犬にとっての気分転換とは?
飼い犬に気分転換が必要な理由その1:ストレス解消
「気分転換」とは、ストレスを解消するためにストレスの対象から一時的に意識がいかないようにして心の余裕を作ることを言います。「人に飼われている犬がストレスを感じることはあるのか?」といぶかしく思われるかも知れません。
けれども、家族の一員として人間と一緒に暮らしている犬は、家族間の人間関係がうまく行っていない場合や、人間の都合による生活環境の変化にもストレスを感じます。
また、人間と一緒に生活していると、日常的にゴミ収集車の音、電車の音、工事の騒音などの音に対してもストレスを感じているかも知れません。ですから、飼い主に慈しまれて大切に飼育されている犬にもストレスがあっても不思議ではありません。
そして、ストレスを解消せずにずっとストレスに晒され続けると、身体的に下痢や嘔吐、皮膚炎などの症状が出てしまうことがあります。そうなる前に、愛犬のストレスを解消する必要があるのです。では、具体的にどんなことをすれば、犬の気分転換になるのでしょうか。
飼い犬に気分転換が必要な理由その2:脳の老化防止
現在、家庭犬として飼育されている犬の平均寿命は10~13歳とされています。長く一緒に過ごせるのは嬉しいことですが、高齢化が原因によってさまざまな症状が出てきます。
例えば、脳の老化による認知症もその一つです。日ごろの気分転換が犬の高齢化による認知症を完全に予防するワケではありませんが、「ふだんと違うことする」という刺激を脳に与えると、脳の働きが活性化し、老化防止になります。
飼い犬に気分転換が必要な理由その3:自律神経の乱れを整える
自律神経とは、内臓、血管などの働きをコントロールし、体内の環境を整える神経です。そして、自律神経には、起きて活動している時に活発に働く交感神経と、就寝時に体を休めるために働く副交感神経とがあります。
つまり、心身ともに正常で健康な状態を保つには、交感神経と副交感神経がバランスよく働いていなければいけません。しっかりと食事をし、昼間起きて夜、ぐっすりと眠る…という健全な生活サイクルを維持するためには、時にふだんと違うことをして交感神経を刺激すると相反する働きをする副交感神経をも刺激されます。
簡単に言うと、「しっかり運動した日はぐっすり眠れる」と言った風に心地よい刺激と疲労が、質の良い睡眠へと移行していくのは、自律神経がバランスよく働いた結果と言えます。
心のリフレッシュ
いつもと違う場所に連れ出す
お仕事がお休みの日に遠出する、または、いつも、同じ散歩コースを歩くだけでなく、少し足を延ばして散歩コースに変化を持たせます。
ただ、淡々と歩くだけでなく時折愛犬に話しかけて「一緒に楽しんでいるよ」と教えてあげましょう。
また、私たち人間も旅行に行くととても良い気分転換になるように、犬にとっても家族との旅行はとてもよい気分転換になります。
せっかく家族として暮らしているのですから、家族一緒に思い出を作り、家族一緒に気分転換できるように、家族旅行に出かける際は可能な限り、愛犬も同じ時間を過ごせる旅行先を選んでみてはいかがでしょうか。
生活サイクルに変化を持たせる
食事を与える場所を変えたり、突発的に特別なおやつを与えたり、家事の合間に愛犬としっかり遊ぶ時間を作ります。毎日同じ時間に行う必要はありません。飼い主さんの気分次第で構いません。
そうして、生活サイクルに変化をもさせると、愛犬も「今日は、おやつ貰えるのかな?」「今日は遊んでくれるのかな?」と飼い主さんの動向にますます興味を持つようになり、感情の動きが活発化することにより脳の働きも活性化します。
ふだん、会わない人や犬と会う
お友達をおうちに招待したり、お友達のおうちに愛犬を伴って出かけたりふだん会わない人と増え合うことも気分転換になります。
体のリフレッシュ
いつもと違う運動をする
ただ、散歩をするだけでなく、アジリティのあるドッグランに出かけたり、川や海、湖など犬の遊泳が許可されている場所でいつもと違う運動をさせてみましょう。
トリミングサロンのサービスを利用する
カットやシャンプーの必要がない場合でも、犬のプロであるトリマーさんによるドッグスパやアロマなどのサービスを受けてみましょう。
まとめ
今回は、「愛犬のための気分転換」についてご紹介しましたが、実は愛犬にとっての気分転換は、飼い主さんにとっても良い気分転換になるはずです。
今回ご紹介した方法だけでなく、家族構成や飼育環境によって、いろいろな気分転換の方法が見つかるはずです。気分転換の方法を考えて、実行することは愛犬との思い出を増やすことだと考えて、飼い主さん自身も楽しめる気分転換の方法を考え出してくださいね。