犬の臭いを消すには
そもそも、犬はあまり汗をかかない動物といわれていますが、なぜ臭うのでしょうか?
犬は、「アポクリン腺」と「エクリン腺」という2種類の汗腺を持っています。アポクリン腺は全身にあり、皮脂腺とつながっています。エクリン腺は足の裏に存在しています。
汗が少量だったとしても、皮脂と混ざることで酸化し、繁殖した雑菌によって強烈な臭いを発しているのです。では、犬の体臭を抑えるにはどうしたらいいでしょうか?詳しく說明していきます。
定期的にシャンプーする
まず、シャンプーを行うことで、犬の体臭ケアにつながります。シャンプー後は、全身がしっかりと乾くまでドライヤーをしましょう。
生乾きのままだと細菌が繁殖しやすく、せっかくシャンプーをしても皮脂臭の原因となってしまいます。とくに足の裏や肉球の間は念入りに行いましょう。
また可能であれば、肛門膿を絞ってあげましょう。肛門膿とは犬の肛門の左右(時計で示すと4時と8時の位置)にある臭腺のことで、不安を感じたりビックリしたときに臭いの分泌物を出します。
肛門膿が溜まると臭いの原因となるので、定期的に絞ることをおすすめします。
食後は口周りのケアをする
次に口の周りに被毛が多い犬種や短頭種に関しては、食事によって口の周りに汚れがつきやすいので、食後は口周りをケアしてあげましょう。
このとき濡れたものを使うとかえって汚れが広がってしまうので、乾いたタオルやペーパーで拭き、とりそこねたものは指でつまんで優しく取ってあげましょう。
犬の口臭や歯周病を予防してあげるのも飼い主さんの役目です。ドッグフードには炭水化物が多く含まれているので歯や歯茎に食べ物のカスが溜まりやすく、除去してあげないと口臭の原因となったり歯周病になる恐れがあります。
排便後は念入りにお尻を拭く
排便後は念入りにお尻を拭いてあげることも、犬の体臭ケアとしておすすめです。
オシッコやウンチが肛門まわりの被毛についたままだと、床やソファ、カーテンなどに付き、細菌が繁殖して臭いの元となります。肛門まわりの被毛をカットするのも良いでしょう。
ペット用タオルやウェットシートで体を拭く
犬の体をこまめに拭くことも、体臭を防ぐ一つの手です。最近では良い香り付きのタオルやウェットシートが販売されているので、体を拭いてあげましょう。
とくに耳が垂れている犬種は、耳の中が蒸れて細菌が繁殖しやすい環境です。臭いを抑えるためにも、タオルやウェットシートで軽く拭いてあげましょう。
お部屋についた犬の臭い消し
次にお部屋についた犬の臭い消しについてご紹介します。
毎日換気をする
お部屋のニオイ対策には、毎日換気することをおすすめします。しかし冬や梅雨の時期などは、なかなか窓を開けられない場合がありますよね。そのようなときは空気清浄機を使いましょう。
ニオイだけでなく、抜け毛ホコリを除去してくれます。小さいものでも、お部屋の真ん中に置くだけでも効果がみられます。
犬のベッドやブランケットを洗う
犬が使っているベッドやブランケットも、定期的に洗濯しましょう。ノミやダニ、汚れがない清潔な状態を保つことで、ニオイの原因を断つことができます。
このとき、香り付きの洗剤は使わないようにしましょう。犬は匂いに敏感なので、人間にとって適度な香りでも犬にとってはストレスとなります。
消臭スプレーを使う
お部屋の消臭にはスプレーを使うのも効果的です。カーペットやカーテン、ソファ、クッションなど、布製品には意外と至る所にニオイは染み込んでいるものです。
消臭スプレーには人間用とペット用があるので、舐めても体に害がないペット用を選びましょう。
- 犬の体臭ケアを行う際には、まず安全が第一優先。お互いがケガやストレスを抱えないように、最善の注意を払って行いましょう。
- 口周りのケアや肛門膿絞りに自信がない場合は、獣医さんやトリマーさんに相談しましょう。
- さまざまな対策をしてもニオイが除去できない場合、健康上に問題がある可能性があります。不安な場合はすぐに動物病院で診てもらいましょう。
犬の臭い消しおすすめ商品5選
お店には多数の消臭スプレーが販売されているため、どれを買えば良いか悩みますよね。
まず一番に考えることは、犬の安全性です。香りが強いものは避け、万が一舐めてしまったとしても体に害が及ばないものを選ぶことが大切です。
ここでは、犬の臭い消しのおすすめ商品をご紹介します。
ペティオ:ハッピークリーン オシッコ・ウンチの臭い消臭&除菌
オシッコに含まれるアンモニアと、ウンチに含まれるトリメチルアミンを中和分解することで、24時間後には99%も消臭&除菌します。植物生まれの緑茶消臭エキスによって消臭し、フィトンチッドという成分によってお部屋を爽やかさを与えます。
消臭と除菌どちらも効果があるスプレーとしては、価格が安いのも魅力です。
ジョイペット:天然成分消臭剤オシッコのニオイ、汚れ専用
100%天然の緑茶成分や、除菌効果のあるグレープフルーツ抽出物が配合されています。天然成分なので万が一舐めても体に害はありません。臭うところに直接スプレーをし、乾いたタオルやペーパーで拭くことで、オシッコやウンチの臭いを除去します。
しかし消臭液が黄色いこともあり、オシッコなのかスプレーなのか判断しづらいとの声もあるようです。
ジョイペット:オシッコ汚れ専用おそうじシート
トイレやケージ、フローリングだけでなく畳にも使えます。緑茶消臭成分によって消臭し、万が一舐めても安全です。乾きが早いのでべたつくこともありません。
厚手で拭きやすいというメリットがありますが、逆に本体から引き出しにくいというデメリットがあるようです。
ライオン:シュシュット!オシッコ・ウンチ専用 消臭&除菌
除菌をしっかり行いたい場合は、シュシュットがおすすめです。
グレープフルーツ抽出エキスやさとうきび抽出エキスによって99.9%強力消臭し、効果も長時間続きます。
ペットのオシッコ臭やウンチ臭だけでなく、人間のタバコの臭いなど生活のさまざまな臭いにも効果がみられます。
モソナチュラル:モソバッグ
なんといってもオシャレな見た目が魅力、お部屋のインテリアとしても人気の商品です。
高級な100%天然成分のモウソウ竹炭だけを使っています。消臭効果だけでなく、湿気を吸収し、乾燥すると吸収した水分を放出するといった調湿効果もみられます。
月に一度の日干しをすることによって消臭効果が再生されるので、最大2年間も効果が持続します。そのため、コスパに優れた消費といえます。
置き型タイプになるため、犬がオモチャとして遊んでしまう恐れがあります。使用の際は、必ず犬の手が届かない場所に置きましょう。
犬の臭い消しの注意点
犬の臭い消しやお部屋の対策、消臭スプレーについてご紹介しました。
ここでは注意点をご紹介します。頻繁に行う消臭ケアだからこそ、飼い主さんも犬もストレスを抱えないようにするにはどうすれば良いか、チェックしていきましょう。
ニオイをプラスし過ぎない
ニオイを消そうと、香りをプラスするのはかえって逆効果です。
強い香りでニオイをカバーするのではなく、無香料のもので消臭効果が高いものを選びましょう。
シャンプーの頻度
犬のシャンプーの頻度は、月に1~2回が適切です。頻繁にシャンプーをしてしまうと皮脂が除去されすぎてしまい、かえって皮膚の乾燥を助長させてしまいます。
またシャンプー後に、犬に香水や消臭剤、芳香剤を直接吹きかける方もいますがおすすめできません。一時的にニオイをごまかすことはできますが、ニオイが消えたり、ニオイの原因を除去することはできないからです。
なにより、犬用の商品でないものは犬にとって有害であるため、ニオイが悪化したり、犬の体に害を及ぼす恐れがあります。
- 飼い主さん基準で香りを決めるのは危険です。なるべく無香料のものを使いましょう。
- シャンプーは月に1~2回行う。しすぎてもしなさすぎても悪影響を及ぼすので注意。
まとめ:犬の臭い消しは正しく安全に行いましょう!
飼い主さんと犬が毎日過ごすお部屋、やはりニオイは重要なポイントですよね。
ニオイが気になるからといって、香りが強いスプレーを使ったりやたらと芳香剤を振りまくのはやめましょう。犬は人間よりもはるかに嗅覚が優れているので、強い香りがストレスの原因となります。
ここで重要なのは、「ニオイを消すこと」よりも「ニオイの原因を特定すること」です。安全第一に、飼い主さんも犬も快適に過ごせるように心がけましょう。