犬の食欲がないまま寝てばかり!原因や受診すべき症状、対処法

犬の食欲がないまま寝てばかり!原因や受診すべき症状、対処法

愛犬の食欲がなく寝ている時間が長いと体調が悪いのではと不安になります。犬の食欲低下や寝てばかりいる原因にどのようなものがあるのか、動物病院での受診が必要な症状、飼い主さんにできる対処法をご紹介します。

犬の食欲がなく寝てばかりの原因は?

ドッグフードと寝てる犬

愛犬がいつもと違って十分にごはんを食べずに寝てばかりで過ごしている時、飼い主さんは体調が悪いのだろうかと心配になりますよね。犬の食欲がなく寝てばかりいる原因には、それほど心配いらないものもあれば早急に対応が必要な病気のサインという場合もあります。

考えられる主な原因をご紹介しますので、愛犬の食欲低下や寝てばかりいて元気がない様子が気になる方は、当てはまりそうなものがないかぜひ確認してみてください。

1.犬の活動性や必要エネルギー量の低下

人間の7歳はまだまだ小さな子どもですが、犬は7歳からシニア期に入ります。老化による体力の低下から、ゆっくりと寝て過ごす時間が長くなるのは自然なことです。

若いころは元気に動き回っていた愛犬が大人しく寝ていることが増えると、元気がないように感じてしまいますが、高齢になって活動性が低下するのは当たり前のことなので心配はいりません。

またシニア犬は活動量が低下するうえに代謝が悪くなるので、1日に必要なエネルギー量が低下します。若いころのようにドッグフードやおやつをたくさん食べてカロリーを摂取する必要がないので、若いころと同じ量のドッグフードを与えると食べ切れずに残すようになることも少なくないでしょう。

必要な栄養さえ摂れていれば今まで通りの量のごはんを食べる必要はないので、高齢になって少しくらい食欲が衰えても不安にならなくて大丈夫です。逆にシニア犬になっても若いころと同じようにごはんやおやつを食べ続けていると、肥満になってしまう可能性が高いです。

肥満によりますます活動量が低下して、寝てばかりになってしまうこともあります。高齢になったことで食欲や活動性が低下する分には問題はありませんが、痩せすぎや太り過ぎは健康に良くないので食べる量や運動量の調節が必要です。

2.精神的なストレスや運動による疲労

犬は精神的なストレスが原因で、食欲が低下したり元気がなくなったりすることが少なくないです。引っ越しなどで環境が変わった時や、慣れない外出やお泊りの後は一時的に食欲がなくなったり寝てばかりになったりする場合があります。

このようにストレスが原因で様子がいつもと違う場合は、新しい環境に慣れたり自宅でゆっくり休んだりすれば元通り元気になるはずなので、特に心配はしなくてよいでしょう。

また飼い主さんが忙しくてコミュニケーションが不足している日が続くことも、淋しさからストレスを感じる原因になります。小さなストレスも蓄積して体調を崩すことにつながる可能性があるので、愛犬の精神面のケアも大切です。

ドッグランに連れて行ってたくさん遊んだ後なども、運動のしすぎで疲れているために元気がなくなったように見える場合があります。疲労からぐったりしている時は、体力が回復するまでしっかり休ませてあげてください。

1~2日もすれば元気になるはずなので、疲れている理由に心当たりがあるならいつもより元気がなくても心配しなくて大丈夫です。

3.避妊・去勢手術やワクチン接種の影響

避妊・去勢手術をはじめとする手術の後は、傷の痛みや疲れが原因で食欲や元気がなくなることがあります。麻酔がさめきっていないために、しばらくぼんやりしている場合もあるので、ゆっくり休ませながら様子を見てください。

ワクチン接種後も、副作用やストレスからその日はごはんをいつものように食べずに残したり、疲れて寝てばかりになる犬もいます。基本的には翌日にはいつも通り元気になるはずなので、心配はいりません。

ただし副作用で顔が腫れていたり嘔吐したりといった症状が出ている場合や、翌日になっても体調が悪そうな場合は動物病院で診てもらいましょう。

4.痛みが発生し継続している

犬は強い痛みを感じていると、できるだけ動かずに安静に過ごすようになります。ぐったりして元気がなくなったり体が震えたりする場合も多く、食欲がなくなってしまうことも少なくありません。

歯肉炎や口内炎などの口内トラブル、関節炎、お腹の調子が悪くてお腹が痛い、椎間板ヘルニアといった神経疾患、急性膵炎や胃捻転症候群のような内臓疾患などは、痛みを引き起こして元気がなくなる原因になります。

一時的なものではなく継続して痛みを感じている様子なら、痛みの原因を突き止めることが重要です。原因がわかれば適切に対応することが可能です。

5.病気による体調不良

上記のような痛みを感じる病気をはじめとして、内臓疾患や熱中症、低血糖症などの体調不良が原因で食欲低下や寝てばかりいる状態になっている場合もあります。お気に入りだったドッグフードやおやつも満足に食べずに、元気がなくぐったりしている時は病気のサインかもしれません。

愛犬の不調を見逃さずに、早めに動物病院で診察を受けるなどの適切な対応が求められます。食欲低下や寝てばかりいること以外にも、下痢や嘔吐、呼吸が苦しそうなどの異常が見られないか確認しましょう。

犬が食欲がなく寝てばかりいるときに受診するべき症状

診察を受ける犬

愛犬の食欲がなく寝てばかりいる場合、病気のサインならば見逃さずに早急に動物病院で受診することが大切です。早めに治療を開始できれば、それだけ犬が辛さに耐える時間が短くなるうえに病気から回復する可能性も高くなります。

ただし老化が理由で食事量が減ったり、寝ている時間が長くなったりしている場合は心配いりません。また外に遊びに行ってはしゃぎすぎて疲れているために元気がない、おやつを食べ過ぎたからお腹が空かずごはんの時間になっても寝ているなどのように、原因が明らかで翌日には元通りになることがわかっている場合は受診の必要はないでしょう。

他にも食欲はあるのに元気がない時は、ストレスや疲れが原因の可能性が高いです。逆に食欲はないけれど元気という時は、ドッグフードの好き嫌いや飽きてしまったことが理由かもしれません。これらのケースも下痢や嘔吐などの他の異常が出ていなければ、しばらく様子を見ても大丈夫でしょう。

様子を見ずに、できるだけすぐに受診したほうがよい症状にはどのようなものがあるかをご紹介します。

1.すぐに動物病院を受診すべき危険な症状

早急な対応が求められる症状には、以下のようなものがあります。

  • 1日の間に下痢や嘔吐を何度も繰り返す
  • お腹がパンパンに膨らみ、ぐったりしている
  • 呼吸が速くなり苦しそうにしている
  • ふらつきやけいれんが見られる
  • 体が熱かったり冷たかったりする
  • 触ろうとすると怒るなど、どこかが痛い可能性がある

下痢や嘔吐が続く場合は中毒を引き起こしている、消化器疾患や感染症、急性膵炎、急性心不全などの様々な病気の疑いがあります。下痢や嘔吐は長引くと脱水症状を引き起こすリスクもありますし、病気を治すには早急に適切な治療を始めることが大切です。

他にもお腹の膨らみは胃拡張や胃捻転症候群の兆候です。愛犬がぐったりしている時は、お腹の膨らみも確認してみてください。呼吸が苦しそうな時も不調のサインです。

夏場なら体が発熱していないか触ってチェックしてみましょう。呼吸が速く体が熱い場合は熱中症の可能性が高いです。逆に体が冷たくて元気がない時も、体調が悪く衰弱していることが心配です。

またふらついたりけいれんしたりしている場合は、低血糖の可能性があります。子犬は特に低血糖になりやすいです。低血糖は放置すると命の危険もあるので、すぐに対処する必要があります。いつもは大丈夫なのに突然触られるのを嫌がる時は、ケガや病気が原因の痛みを抱えていることが考えられます。

以上のような症状に当てはまる場合は、様子を見ているうちに症状が悪化してしまったり命に危険が及んだりする可能性もあるので、すぐに動物病院で診察を受けてください。

2.いつもと違う犬の行動が見られた時も動物病院へ行く

下痢や嘔吐、呼吸が苦しそう、けいれんしているなどの緊急性の高い症状が見られなくても、思い当たる原因がないのに愛犬の様子がおかしいという場合は一度動物病院で相談することをおすすめします。

たとえば、毎日の楽しみだったはずの遊びや散歩に積極的でない日が続いている、ドッグフードだけでなく喜んで食べていた大好物のおやつすら食べない、飼い主さんが外出から帰って来た時やおもちゃを見せた時など、いつもは尻尾を振っていたタイミングで尻尾が下がっているなどの気になる行動やリアクションがある場合は、受診して健康状態を確認するとよいでしょう。

犬は具合が悪くても言葉にして伝えることができません。ささいな様子の変化であっても、飼い主さんが気づいてあげることが大切です。病院に連れて行くほどの症状ではないように感じても、健康診断だと思って獣医師に診てもらうことに損はないでしょう。隠れている病気を早めに見つけられて、その結果回復が早くなるかもしれません。

特に愛犬に持病がある場合は、病気の悪化がいつもと違う行動やリアクションを引き起こしている可能性もあるので、少しでも気になることがある時はかかりつけの獣医師に相談してみてください。

犬の食欲がないまま寝てばかりいる時の対処法

女性とソファで寝てる犬

食欲がなく寝てばかりいる犬のために飼い主さんがするべきことは、食欲低下や元気がない原因を突き止め適切な治療を受けさせたり、症状を改善させるために対処したりすることです。病気の場合や原因がわからない場合にするべきことから、一時的な疲れやストレスが原因の場合にできること、高齢の犬のために配慮したいことなどをご紹介します。

1.危険な症状が見られたり原因がわからない場合は動物病院へ

緊急性が高い症状が見られる場合に、愛犬のために飼い主さんにできることは限られています。とにかくすぐに動物病院に連れて行きましょう。すぐに診察や処置ができるように準備をしておいてくれるかもしれないので、事前に病院に電話をして愛犬の症状を伝えておくとよいでしょう。

病院に到着するまでにできる対処法や注意するべき点などがあれば、電話で教えてもらうことになるかもしれないので、よく話を聞いて指示に従ってください。

熱中症の疑いがある場合は体を冷やすために部屋を涼しくして、愛犬が自分で水を飲めそうなら飲ませてください。濡れタオルを体にかけたり、保冷剤をタオルで包んで体に当てたりするのも効果的です。できるだけ体を冷やしながら病院へ向かいましょう。

またすぐに病院に行くほどの緊急性の高い症状が出ているわけではなくても、原因がわからない不調が続く場合は一度、健康診断を受けることをおすすめします。

2.ゆっくり休んで疲労回復

疲れていることが原因で食欲がなかったり、元気がなく寝てばかりいたりする場合は、回復するまでゆっくり休むことが何より大切です。愛犬の元気がないことを心配して寝ている時に話しかけたり遊びに誘ったりすると、気が散ってゆっくりと休めなくなってしまいます。そっとしておいてあげましょう。

疲労の原因がわかっているなら、一食くらいごはんを抜いて寝続けていてもそれほど問題はないので、心配せずに好きなだけ休ませてあげてください。

3.ストレスを解消して精神面のケアをする

引っ越しによる環境の変化や慣れない外出、長時間の留守番などがストレスになって食欲や元気がなくなるケースもあります。愛犬にとって何がストレスになっているのかを考え、原因がわかるのならストレスを軽減できるように工夫しましょう。

たとえば原因が引っ越したことにあるのなら、前に住んでいた家で使っていたタオルやおもちゃがあると前の家のニオイが残っているので安心できるでしょう。外出で緊張している時は、飼い主さんがそばにいて優しく声をかけたり撫でてあげたりするとリラックスできます。

長時間の留守番が多かったり、飼い主さんとのコミュニケーション不足が続いたりすることも犬にとってストレスになります。淋しい思いをさせないように、忙しくても短時間でいいので愛犬のために時間を作って一緒に遊んだり散歩に行ったりすることが大切です。思い切り遊んだり散歩に行ったりして体を動かすことで、ストレス解消にもなります。

一時的にストレスがかかってもそれほど問題はありませんが、小さなストレスでも蓄積すると健康に悪影響を及ぼす可能性がでてきます。愛犬が心も体も健康でいられるように、しっかりケアをしていきましょう。

4.年齢や健康状態に合わせて食事や生活を見直す

子犬のころはたくさん食べて活発に動き回るのが一般的ですが、シニア犬はどうしても食欲が低下したり活動量が低下したりして寝てばかりになってしまいがちです。元気いっぱいだったころの姿と比べて、不安になってしまう飼い主さんも少なくないでしょう。

いつまでも若いころと変わらず元気に動き回ってごはんをたくさん食べて欲しいという気持ちは、愛犬が可愛くて仕方ない飼い主さんとして当たり前の感情ですが、シニア犬に適した食事量や生活スタイルで負担なく毎日を過ごせるように配慮することが大切です。

食事量が減って痩せてしまった場合は、少量でも必要な栄養を摂取できるように栄養価の高いドッグフードを選んだり、食いつきが改善するように美味しいと評判のドッグフードを探したりしてみましょう。

またドッグフードはぬるま湯でふやかすと柔らかくなって、噛む力が衰えたシニア犬でも食べやすくなりますし、温まることで香りが良くなるという効果もあります。なかなかドライフードを食べない場合は、嗜好性の高いウェットフードを用意してあげるのもよいでしょう。

十分な栄養を取れない日が続くと、体力や免疫力も落ちてしまうので注意が必要です。ぜひ今の愛犬の食欲や健康状態に合わせたごはんを用意してあげてください。

逆に肥満で動くのが億劫になっている様子なら、カロリーや脂質が低いドッグフードを与えてダイエットしましょう。運動不足なら少し散歩の時間を長くするのもおすすめです。

ただしシニア犬は足腰が衰えてくるので、足を引きずっているなど関節に痛みがあるそぶりを見せたり、歩くと疲れてしまったりするようなら無理に運動させないほうがよいでしょう。

犬も高齢になるとあらゆる病気のリスクが高くなるので、健康を意識した食事や生活を心がけることが大切です。また愛犬の小さな異常や変化に飼い主さんが気づけることで、病気の早期発見と回復につながるケースもあるので、シニア犬は特に毎日様子を見て健康状態をチェックしてください。

まとめ

ソファで寝る犬

犬の食欲がなく寝てばかりいる原因として、主に老化による活動量や必要エネルギー量の低下、精神的ストレスや疲労、手術やワクチン接種の影響、痛みが発生している、病気による体調不良があげられます。

運動のしすぎによる疲れやストレスを感じる出来事があったなど、時間が経てば元通り元気になることがわかっている一時的な症状の場合は、焦って対処をする必要はありません。調子が回復するまで、リラックスできる環境でゆっくり休ませてください。

食欲の低下や寝ている時間が長いだけでなく、下痢や嘔吐を繰り返したり、呼吸が苦しそうだったりと緊急性の高い症状が見られる場合はすぐに動物病院に連れて行ってください。

病気が原因で元気がないのなら、飼い主さんが自宅でできる対処は限られています。とにかく早めに受診して、不調の原因を突き止め適切な治療を開始しましょう。

疲れている場合は、無理にごはんを食べさせたり散歩をさせたりせず、ゆっくり休ませてあげましょう。ストレスを取り除くためにケアすることも大切です。ストレスの蓄積でそれ以上体調を崩さないように、愛犬とスキンシップをとったり散歩を楽しんだりする時間を作るようにしてください。

老化による変化が食欲の低下や日中の過ごし方に影響している場合は、シニア犬に適した食事や生活スタイルになるよう配慮しましょう。

体の不調を言葉にして訴えられない犬にとって、ささいな異常や変化に気づいてくれる飼い主さんが頼りです。緊急性の高い症状が見られなくても、原因不明の不調が続く場合やいつもと違う行動が気になる場合は獣医師に相談することをおすすめします。

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