犬が目薬を嫌がる時のコツ!苦手な理由を理解して対処しよう

犬が目薬を嫌がる時のコツ!苦手な理由を理解して対処しよう

愛犬が目薬を嫌がって上手く差せずに困っていませんか?それはもしかしたら飼い主に原因があるかもしれません。ここでは、愛犬に目薬を差すためのコツを説明していますので、ぜひ参考にしてみてください。

犬が目薬を嫌がるのはなぜ?

目薬をさす伏せている犬

愛犬が何らかの目の病気などで、目薬を必要とする時が来るかもしれません。目薬には、症状の進行を遅らせるもの、眼球を乾燥から守るためのものなどさまざまあります。

しかし、愛犬はなぜ目薬が必要なのか理解することはできません。そんな時に、目薬を嫌がって、暴れたりするなどして、上手く点眼することができないかもしれません。

上手く点眼させるためには、飼い主の配慮が必要となります。ここでは、注意点やコツなど説明しますので、参考にしてください。

犬は目を見つめられることが苦手な動物である

犬の世界では、相手をじっと凝視することは威嚇の意味を持ち、緊張した状態になるので、喧嘩に発展する可能性があります。これは人間と犬の関係でも同じことが言えます。

犬が意識的に飼い主を見ているとき以外は、犬の顔をのぞきこんだり、無理に目線を合わせるのは控えたほうが良いでしょう。

目薬の先端が近づいてきたり液体が目に入ることが怖い

目薬に慣れていない犬にいきなり目薬をしようとして、びっくりするのは当然ことですよね。私達人間でも、何かよくわからないものが目に近づいてきて、ましてやそれが液体であれば怖がるのはごく自然なことです。

特に、飼い主にじっと見つめられて正面から無理やり目薬を入れようとすると、興奮して噛まれる可能性もあります。後ほど紹介しますが、目薬を入れるための正しい順序がありますので、参考にしてください。

無理やり体や顔周りを押さえつけられることが嫌い

目薬ができないからと体を無理やり押さえつけるのは絶対にやめてくださいね。ますます目薬が嫌になってしまいます。一度嫌になったものは、次からはそれを目にした瞬間に拒否反応を示します。

また、犬の顔を固定するために、マズルをつかむのもやめてください。マズルは犬にとって敏感な場所であるため、そもそも触られるのも嫌な場所です。

目薬に限ったことではなく、犬にとって初めて経験するものは、いかに危険じゃないかを知ってもらうことが重要です。それを力づくで無理やり経験させようとするのは、絶対に避けましょう。

犬が目薬を嫌がる時の上手なさし方

目薬をさすシーズー

犬に目薬を差すときは最初が重要です。目薬嫌いな犬になってしまうと、白内障などの目の疾患の治療で目薬が必要になったときに、目薬ができず、治療に影響が出てくる可能性があります。

嫌がるのは当然ことなので、少しでも恐怖心を取り除き、なるべくリラックスができるポイントを紹介しますので、参考にしてください。

顔や目の周りを触られることに慣れる

基本的に顔の周りを触られるのは嫌がる犬が多いので、触られるのを慣れないと目薬を差すのは難しいです。

もちろんベタベタ触るのは好ましくありませんが、適度に触り慣れさせておくことが、スムーズに目薬をするための第一歩です。

目薬の容器に慣れる

初めて目薬の容器を目にしたとき、それが何かわからず、警戒する犬もいるでしょう。犬にとって何かわからないものがいきなり顔に近づいてくると、噛まれてしまう可能性があります。

空のケースでもよいので、日ごろから目に付くところに置いておき、安全であることを認識させましょう。

また、大抵は同じケースがないと思いますので、処方されてから、すぐに差すのではなく、目に届くところに置き、様子をみることが重要です。

使用前に目薬を少し温める

目薬は冷蔵庫や冷暗所などで保管していることが多いですが、そのまま差すと冷たくてびっくりする可能性があります。いやな思いをさせないために可能な限り人肌で温めてから使用するようにしてください。

犬の後ろから目薬を差す

先程もお伝えしましたが、慣れていない目薬の容器が正面から近づいてくるのは、怖がらせておびえてしまいます。

また、正面から犬の目を見つめる行為は挑発行為になりますので注意しましょう。そのため、飼い主が犬の後ろから抱きかかえ、動けないように軽く押さえ、目薬の容器が目に入らないように差します。

リラックスして犬を安心させる

後ろに回ったら、いきなり目薬を差すのではなく、なでたり、優しく声をかけたりして、リラックスして安心させてあげることが重要です。飼い主の緊張が犬に伝わらないように、飼い主もリラックスしてくださいね。

親指と人差し指で目薬をつまんですぐに液が出る状態にしておき、ある程度落ち着いた頃を狙って、中指・薬指を使って犬のまぶたを開け、すばやく滴下しましょう。

最初は正確に目に差すのは難しいと思いますので、こぼれてしまうことを覚悟して素早く差しましょう。

また、場合によっては、二人係で行い一人はおかしを使ってみるのもよいでしょう。しかし、逆におやつを見て興奮してしまう場合は、注意が必要です。

差し終えたら褒めてあげる

目薬を差すことができたら頑張ったことをしっかり褒めてあげましょう。普段食べないおやつをあげても良いでしょう。

目薬をしたら良いことがあると認識することができれば、回を重ねるにつれて、スムーズにできるようになります。

目からあふれた目薬はしっかりふき取る

あふれた点眼液をそのままにして放置しておくと、皮膚炎になってしまう可能性があります。二次トラブルにならないようしっかりと拭いてあげましょう。

また、何らかの理由で複数種類の目薬をさす時は5分程度の間隔を空けるようにしましょう。

マッサージをしてリラックスさせる

ここでいうマッサージとは、涙の分泌を促すために目の周りをマッサージするということです。

犬の目の健康を維持するためには、目薬以外のケアも重要です。血行を良くすることで、目の老化を遅らせることができます。

また、人間もそうですが、マッサージは気持ちがいいとウトウトしてしまいますよね。犬も同様でウトウトしたところを狙って、目薬をする方法もあります。ただし、顔を触らせてくれる犬じゃないとできませんので、注意してください。

犬が目薬を嫌がる時の注意点

目薬を嫌がる犬

ここでは、目薬を嫌がる犬に絶対に飼い主がとってはいけない行動を紹介します。

目薬をさす時に失敗しても犬を叱らない

これまで説明して来たように犬にとって初めての目薬は怖いものなので、いきなり上手くいくことはほとんどありません。先ほど目薬を差す前にいかに安心させることが重要かを説明しました。

しかし、なかなかうまくいかずに、失敗が続いても犬を叱ることは絶対にやめてください。一度でも叱ってしまい、犬にとってネガティブな場面があると、目薬を嫌いになってしまうこと、そしてなにより飼い主との信頼関係が崩れてしまうリスクさえあるのです。

一回でできないときは、少し時間を置いて挑戦するなど、犬にとってネガティブな学習にならないように注意しましょう。

点眼瓶の先端が犬の目に触れないようにする

目薬を差す際に、勢い余って目薬の先端が犬の目に触れないようにしましょう。誤って触れてしまうと、犬の目が傷ついてしまったり、目薬の先端についた汚れや細菌が目薬に混入してしまい、不衛生な状態になってしまいます。

その目薬を使用し続けることで、新たな眼疾患(緑内障など)につながる可能性がありますので、仮に先端が目に触れてしまった場合は、獣医師に相談してみるようにしてください。

使用方法や用量を守りながら目薬を犬に使う

はじめての場合は、飼い主にも余裕がないので、正しく目に差せたのかわからず、ついつい必要以上に差してしまう可能性があります。また、犬が嫌がって、目からこぼれてしまい、多めに差してしまうこともあるかもしれません。

しかし、獣医師から説明された通りの点眼回数、点眼量をしっかり守るようにしてください。独断で調整していると、期待する効果が得られなかったり、反対に症状を悪化させてしまうリスクがありますので、注意してください。

犬がどうしても目薬を嫌がる時は早めに獣医師に相談する

診察室では問題なく差せていても、いざ飼い主がやってみるとなかなか上手くできないことってありますよね。

上手くできないことが続くと、飼い主の余裕がなくなってきて、苛々した感情を犬にぶつけてしまい、ますます目薬が差せなくなりお互いにストレスとなる・・・といった悪循環につながりかねません。

犬に点眼によるトラウマを植えつける前に獣医師に相談することで、内服薬などの投与方法の異なる薬剤への変更や、点眼回数・必須となる目薬の種類の調整、点眼方法のアドバイスを受けることができる場合もあります。

もしもの場合は、自分一人でなんとかしようと思わず、獣医師を頼ってみてくださいね。

使用前に少し温める

目薬には冷凍保存のものもあればそうでないものもあります。特に冷凍保存の目薬は使用前に、人肌であたためてからあげるようにしてください。

冷たい眼薬が目に入ると、それでびっくりしてしまい嫌いになることもありますので、注意してください。

まとめ

目薬をさすコーギー

これまで説明してきたように目薬を差すのはコツが必要です。また、記事で説明したように、目薬以外の目のケアも重要になります。目薬に限らず初めてのことに対しては敏感になるものです。

そこで重要なのは、お互いの信頼関係です。小さいうちは元気ですが、シニア期になるとさまざまなケアが必要になります。今は目薬を必要としない犬でも、これから必要になってくるかもしれません。

改めて日々の接し方を工夫し、顔を触っても平気な状態など、今からスキンシップをたくさんとり、信頼関係構築して、いざというときに備えましょう。

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