犬が音に敏感になってしまう原因

犬が音に敏感になってしまう原因

なぜ犬は音に敏感になってしまうのか、「臆病」「聴力」というワードから原因を考えてみました。生まれつき音に敏感な犬、急に音に敏感になってしまう犬、そして、どんな音にも全く動じない犬もいますよね。

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記事の監修

東京農工大学農学部獣医学科卒業。その後、動物病院にて勤務。動物に囲まれて暮らしたい、という想いから獣医師になり、その想い通りに現在まで、5頭の犬、7匹の猫、10匹のフェレットの他、ハムスター、カメ、デグー、水生動物たちと暮らしてきました。動物を正しく飼って、動物も人もハッピーになるための力になりたいと思っています。そのために、病気になる前や問題が起こる前に出来ることとして、犬の遺伝学、行動学、シェルターメディスンに特に興味を持って勉強しています。

犬は臆病な動物なんです

白い椅子に座るトイプードル

犬には、とーっても臆病な子から全くそうではない子まで色々な子がいますよね。臆病とか神経質と言われる子はつまり、警戒心が強いということです。そしてこの警戒心は動物が生きていく上で絶対に必要なことなのです。警戒心がなければ危険な目にあったり捕食者に食べられたりする確率が高くなってしまいます。現在いる犬は、人間が能力や性格、見た目などを選んで繁殖してきた動物なので、警戒心が強いのか弱いのかは犬種によっても違いますし、警戒心が弱いとされている犬種にも個体差があって、警戒心の強い子もいます。そして、警戒心の強さ弱さは持って生まれた性格だけではなく、幼い時どのように育ったか、これまでどんな恐怖体験をしたことがあるかにも大きく影響されます。

そして、もちろん個体差はあると思いますが、動物は身を守るために正体不明な音に対しては、基本的にとても敏感になります。
敏感になるだけで恐れることをしない犬もいますが、敏感になり恐怖を感じて怯えてしまう犬もいます。

犬が音に敏感になってしまう原因

警戒心の強い犬、つまり臆病な犬や神経質な犬はもともと音にも敏感だと思いますが、今まで全く気にすることのなかった音に対して、急に敏感になってしまうことがあります。
そのような場合は「音と嫌な経験が、セットで記憶されてしまった」ということが原因だと考えられます。

その音と、何か嫌な経験が同時に起こったためにセットで記憶されてしまい、その音を聞くだけで嫌な記憶が思い出され、またその音自体が不安や恐怖の対象となりストレスを感じてしまうのです。
嫌な経験、怖かった経験は深く記憶に刻まれます。もともと臆病な犬ではとても小さな嫌な経験も、より鮮明に音と経験のセットとして記憶されてしまうのでしょう。

犬はとても優れた聴力の持ち主です

犬の耳に口元を当てる犬

犬が優れた聴力を持つことはみなさんもご存じかと思います。
犬は人間の約3倍もの範囲の音を聞くことができ、人間が聞くことのできない小さな音もとらえることができ、同じ音に対しては人間よりも大きな音として聞こえていると考えられます。
私たち人間の耳が痛くなるほど大きな音がしたとき、犬にはより大きな音として届いてしまうのです。
つまり、私たち人間が恐怖を感じるほどの大きな音がしたとき、犬は人間よりも恐怖を感じやすいということです。

優れた聴力を持つ犬が音に敏感になってしまう原因

基本的に、優れた聴力を持つ犬は音に対して敏感です。
ただ、聞こえている音に対して、不安や恐怖やストレスを感じるかどうかは個体によって大きく違います。
花火や雷の音に敏感になり、怖がる犬は多くいますが、全く気にすることのない犬もいます。

もし、これまでに花火や雷の音に敏感ではなかった犬が、急に敏感になってしまった場合、花火や雷の音が何か嫌なこと、怖いことと結び付けられてしまったのかもしれません。

また、花火や雷の音のように音量も大きく特別な時にしか聞かない音ではなく、日常生活の中にある音に対して、以前は何ともなかったのに敏感になりびっくりするようになってしまった場合、視力が低下している可能性も考えられます。

これまでは音の正体をはっきりと視力で確認することができていたけれど、視力の低下によってその音に関する情報が減り、またその音が鳴ることを予測できなくなり、その音が鳴った時に敏感に反応してしまうことがあります。

音に敏感になってしまわないためには

不安そうな表情のウィペット

  • 花火
  • 掃除機
  • ドライヤー
  • インターホン(チャイム)
  • 電話
  • 工事の騒音

こういった音には、敏感に反応してしまいやすいですよね。

  • 唸る
  • 吠える
  • 鳴く
  • 逃げる
  • 隠れる
  • 震える
  • 息が荒くなる(パンティングする)
  • ヨダレを垂らす
  • 粗相をしてしまう

このような行動がみられることがあります。

掃除機やドライヤーを使用するとき

「掃除機かけるね」「ドライヤー使うね」などと声をかけてあげると良いと思います。
繰り返すことで音と飼い主さんの行動を覚え、危険な音ではないことを理解してくれることもあると思います。しかし、この方法では危険ではないことを理解してくれなかったり、声かけが掃除機やドライヤーという恐怖の予兆になってしまったりする場合には、掃除機やドライヤーの音に慣れさせるトレーニングをするか、犬が掃除機やドライヤーの音を聞かずに済む環境を作ってあげる必要があるでしょう。

電話やインターホンの音は突然に鳴る

突然に鳴る音に対しては敏感に反応し、激しく吠えてしまうこともありますよね。
インターホンの音に対して吠える場合、警戒吠えのこともあるでしょうし要求吠えのこともあるでしょう。インターホンに対する吠えをなくすトレーニングをしたり、電話の着信音を小さく設定しておいたり、インターホンを音の小さなものに取り換えるという対応をしても良いと思います。

雷と花火

私の対処法ですが、雷は天気予報をチェックし、花火は予定をチェックし、「今日は雷が鳴りそうだね」「今日は花火大会があるらしいよ」などと声をかけるようにしています。
お留守番をさせるときは、少しでも音を遮ることができたら良いなと思い、雨戸のシャッターを閉めて出かけるようにもしています。雷も花火も、慣れさせようとするだけではなく、出来るだけ聞こえないようにしてあげることも良い対応だと思います。

工事の騒音

数週間から数か月の長期間、近所で工事の騒音が鳴り響くことがありますよね。
音に敏感な犬も、敏感ではない犬も、ストレスを抱えることになるでしょう。
お散歩(運動)や遊びの時間を増やしてストレスを発散させてあげたり、工事で騒音が鳴る時間にはお散歩に出てしまうなど、出来るだけストレスにさらされる時間を減らしてあげるようにしましょう。

まとめ

スマートフォンの音に首をかしげる犬

音に敏感で、激しく吠えてしまう犬の場合、飼い主さんもお困りなのではないでしょうか。
うちの愛犬たちは玄関のドアが開く音にとても敏感です。
なぜ玄関に限ってなのかはわかりませんが、インターホンが鳴ったあとに開くことも多く、家族以外の人の声が聞こえたり、出入りしたりすることからなのかもしれません。
犬それぞれに原因があるので、まずは原因をよく理解し、正しく対処したいですね。

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