犬にとっての『楽な姿勢』って?
犬にもそれぞれ、『自分なりの楽な姿勢』が存在します。「やっぱりこの姿勢は楽なんだな」と思うものから、「うちの子は何でこんな姿勢が好きなの?」と思う姿勢まであるでしょう。今回は犬にとって『楽な姿勢』として選ばれることの多い姿勢をご紹介していきます。
1.横座り寝
まずは、体を休めるときに見られることが多い姿勢です。『ふせ』をした状態から、少し横に寝そべるような体勢になった状態の姿勢が楽だと感じている犬は多いです。
しかし、その姿勢の犬を見るとわかりますが、背後に何も支える物なくしてこの姿勢を保つことは非常に厳しいです。リラックスというより、腹筋が鍛えられそうな姿勢です。
そのため、この横座り寝のような姿勢を好む犬は、わざわざ背後に背もたれのような役割を持つソファーや飼い主の元へ行き、この姿勢をとることが多いです。
2.ふせ
眠るときに『ふせ』の姿勢になったり、あるいは一呼吸を置き休憩しているときに『ふせ』の姿勢をとったりする犬はとても多いです。皆さんもふと愛犬の様子を見たときに、ふせをしている場面に遭遇することはあると思います。
犬にとって、お腹をつけ、前足を伸ばした状態は『楽な姿勢』に分類されるようです。たしかに、人間に置き換えて考えても、うつぶせの状態で顔を上げ、スマホをいじったりテレビを観たりするのが好きという人はいますよね。
犬も同じようにうつ伏せの状態で周囲を見渡したり、あるいはそのまま顔だけをコテンと横に倒したりして、眠る姿勢に入りやすいことから、この姿勢を選ぶのかもしれません。
3.仰向け
なかなか見ない姿勢と考えられがちですが、実はとてもリラックスした状態に入っている犬の場合、仰向けにゴロンと横になり、そのまま眠ってしまう犬もいます。まるで人間のようですね。
「犬はうつぶせでいることが多いから、仰向けは苦しいんじゃないの?」と思うかもしれませんが、臓器に異常がなく健康的な犬の場合、そこまで苦しさを感じることもありません。
そのため、犬によっては仰向けで寝ることで「楽だなぁ」と感じる犬もいます。病気を患っている犬の場合は、絶対に仰向けで寝るということはないので、仰向けで寝ている間は特に問題がないと安心して良いとも言えますね。
4.仰向け+えび反り
「え?」と驚いてしまうほどアクロバティックな姿勢で眠っている犬もいます。例えば、先ほど紹介した仰向けでは足らず、えび反りをするように仰向けの体を首辺りからそり返して眠る犬は多いです。
「それ、寝違えたりしない?」「苦しくない?」と思ってしまいますが、頻繁にこの姿勢で眠っていたり、休憩したりしているようであれば、その犬にとっては楽な姿勢なのでしょう。
5.おすわり
きちんと『おすわり』の姿勢で座っている犬も多いでしょう。家の中まできちんとおすわりのポーズで座っているところを見ると、「もう少しリラックスしていいのに」と思ってしまう飼い主もいるかもしれませんね。
しかし、自分からおすわりをし、その姿勢でジッとしているようであれば、その犬にとってはおすわりの姿勢が最も楽な姿勢である可能性があります。
特に小さい頃からおすわりを教えられ、おすわりすることが多かった犬の場合、おすわりの姿勢になれているので、「この姿勢が1番楽」「1番落ち着く」と感じている犬が多い傾向にあります。
特に緊張しているから、ずっとおすわりをしているということではないので、心配する必要はありません。「疲れた」「違う姿勢にしよう」と思ったら、自分で変えるので大丈夫ですよ。
まとめ
いかがでしたでしょうか。「この姿勢はよく見る」というものから、「こんな姿勢で?」と思う姿勢まであったと思います。その犬によって体の柔らかさなども異なりますので、どのような姿勢が犬にとって最も楽というのは一概に断言できません。
「こんな姿勢でよくいるけれど、つらくないの?」と思ってしまうような姿勢でも、その犬にとっては最も落ち着く姿勢であることもあります。無理に直すことはせず、見守ってあげてくださいね。