犬のお腹がたるむ原因①「老化」
老化に伴い、筋力が低下することや、基礎代謝の低下によって皮下脂肪がつきやすくなることによって、犬のお腹がたるんでしまうことがあります。何だか私たち人間のお腹と似ていますよね。私たち人間はお腹の筋肉トレーニングをしよう!とお腹のたるみを解消することができますが、犬にはできないので、どんどんたるんでいってしまうんです。しかし、あまりにもお腹のたるみがひどい場合や皮下脂肪が多い場合には肥満である可能性もありますので、食事制限や運動によって解消してあげる必要があるかもしれません。気になるようであれば獣医さんに相談してみましょう。
犬のお腹がたるむ原因②「クッシング症候群」
クッシング症候群とは、ホルモンの異常によってお腹の筋肉が弱くなってしまったり、肝臓が腫れる、脱毛が起こる、多飲多尿などの症状が起こる病気のことを言います。クッシング症候群による筋力の低下なのか、老化のよる筋力の低下なのか、どちらが原因なのかを見極める必要があります。
原因を見極める方法
- お腹のたるみを触って違いを確認する
- 獣医さんに診てもらう
おすすめはもちろん獣医さんに診てもらうことですが、触って違いを確認することもできます。老化によるお腹のたるみはプニプニとしたやわらかい触り心地です。そして、お腹全体がたるみます。クッシング症候群によるお腹のたるみには張りがあり、触れると痛がる犬もいます。
クッシング症候群が起きやすい年齢
クッシング症候群は7歳以上の犬に多いとされています。シニア期に入る頃に検査を受けてみると良いのではないでしょうか。一般的には高齢の犬に多いクッシング症候群ですが、かなりまれに1歳くらいの幼い犬にも起こることもあるとされています。年齢や犬種や性別を問わず、怒る可能性のある病気です。お腹の異常以外にも全身の脱毛といった症状がみられることもあります。
犬のお腹がたるむ原因③「腹水がたまっている」
何等かの病気によって腹水がたまってしまっていることでお腹がたるんでいるように見えることがあります。お腹だけが異様にたるんだり膨らんだりして見えるため、明らかに異常があるなと気づくことができるはずです。避妊手術を受けていない犬であれば、子宮蓄膿症などの病気を疑うことができます。子宮蓄膿症である場合、食欲がなくなる、水を大量に飲むなどの症状もみられます。また、癌(腫瘍によってお腹が膨らんでいる)という可能性も考えることができます。腹水が少ないうちはたるみのように見えるかもしれませんが、あまりにもたまるとパンパンに膨らんで見えます。すぐに病院へ連れて行ってあげましょう。
犬のお腹がたるむ原因④「肥満」
お腹のたるみだけではなく、カラダ全体がたるんだり、明らかに肥満であるとわかる状態は犬にとって大きなリスクを伴います。ちょっとぽっちゃりしていると可愛いですし、おやつをおねだりされるとついつい与えてしまいますが、愛犬の健康と長生きのためには心を鬼にしなければならないときもあります。とくに人間の食べ物を与えてしまっている飼い主さんは要注意です。今はたるんでいなくても、将来的に愛犬のお腹が肥満によってたるんでしまうかもしれません。
肥満によるお腹のたるみが危険な理由
お腹のたるみは見た目の問題で済んでしまうのですが、そのたるみの原因である肥満には大きなリスクがつきものです。
- 呼吸がしづらくなる
- 心臓に負担がかかる
- 高血圧によって心臓病を発症する
- 免疫力が低下して細菌やウイルスに感染しやすくなる
- 皮下脂肪が増えすぎたことで麻酔が効きにくくなる、麻酔がさめにくくなる
肥満になるとお散歩や運動もつらくなってしまいますし、もっともっと肥満が加速してしまうことになります。ちょっとしたお腹のたるみは可愛いですが、肥満になる前に対策してあげましょう。
まとめ
そういえば、うちの亡くなった愛犬たちも高齢になるにつれてお腹がプニプニとしてきていたな、というのを思い出しました。犬のお腹がキュッと引き締まっているのは、腹筋のおかげなんですね。愛犬ミッスクの男の子は痩せ気味なのでお腹のたるみは全くないです。老化によるたるみなのか、病気によるたるみなのか、肥満によるたるみなのか、原因によって大きく違います。見極めが難しい場合には獣医さんに相談してみましょう。