犬と目を合わせてはいけないと言われる理由
飼い主と愛犬であれば目を合わせることは日常的にあることですし、目と目を合わせて見つめ合うときが至福の時間♪という人をたくさんいるでしょう。しかし、犬のしつけや犬との接し方に関する本などには「犬の目を見てはいけない」と書かれていることがあり、なぜ?と疑問に感じている人も少なくないようです。
犬の目を見てはいけないと言われる理由は、犬など動物同士では目を合わせることが敵意のあらわれであると考えられているためです。犬の場合、一瞬目が合っても通常であればそらすのが基本的なマナーであり、そのまま目を合わせ続けるのはにらんでいるのと同じこと。
人が敵意を持った相手をにらみつけることを「ガンをつける」と言いますが、犬が目を合わせ続けるのはまさにそれと同様の意味を持ちます。そのため、特に初対面の犬や人に対して不信感を持っている犬などに対しては目を見つめるのはNG。マナー違反であり、不要な攻撃の原因や誤解を生む原因になるので十分に注意しましょう。
犬と目を合わせてしまった際の注意点
初対面の犬や人に対して不安や心配の気持ちを持っている犬に対しては、目を見続けてはいけないとされています。目を見続けるということはにらみつけて喧嘩を売っているのと同様の意味を持つからです。特に目を見続けたまま正面から近づいていくということが最もその意味を強調する状況で、犬の気質によっては威嚇や攻撃をされてもおかしくないので決してしないようにしてください。
では、初対面の犬やどのような性格かわからないような犬に対してはどのような接し方をすればいいのでしょうか?犬と目が合うことはあると思いますが、できればこちらからすぐに目をそらしてあげるようにしましょう。
目をそらすことが「あなたに敵意はありません」という意思表示になるので、わかりやすく顔や体ごとを横に向けて表現するというのもいいでしょう。そうすることで犬は人のことをしっかり観察することができますし、安心して近づくことができます。
目をそらしたまま手を下の方に出したり、しゃがんで姿勢を低くして犬の方から近づいてくるのをじっと待っていてあげると友好的なあいさつができると思います。
犬と目を合わせるのがいい場合は?
では逆に、犬の目を見ていいのはどのようなときか気になる人も多いと思います。犬の目を見ていいのは状況や場面というよりも、その犬と人の関係性が大きく影響しています。
愛犬と飼い主のように信頼関係にある相手はもちろん、会ったことがある人や遊んでもらったことのある人など犬が好意を持っている相手であれば目を合わせても問題ありません。
むしろ飼い主と犬の間では目を合わせてアイコンタクトを取ることはとても大切です。特にしつけで指示を出すときなどにはアイコンタクトを取ることができなければ伝わりにくいので、しつけを行う場合にはまず最初にアイコンタクトを教えることも少なくありません。
また、アイコンタクトをバッチリ取ることができれば吠えや散歩中の引っ張りなどさまざまな問題行動を予防することもできると言われているほど非常に重要なものなのです。
犬と目を合わせることに関するまとめ
犬の目を見ることは相手や状況によってさまざまな意味を持つ行為です。信頼関係が結ばれている犬と目を見つめ合うことは愛情表現のひとつにもなることですが、初対面の犬やあまり関係性のよくない犬の場合は敵意をあらわしてしまうことになりトラブルの原因になるので注意が必要です。
特に犬が目をそらしているのにわざわざのぞき込んで目を合わせたり、顔を押さえて人の方を見させるようにすることのないように十分気をつけてください。愛犬以外の犬と目を合わせるのは友好関係、信頼関係を築いていてからと考えておくと安全でしょう。