犬のお世話について
一言に犬のお世話の仕方と言っても、犬種や年齢、個体の性格、生活環境などによってその方法は様々です。ただ、犬を飼うということは犬の一生に責任を持って面倒を見るということであり、犬のお世話は日頃のお手入れや散歩、食事の管理、しつけはもちろん、犬の安全の確保や健康管理、他人へ迷惑を掛けないよう管理することなど非常に多岐に渡ります。
犬はただ「かわいい」だけで飼うことはできません。お世話をするためには時間や体力、費用も必要となり、飼い主さん自身の趣味や仕事を犠牲にしなければならない事もあるかもしれません。犬を飼う前はポジティブな情報ばかりが目に入るかもしれませんが、実際には大変なこともたくさんあります。
もちろん、愛犬はその大変さ以上の幸せを与えてくれますが、これから犬を飼いたいと考えている方は今一度しっかりと犬のお世話について考えてみてください。
犬のお世話の仕方と必要なもの・子犬編
子犬の飼い方やしつけ方についてご紹介します。
子犬の迎え方
まず、子犬を迎える方法にはブリーダーから直接子犬を購入する方法、ペットショップで子犬を購入する方法、里親募集で子犬を譲り受ける方法などがあります。お迎えしたいと考えている犬種などに合わせてお迎えの方法を選びましょう。
子犬の選び方
お迎えする子犬を選ぶ時は、まずその犬種のお世話の方法や気質などをしっかりと調べた上で、適した生活環境を用意できるかどうかを確認しましょう。例えば、室内の飼育に向いているのか、室内の飼育に向いていない場合は屋外に安全なスペースを確保できるのかなどです。特に大型犬などを室内犬として飼育する場合は、それだけのスペースがあるのか、周りに迷惑が掛からないかなどをしっかりと考慮しなければなりません。
その犬種の気質に合った飼い方を正しく理解せず、見た目やイメージだけで選んだためにそのしつけやお世話の大変さに驚き、子犬を迎えたことを後悔するというケースも少なくありません。特に初めて犬を飼う場合は、事前にお迎えしたい犬種についてしっかり調べてみてくださいね。
子犬を飼う準備
子犬の飼うための準備は、お世話に必要な犬用の日用品を購入するだけではなく、自宅近辺の動物病院を見つけておくことや、生活環境を整えておくこと、必要な届け出についての確認など多岐に渡ります。また、いずれも費用が掛かるため子犬を迎える準備金は余裕を持って準備しておきましょう。
ちなみに、初めて犬を飼う時に必要なグッズには以下のようなものがあります。
- トイレトレイ、トイレシーツ
- フード、食器類
- サークル、ケージ
- クレート、キャリー
- 首輪、リード
- おもちゃ
- ケアグッズ(ブラシ、歯ブラシなど)
お迎えする犬種によって多少金額は異なりますが、子犬を迎えるために必要な日用品を購入するために掛かる費用は5万円~8万円前後とされています。更にワクチン接種や健康診断、不妊手術などの病院代がお迎えから向こう1年間で10万円~20万円前後必要になります。
子犬の飼い方
子犬の飼い方としてまず大切したいのは信頼関係を築くことです。お迎えしたばかりの子犬は突然母犬や兄弟犬と離れ離れになり、知らない場所へ連れて来られて不安でいっぱいなので、無理に構いすぎることがないように注意してくださいね。
子犬が安心して過ごせる環境を提供すること、子犬の性格などを理解できるよう様子を観察することから始めましょう。また、子犬から近づいてきた時は愛情たっぷりに接することを心がけてくださいね。子犬が慣れてきたら、たくさん名前を呼び、触れ合い愛情を伝えましょう。
子犬のしつけ
子犬のしつけはお迎えしたその日から始めましょう。子犬のしつけにはトイレトレーニングや人と暮らすための最低限のルールを教えることなどがあります。トイレトレーニングは、食後や寝起きなど排泄のタイミングを見計らって子犬をトイレに連れて行き、成功したら大袈裟に褒めるという流れを繰り返すことが基本となります。もし失敗してしまっても決して叱らず、サッと片付けましょう。
犬が人と上手く暮らしていくためのルールを教えるためには、犬が「人を好きであること」「人間社会に慣れていること」が重要です。その基礎となる社交性を身につけるためにも、犬の社会化期と呼ばれる生後3ヶ月頃には様々な知らない人や犬、環境と触れ合える場所へ積極的に外出しましょう。
しつけと言われると「叱る」というイメージがありますが、大切なのは「褒める」ことです。子犬も初めてのことばかりで、失敗するのは当たり前のこと。子犬のしつけに関しては「褒めて伸ばす」をモットーに寛容な気持ちで接することを心がけましょう。
犬のお世話の仕方・老犬編
老犬の飼い方、しつけ方についてご紹介します。
老犬を飼う準備
里親募集などで老犬をお迎えする場合、その準備は子犬を迎える時よりも慎重に行わなければなりません。もちろん個体の性格にもよりますが、老犬の場合慣れない人や環境に対して多大なストレスを感じ、体調を崩してしまうことも少なくありません。
お迎え先の方としっかり話せる環境であれば、なるべくお迎え先と同じ環境を再現してあげるのも一つの手です。また、健康状態を把握するためにも、直近の健康診断の結果を見せてもらうか、自宅付近の動物病院で健康診断を受けるようにしてください。
老犬の飼い方
老犬の飼い方については、ストレスフリーな生活環境を整えてあげることが重要となります。もちろん個体によって配慮すべき点は異なりますが、老犬が過ごす部屋の段差を無くしたり、室温管理を徹底したりと人間に振り回されず、愛犬のペースで快適に過ごせる環境づくりを心がけましょう。
また、犬も年齢を重ねると体の様々な機能が低下したり、不調をきたしやすくなったりするため、常に病気の早期発見を念頭に置いてお世話に気を配らなければなりません。ブラッシングや耳掃除、歯磨きなどの日々のケアをする時にしっかりボディチェックを行ってください。
老犬のしつけ方
老犬の場合、新たにしつけを行う必要は殆どありません。ただ、屋外で排泄する習慣がある老犬の場合、足腰が弱ることで排泄の度に外出するのが困難であったり、排泄の間隔が短くなることで粗相してしまったりした時に、室内に新しく設置したトイレで排泄するトレーニングを行います。この場合も子犬期のトイレトレーニングの方法は同じですが、砂利などを利用してトイレを外の環境に似せるのも一つの手です。
老犬の場合、今まで問題なくできていたことがある日突然できなくなることも少なくありません。その場合は叱ったり、しつけの方法を考えたりする前に、何故できなくなったのかを考えましょう。なかには、体の不調が原因となっている場合もあります。
また、老犬を新たにお迎えした場合のしつけに関しては子犬期と同じ方法で問題ありませんが、子犬よりも自我が強く、こだわりやプライドを持っている個体も少なくありません。老犬の習慣や気持ちを可能な限り優先することを心がけ、上手く譲り合うということを意識しましょう。
犬のお世話に使えるおすすめのおもちゃ
犬のお世話にも使えるオススメのおもちゃをご紹介します。
Kong シリーズ
犬のお世話にも使えるおもちゃとしてオススメしたいのが、アメリカ生まれの犬用おもちゃKong(コング) です。コングは、愛犬と絆を深めるコミュニケーション方法としてはもちろん、犬の様々な問題行動の解決やデンタルケア、知育、クレートトレーニング、体重管理など、様々なお世話に役立てることが可能な犬用おもちゃです。
コングにはパピー、シニア、コング、ブラックコングの4種類の硬さと、XS、S、M、L、XLの5種類のサイズが販売されています。愛犬の年齢や噛む力、好みの遊び方、あごの大きさに合わせて選ぶこともできます。
コング用フード
コングシリーズのおもちゃには愛犬のお気に入りのおやつやフード、コング専用のペースト、ジギーズなどを詰めることができます。しつけやトレーニングのグッズとしてはもちろん、徐々に難易度をステップアップしていくことで愛犬と知育遊びを楽しむのもオススメです。知育遊びは、犬本来の狩猟本能や好奇心を刺激し、ストレスの発散や脳の活性に役立てることができるため、是非愛犬と挑戦してみてくださいね。
餌入れおもちゃ
こちらは、トレーニングマットとして使用できる犬用おもちゃです。丈夫なオックスフォード生地に様々な形状のポケットが付いており、おやつやフードを隠して宝探しのようなノーズワークを楽しんだり、思いっきり噛んで引っ張ってストレス発散をしたりとその使用方法は様々です。
汚れた場合は手洗いできるため衛生的ですし、収納紐が付属しているので使用しない時はコンパクトに折り畳んで収納することが可能です。お留守番中や飼い主さんが忙しい時間帯に一人遊びする練習にもなりますので、是非愛犬にプレゼントしてあげてください。
リッチェル 子犬スターターセット
犬をお迎えする時にどんなおもちゃやお世話グッズを準備したらいいのか分からないという時は、お迎え先やペットショップ、ペットメーカーなどが販売している犬のお世話セットを購入するのも一つの手です。おもちゃだけが欲しい場合は、人気のおもちゃがセットになったものを購入して愛犬の好みを見極めるのもオススメです。
おもちゃセット
たかがおもちゃと思われるかもしれませんが、愛犬のおもちゃ選びも立派なお世話の一つです。愛犬の体や心の健康を守るためにも様々なおもちゃで一緒に遊びましょう。
犬のお世話が楽しめるゲーム・スマホ,Switch
本記事では犬のお世話についてご紹介してきましたが、本物の犬だけではなく犬のお世話ができるゲームにも人気が集まっているようです。ここでは、犬のお世話ができるゲームやアプリについてご紹介します♪
てのひらワンコ【スマホでわんこ育成】
- IOS版
- Android版
てのひらワンコは、基本プレイ無料の本格育成シミュレーションアプリです。トイプードルや柴犬、スパニエル、シベリアンハスキーなど50種類以上の犬種の育成を楽しむことができます。ご飯をあげたり、お手入れをしたりと日々のお世話はもちろん、しつけやコンテスト、結婚や出産とその楽しみ方は無限大とも言えます。もちろん本物の犬のお世話とはまた異なる部分もありますが、リアルなグラフィックや仕草にとっても癒やされますよ~!
コーデわんこ
- IOS版
- Android版
コーデわんこは、子犬のコーディネートやお世話を楽しむことができる無料アプリです。子犬と公園に遊びに行くと他の子犬や子猫に出会い、お部屋に遊びに行くこともできます。特にリボンや帽子、サングラス、ドレスなどコーディネートアイテムが豊富で、自分好みのコーディネートをした子犬を眺めているだけでも癒やされます。
LITTLE FRIENDS -DOGS & CATS-」
Nintendo Switchソフト「LITTLE FRIENDS -DOGS & CATS-」は、本物さながらの仕草や表情を見せてくれる、犬や猫をお世話できる育成シミュレーションゲームです。毛並みや瞳の動きまで本物そっくりで、その完成度の高さは本物の犬をお世話していると錯覚してしまうほど。
犬種は人気のチワワや柴犬、ラブラドールレトリバー、ジャーマンシェパードなどが登場しており、それぞれ300種類以上の毛色や柄のパターン、性格や好みなどの個性があります。本物の犬同様に全く同じ犬はおらず、それぞれが個性を持つのがこのゲーム最大の魅力とも言えます。
お世話の内容は、お家の中で撫でたりご飯をあげたり、外では散歩やスポーツを楽しんだりおしゃれをしたりすることも。愛犬との思い出を写真や動画に残すことも可能です。既に愛犬と暮らしている方も、これからお迎えしようと考えている方も、是非チェックしてみてください。
まとめ
犬のお世話の仕方についてご紹介しました。犬のお世話や飼い方について考えれば考えるほど、「正しい」飼い方なんてものは、存在しないのかもしれないと思わされます。飼い主さんはもちろん、愛犬にもそれぞれ個性があり、飼い主さんと愛犬の関係は2人だけの特別なものです。
人間の子育ても育児書通りにならないことがあるように、犬の飼い方もそれぞれに個性があっても良いのかもしれませんね。ただ、人と犬が共存するために最低限必要なルールを愛犬に教えてあげられるのも飼い主さんだけであり、飼い主さんが負うべき責任でもあります。
犬は言葉こそ話せませんが、愛情を持って真摯に向き合えば心を通わせることが可能です。犬のお世話や飼い方について正しい方法を選ぶためにも、まずは愛犬のことを理解しようと努めることから始めてみるといいかもしれませんね!