飼い主の行動が愛犬を怖がらせてしまうことも…
愛犬に「怖い」と思われるのは、飼い主さんにとってショックなことですよね。でも普段の飼い主さんの何げない行動が、愛犬を怖がらせてしまうこともあります。
自分の行動が愛犬を怖がらせていることに気づかないでいると、愛犬との信頼関係にひびが入るなんてことにもなりかねません。そんな悲しいことにならないように、どのような行動が愛犬を怖がらせてしまうのか知っておきましょう。今回は、犬を怖がらせてしまう飼い主のNG行動についてご紹介します。
NG行動①大きな声を出す
人よりも優れた聴覚を持つ犬は、音に敏感です。そのため大きな音が苦手で、雷や花火を怖がることが多いですが、大きな声も苦手です。急に大きな声を出されたりすると、びっくりして怯えてしまうことがあります。
愛犬を叱るときや、「オスワリ」などの指示を出すとき、飼い主さんはつい大きな声を出してしまいがちです。飼い主さんは「しっかり伝わるように」という気持ちからそうしていても、愛犬は恐怖や威圧感を抱いているかもしれません。
大きい声を出すよりも、短い言葉ではっきり言うことを意識した方が、犬に伝わりやすいです。
NG行動②体罰を与える
愛犬が言うことを聞かないからといって、叩くなどの体罰を与えるのは絶対にNGです。体罰は犬に痛みと恐怖をもたらし、たった一度叩いただけでも信頼関係が崩壊し、飼い主さんを危険な対象と認識してしまう可能性があります。
また、飼い主さんに叩かれてしつけられた犬は、人の手に恐怖心を抱き、手が近づくと攻撃行動に出るようになることもあります。
体罰を与えるしつけが主流だった時代もありましたが、今はほめて正しい行動を教えていくのが犬のしつけの基本になっています。どうしても叱らなくてはいけない場面では、「イケナイ」「ダメ」「ノー」などと一言、低い声で言いましょう。飛びつきや要求吠えなど、飼い主さんの気を引こうとするための困った行動には、「見ない」「声をかけない」「触らない」の無視が効果的です。
NG行動③犬のそばでケンカをする
もともとは群れで仲間と助け合いながら生きていた犬たちは、仲間内での争いを避けようとする本能があります。そのため、飼い主さんと家族が距離を詰めて口論などをしている姿を見ると、その間を横切ったり、間に割って入ったりして、争いを防ごうとすることがあります。
でも中には、飼い主さんが目の前でケンカをする様子を見て、「怖い」と感じてしまう犬もいます。怖くて震え出したり、別の部屋へ避難してしまったりすることも。
不穏な雰囲気は犬のストレスにもなるので、愛犬のそばで家族とケンカをするのは控えましょう。ケンカになりそうになったら、別の部屋へ移動するなどの配慮を。
NG行動④酔った状態で接する
人はお酒を飲んで酔うと陽気になって、声が大きくなったり、しらふだったら絶対にやらないようなことをやってしまったりします。飼い主さんがそういう状態になった場合、酔っているせいだと家族には分かりますが、愛犬には分かりません。いつもと様子の違う挙動不審な飼い主さんに、不安や恐怖を感じてもおかしくはないでしょう。
酔うと、やたら愛犬を構いたくなることもあると思います。でも犬はアルコールのにおいが苦手なこともあって、酔った状態でしつこく絡んでいると、愛犬に嫌われてしまうかもしれません。愛犬を怖がらせないためにも、愛犬に嫌われないためにも、酔っているときは愛犬と接しないようにしましょう。
まとめ
飼い主さんにそのつもりはなくても、愛犬を怖がらせてしまうことがあります。良好な信頼関係を維持していくためにも、ご紹介したNG行動を参考に、普段の生活の中で愛犬を怖がらせてしまうことがないように注意しましょう。特に、体罰は厳禁です。
尻尾を下げたり、耳を後ろに倒したり、震えたりするのは、犬が怖がっているサインです。愛犬はどう感じるかを考えて行動するとともに、こうしたサインを見逃さないようにしましょう。