犬が寒いと感じる温度は何度？秋冬の適切な温度や対策方法について

犬は寒さに強いと聞いたことがありますが、犬は何度で寒いと感じるのでしょうか。また、犬にとっての寒い季節の適切な温度とは何度なのか。実は犬種や環境によって適切な温度が異なるようですよ。

更新日：2022年08月19日

記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

寒さ対策をしている可愛いチワワ

一般的に犬は気温が５～10度ほどになると、寒いと感じる可能性があります。もちろん、犬種や環境によって異なりますが、気温が５～10度より下がってしまうと犬は寒く感じやすいといえます。

また、ずっと室内で暮らしている犬は、人と同じ気温で過ごすことに慣れてしまい、寒がりになる可能性も考えられます。

ですので、室内で愛犬を飼っているのでしたら、あなたが寒いと感じる温度が、愛犬も寒いと感じる温度といえそうですね。

基本的に、犬は寒さに強いと思っている人はとても多いと思います。しかし、実際は寒さに強い犬種もいれば、寒さに弱い犬種もいますし、育った環境で寒さに強かったり弱かったりすることが多いようです。

例えば、犬ソリで有名なシベリアンハスキーは、寒さに強い犬種といわれているのに対し、室内犬で有名なチワワやダックスフント、ボストンテリアなどは寒さに弱いことで知られています。

また、被毛の種類でも寒さに強いか弱いかが変わってきます。ただ、犬の体温は平熱でも37～38度あるので、人よりは寒さに強いと言えるでしょう。

犬はシングルコートとダブルコートといった2種類の被毛の生え方があります。ダブルコートの犬種は、被毛が2重になっていて被毛が密集しているので、熱を逃しにくい体のつくりになっています。

寒さに強いことで知られているハスキーや、基本的に換毛期があり抜け毛の多い犬種がダブルコートの犬種となります。一方で、シングルコートの犬種は、ダブルコートの犬種よりも寒さに弱いといわれています。

犬の秋冬の適切温度は基本的に20～24度くらいがベストな温度なのではないかと思います。もちろん個体差はあるので、その子の状態を見ながら適切な温度にしましょう。

人がちょっと肌寒いと感じているくらいの温度が、犬にとって過ごしやすい温度ということですね。もう少し詳しくいうと、いつも室内で一緒に過ごしている小型の室内犬だと、人が過ごしやすいと感じている温度が適切な温度の場合もあるので、22～25度くらいがベストといえそうですね。

一方、ハスキーなどのダブルコートの犬種などは寒さに強いので、20度より少し寒いくらいがちょうど良い場合もあります。

ただ、寒さに強い犬種でもずっと室内で飼っていると、人と同じ気温で暮らすことに慣れて寒がりな子に育つこともあるようです。

ニットに包まって顔を出す犬

チワワやダックスフント、マルチーズなどの室内で飼われている小型の犬種は、基本的に寒さに弱いので、冬などの寒い日に散歩に行くときは服を着せてあげると良いでしょう。

ちなみに、私の愛犬はマルチーズとヨークシャテリアのMixで寒いのが苦手なのですが、服を着るのは外に行くときだけです。室内にいるときはコタツや布団、暖房などで寒さ対策をしているので服は着させていません。

人によっては犬の様子をみて大丈夫だと感じたら、寒い時期でも暖房をしないという人は割といるようです。

ただ、寒くなりすぎないように犬の寝床を毛布に変えてあげる、といった対策をしているみたいですよ。毛布にくるまると暖かくて肌ざわりも気持ち良いので、毛布が大好きな犬は多いことでしょう。

愛犬が室内での生活に慣れている場合、人と同じ気温で寒いと感じやすくなっていることが多いので、あなたが寒いと感じたときは暖房を入れてあげましょう。

また、暖房をすると乾燥して湿度が低くなってしまいますので、乾燥しすぎないように加湿器なども同時に使うことをおススメします。わんちゃんにとっても乾燥は大敵です。

マフラーをつけて座る犬

犬にとっての秋冬の適切な温度は、20度前後がベストなようですね。
犬種や過ごす環境によって左右されますが、基本的に20度を目安として温度調節を行ってあげると、犬は快適に過ごせるといえるでしょう。