脱走した犬の捕まえ方

脱走した犬の捕まえ方

先ほども少し書きましたが、犬が脱走した直後はまだ近くにいることが多いため、まずは近所を探してみましょう。

お散歩コースやお気に入りの公園など、飼い犬の行動範囲はある程度決まっていることもあるため、脱走直後であれば自力ですぐに見つけられることもあります。

では、脱走した犬を見つけた場合はどのように捕まえるのがいいのでしょうか。

犬のほうから飼い主のもとへと寄ってきてくれる場合もあるかもしれませんが、普段慣れないひとりでの外の世界に少しパニックに陥っている可能性もゼロではありません。

愛犬を驚かさずに捕まえる方法をご紹介します。

大声を出さずに「待て」などの号令をかける

先ほども書いたように、パニック状態や興奮状態の犬に対して大きい声で呼びかけてしまうと逆効果です。怒ることはもちろん、名前を大きな声で呼ぶのもNG!

大切な愛犬を見つけて、つい大きな声で愛犬を呼びたくなってしまう気持ちはわかりますが、ここはグッと堪えましょう。「待て」や呼び戻しなどを覚えている犬であれば、そういった号令をかけて従わせることも効果的です。

犬が飼い主の言うことを聞いたら、優しく褒めながら捕獲できる距離まで誘導しましょう。

おやつやご飯を見せて気を引く

おやつやご飯を見せて気を引くのも良いでしょう。ですが、せっかく犬を見つけても「おやつを取りに行っている間に見失ってしまった」なんてことにならないように注意が必要です。

家を出る際に用意しておくか、家族と協力するなどして極力犬から目を離さないように注意しましょう。

犬の脱走の防止方法

犬の脱走を防止するための対策

犬が脱走してしまった際の見つけ方や捕まえ方をご紹介してきましたが、やはりベストは「脱走を未然に防ぐ」ということです。

まだ愛犬の脱走経験がない飼い主さんは、ぜひこれからご紹介することを読んで脱走が起こらないように注意してください。

脱走してしまったことのある飼い主さんも、逃げたことを悔やむだけではなく、今後何度も犬が脱走を繰り返さないためにもぜひ最後までお読みくださいね。

呼び戻しや「待て」ができるようにしつけを行っておく

もし外へ出てしまったとしても、「待て」や呼び戻しを覚えていれば捕獲もスムーズです。しつけの際に一緒に覚えさせておくといいですね。

屋外への出入り口や隙間にフェンスやゲートを設置する

脱走癖のある犬だと飼い主の行動を注意深く伺っていて、窓や玄関を開けた瞬間に外に飛び出てしまうという子も多いです。玄関のドアや、普段から開けることの多い窓にはフェンスやゲートを設置しておきましょう。

また、庭に出ることがある犬は塀を飛び越えて逃げてしまうということも十分にあり得ます。「こんな高さ乗り越えられない」と思っていても、何かの拍子に飛び越えてしまうこともあるかもしれません。しっかり対策をしておきましょう。

外出中は常に犬のハーネスや首輪にリードを装着しておく

「うちの愛犬は自分のそばを離れないから大丈夫」とつい過信してしまう気持ちもわかります。ですが、相手は動物なのでその考え方はとても危険です。「脱走しない犬はいない」くらいに考えて考えておきましょう。

外に出ている間は首輪やハーネスにリードを装着し、しっかり持っておくようにしてくださいね。万が一のことを考えて、首輪やハーネスには迷子札や鑑札をつけておくことをおすすめします。

マイクロチップを装着しておくと万が一の時にも安心

どんなに気をつけていても「100%逃げない」なんてことは保証できませんよね。マイクロチップを装着しておくことによって、保健所や動物病院などで保護された際に飼い主の名前や連絡先がわかります。

令和4年6月からペットショップやブリーダーから販売される犬や猫へのマイクロチップ装着が義務化されました。ですが、それ以前に家に来たペットたちの中にはマイクロチップを入れていないという子も多いかと思います。

せっかくどこかで保護されても飼い主を見つけられずに保健所に送られたり、新しい飼い主を募集したりということは珍しくはないのです。

マイクロチップは直径2mmで長さは1cmほどのとても小さなもので体にも影響はありません。動物病院で注射器によって簡単に装着できるので、まだ装着していない場合は検討してみてくださいね。

まとめ

脱走した犬が見つかった

犬が脱走する理由、脱走してしまった場合の見つけ方や捕まえ方についてご紹介しました。

愛犬を信頼することはとても大切なことです。ですが、何度も書きますが「相手は動物」。過信してしまった結果、逃げてしまったり、目の前で事故に遭ってしまったりということはよくある話なのです。

大切な愛犬の命を守るためだと思って、普段から「脱走をさせない」ということを意識しましょう。そして、万が一逃げてしまった場合には一刻も早く見つけることが重要です。

時には周囲の人やプロにも頼りながら、愛犬を探して捕まえるようにしてくださいね。

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