日本では、いまだに多くの犬や猫が捨てられたり殺処分されたりしています。そしてそれを一部の方々が保護し、費用を負担し、世話をしています。私達はその活動に不参加のままで良いのでしょうか。ここでは日常生活において参加できる、保護犬や保護猫のためにできることについて紹介します。
厳しい環境にいる犬猫達にできること
保護犬や保護猫について関心があるという方は多いでしょう。メディアで映し出される犬猫達の現状やボランティアをされている方々の努力に、心を打たれたことのある方もいらっしゃるでしょう。
では、そんな動物達のためにあなたは何か行動したことはありますか。「うちでは動物を飼えない」、「ボランティアをする余裕はない」と、手助けしたい気持ちを諦めている方が多いのではないでしょうか。
ここでは、私達が厳しい環境にいる犬猫達のためにできることを7点、ご紹介して参ります。中には5分でできるものもございますので、動物を飼えない方でも是非、ご一読ください。
①犬、猫の引取り
もしペットを飼おうという意思がおありなら、飼い主のいない犬や猫を引き取る方法を取ることができます。手段としては主に下記の4つが挙げられます。
- 保護犬猫サイトからの引取り
- 保健所からの引取り
- 自身での保護
- 保護活動者と直接連絡(メールやSNS)
サイトにも保健所にもたくさんの犬猫達がおり、保護施設には余裕がない状態が続いています。また個人の保護活動者様も多く活動されており、一家庭で多頭の動物を保護されています。
最近はSNSでそれらの活動を目にする事も多く、そこからのご縁も多いよう。捨てられたりネグレクトされていたり元野犬だったりと様々な事情を抱えた犬猫もいますが、そんな子達こそきちんと愛してくれる飼い主の元で暮らしてほしいと、関係者の方は尽力されています。
ペット飼育を考えていて興味のある方は是非一度、気になる子に会いに行ってみてはいかがでしょう。その場で決めなくてもいいのです。探してみること、会いに行ってみること、ここから全てが始まります。
②預かりボランティア
震災や洪水といった災害で被災した方々が飼っていたペット達の、預かりボランティアという方法もあります。
近年は大きな災害が多く、長らく避難生活を続けていたり、ペット不可の仮設住宅で暮らしていたりと、ペットと暮らすことが困難になってしまった方々が多くいらっしゃり、そのペット達も路頭に迷っています。
その中には長い間、自宅で飼い主を待ち続けているペットもいます。そんな犬猫達を預かるボランティアの募集があります。一時的の場合も完全譲渡になる場合もありますが、ある日いきなり1人ぼっちになってしまったペット達を救うことができます。
③寄付
寄付金による援助はやはり大きな力になります。綺麗事ではなく、犬猫の飼育にはお金がかかります。フードやシーツといった日用品以外にも、予防注射や避妊去勢手術などの医療費も高く、多頭管理されている施設や個人にとってはかなりの負担となっています。
お金という形の協力は、犬猫にとって今最も必要である物を、保護活動者自身が判断して使用する事ができます。少額であっても多くの人が寄付をすれば、またそれを続けていくことで、多くの命を救うことにもつながります。
④物資の送付
特に多頭飼育をしている保護施設では、慢性的に犬猫の生活物資が不足しています。日常のフード類は勿論、暑い夏を乗り越える為の冷却グッズや寒い冬を越す為の毛布など、季節によって必要な不足物が出ています。
必要な物資を詰めて施設に送ることも、私達が日常的にできる事の一つです。フードや幼犬のためのミルク、シーツ類はもちろんですが、おやつやおもちゃなどの嗜好品に当たる物をいれてあげるのも良いでしょう。
ただし施設によって必要としている物資は違います。各保護施設のホームページには不足物資や送付先を掲載しているところも多いので、まず確認を行いましょう。在庫過多になると、逆に保管場所や賞味期限に困り、施設員の方々の手を煩わせてしまうこともありますので、徹底しましょう。
⑤クラウドファンディング
クラウドファンディングという形で寄付を募るプロジェクトもあります。動物の保護のために、インターネットを通して寄付を募る方法です。パソコンやスマートフォンが一台あれば、数分で寄付ができます。
また少額からの参加が可能であることが多いので、より多くの人が力になれるのではないでしょうか。寄付に対する返礼品か送られてくることもあります。
⑥オンライン署名サイト
日本における法律では、動物虐待者に対する刑が非常に軽く、再犯率もかなり高いのが現状です。そういった事件に対する重罰化を求める署名活動などが、オンラインでの署名サイトで行われており、多くの人が賛同しています。
こちらも数分で登録・署名が可能、費用はかかりません。一人一人の署名が動物達を守る事につながるかもしれません。
⑦動物愛護協会の会員になる
公的財団法人 日本動物愛護協会は、「今を生きている命は幸せに、不幸な命は生み出さない!」をモットーに動物愛護活動を行う団体です。国からの補助金はなく、会員からの会費により活動しています。
主な活動内容は、譲渡会の開催や地域猫の避妊去勢手術、動物愛護キャンペーンの打ち出し、動物愛護を理解してもらうための会報出版など。会費は個人の方一年で5,000円、会報会員なら3,000円で参加できます。少額の会費で動物愛護活動の手助けができ、活動への知識も深まります。
小さな力を大きな成果に!
私達が犬猫のためにできることを7点、述べて参りました。ハードルの低いもの、すぐに行えるものもあったはずです。一つ一つは小さな力でも、多くの人が動物保護の考えを、知識を持ってくれたなら、たくさんの動物が救われます。
そしてこういった活動は続けていくことが大切。命も活動も続いていくのです。不幸な犬猫達がいなくなり、全ての動物が幸せに暮らせるその日まで、私達にできることを長く続けていきたいものですね。