犬がトイレからはみ出してオシッコするのはなぜ?
犬がトイレからはみ出してオシッコをしてしまう原因は、トイレ環境の悪さや犬の健康問題が考えられます。犬が意図的にはみ出すということはほとんどありません。
オシッコがトイレからはみ出してしまうときは、以下のような状況が挙げられます。
トイレが小さすぎてはみ出してしまう
犬の体に対してトイレのスペースが小さすぎると、オシッコがはみ出してしまいます。
犬自身は正しい場所でオシッコしているつもりなのに、後ろ足がトイレに収まりきらずにはみ出してしまうのです。
トイレシートの大きさは、小型犬では40cm×60cm、中型犬以上なら60cm×80cmは最低でも必要です。ダックスフントやコーギーなどの胴長短足の犬種は特にはみ出しやすいので、小型犬であっても大き目のトイレシートを選ぶといいでしょう。
トイレの環境が悪く入りたくない
トイレシートの上で移動しながらオシッコしてはみ出した場合は、汚れている部分を踏まないように歩いたという状況が考えられるでしょう。犬は、生活圏内に自分の匂いが残るのを嫌うからです。
また、犬にとって落ち着かない場所にトイレが置いてあるということも考えられます。プライバシーが守られて適度な広さを確保できている場所が、犬にとって心地よいトイレです。
このように、トイレに入りたい気持ちにならないのではみ出してしまうこともあります。
足腰が弱りトイレの段差を越えられない
歳をとってから急にはみ出すことが増えたという場合は、老化を疑いましょう。
シニア期に入った犬は、飼い主が思う以上に足腰が弱っていることがあります。そのためトイレトレーのわずかな段差も超えられず、悪戦苦闘しているうちにオシッコが出てしまうのです。
老犬になると、子犬や成犬のようにトレーニングし直すことが難しくなります。できるだけはみ出しにくい、またははみ出しても掃除しやすいトイレ環境を作ってあげることが重要になります。
膀胱炎や尿路結石などの病気にかかっている
膀胱炎や尿路結石を患うと、排泄困難や頻繁に尿意を催すといった症状が表れるため、はみ出しやすくなります。思うようにオシッコができなくて間に合わずにもらしてしまうことも。
どちらも痛みを伴う病気であり、はみ出さずにオシッコをすることがとても大変になります。愛犬がトイレやトイレの周りでうろうろしたり、何度もトイレに足を運んでいる場合は、トイレ環境を整えるのと同時に動物病院で診てもらいましょう。
DIYでできる犬のトイレのはみ出し防止対策!
犬のトイレのはみ出し防止は、DIYで解決しましょう。
DIYでトイレを作るメリットは、なんといってもコスパがいいということでしょう。買い替えもしやすいので、汚れがひどくなっても気楽に取り換えることができます。
また愛犬の体型やトイレスタイルに合わせて、オリジナルで制作できるのも魅力です。愛犬がはみ出しやすい場所に合わせて囲いを作れば、効率的にトイレトレーニングできます。
100均のワイヤーネットを組み合わせて作る
100均のワイヤーネットとジョイントバーツを組み合わせれば、愛犬の体の大きさに合ったトイレを簡単にDIYできます。
壁面にペットシーツを取り付ければ、隙間からオシッコが漏れることもありません。個室風にすることで、人の目が気になる犬も安心して使えるでしょう。
この方法は、トイレの正しい場所がなかなか覚えられない子犬や成犬におすすめです。はみ出しやすい面をワイヤーネットで囲い、どこでオシッコしたらいいのか分かりやすいトイレにしましょう。
プラダンで犬小屋風のトイレを作る
ワイヤーネットは見た目が気になるという方は、プラダンで犬小屋風のトイレを作るのがおすすめです。プラダンとはプラスティックダンボールのことで、こちらも100均で手に入ります。
ワイヤーネットと違いカッターやハサミで切断できるので、より愛犬に合ったトイレを作ることが可能です。トイレトレーの周りを囲み、犬小屋風に仕上げましょう。入口部分は、犬がまたいで入るように仕切りを付けるとトイレの場所が分かりやすいです。
またプラダンとサークルをマジックテープで繋げると、サークル内のトイレを作れます。
人工芝でバリケードを作る
人工芝でトイレシートを囲うことで、はみ出しを防止する方法もあります。
人工芝の踏み心地を嫌う犬が多いので、踏まないようにオシッコした結果はみ出しがなくなるという仕組みです。芝が囲いの役割をするので、ふわふわな人工芝ではなくポリエステル製のとげとげしたものを使います。
トイレシートの四方に人工芝マットを敷き詰めるだけなので、DIYが苦手でも簡単にできるのがポイントです。ただし、人工芝を踏むことに抵抗がない犬もいるので、まずは1枚だけ購入して試してみましょう。
ペットボトルを柱にする
ペットボトルを使ったはみ出し防止トイレは、足を上げてオシッコする犬におすすめです。
半分ほど水を入れたペットボトルにトイレシートを巻き、トイレの中央に置きます。それだけなのですが、中央のペットボトルを狙うようになるので、壁やサークルにオシッコをかけてしまう犬には非常に有効です。
ちなみに、柱は必ずしもペットボトルである必要はありません。転倒した際に、犬が怪我をするような重たいものは避け、自立するものであればなんでもOK。愛犬の体型に合わせて作るといいでしょう。
DIYが苦手な人におすすめの犬用トイレ5選!
DIYは苦手、面倒という方に向けて、市販のトイレグッズを5つ紹介します。
市販のトイレは購入すればすぐ使えるので、急いでトレーニングを開始したいというときにも便利です。また、犬に破損される可能性が低いのも魅力でしょう。
数ある犬用トイレの中でも、はみ出し対策に向いているものをピックアップしたので、愛犬のオシッコスタイルに合わせて選んでみてください。
SkipDog! しつける ウォールトイレトレー Sサイズ
<おすすめポイント>
- 三方を囲ったフレーム
- シートをセットできる壁面
- メッシュトレー付き
床とトイレの境目が分からない子犬のトレーニングや、うろちょろしてオシッコがはみ出てしまう犬におすすめの三方フレームトイレ。
壁面が背が高くシートもセットできるので、足を上げてマーキングする犬にも向いているでしょう。
iDog HACK 愛犬のためのインテリアトイレ CONTAINER
<おすすめポイント>
- 三方を囲ったフレーム
- おしゃれなデザイン
- 中央をくぼませたトレー
おしゃれなデザインとワイドサイズが特徴の三方フレームトイレは、レギュラーシートでは足がはみ出してしまう胴長犬におすすめ。
中央をへこませたV字型のトレーで、オシッコが真ん中に流れるのもはみ出し防止に効果的です。
しつけ用トイレ
<おすすめポイント>
- 三方を囲ったフレーム
- ポール付き
- 丸洗い可能
トレー部分にポールが付いた三方フレームトイレは、足を上げてマーキングしてしまう犬におすすめ。
オシッコのたびトレーの洗浄が必要になりますが、コンパクトサイズのトイレなので、比較的手軽に丸洗いできます。
PEPPY やわらかプラダントイレ 90cm角
<おすすめポイント>
- 四方を囲ったフレーム
- 90cm×90cmのビッグサイズ
- 片側入口設計
プラダン製ビッグサイズのトイレは、大型犬におすすめです。大型犬がくるりと回転できるゆとりのある広さ、さらに背の高いフレームがはみ出しを防止してくれます。
入口部分を除く四方がすべてフレームで囲われているので、マーキング対策にもなるでしょう。
ハリオ ワンコトイレマットJワイド
<おすすめポイント>
- 段差5mmの薄型
- 軽量のシリコーン製
- 2枚使いでL字にもできる
段差をまたげない老犬には、段差5mmの薄型トイレがおすすめです。こちらはワイドシート対応サイズなので、小型の老犬のはみ出し対策にいいでしょう。
軽量のシリコーン製で、頻繁に洗浄するのもストレスになりにくいです。
犬がトイレに失敗した時の注意点
トイレの環境を整えるとともに、失敗したときの飼い主の対応も重要になります。
犬は習性に基づいて排泄するので、飼い主が犬の習性を理解することが成功への近道です。
狙う場所が分かりやすいはみ出し防止トイレを用意したら、失敗したときにどうするかも合わせて考えておきましょう。
トイレを失敗しても絶対に叱らない
犬がトイレに失敗した時は、絶対に叱らないようにしましょう。失敗したからといって叱ってしまうと、トイレ自体が悪いことだと認識してしまいます。
オシッコする場所が悪かったのか、オシッコすること自体を怒られているのか、犬には判断ができないのです。そうしてオシッコを我慢する癖が付いてしまうと、膀胱炎になる可能性も。
犬がトイレに失敗したときは怒ったり大声をあげたりせず、毅然とした態度で片付けすることが大切です。
匂いが残らないようにキレイに拭き取る
犬がトイレに失敗した時は、間違った場所に匂いを残さないように気を付けましょう。
犬にはマーキングをする習性があるため、匂いが残るとそこをトイレと勘違いして再びトイレからはみ出してオシッコしてしまいます。犬がオシッコをはみ出してしまったら、匂いが残らないようキレイに拭き取りましょう。
雑巾がけのあとに重曹をふりかけて5分放置し、その上から水と酢を割ったものをスプレーで噴霧して乾かすと消臭対策になります。
▼「犬のトイレの基本」を知りたい方はこちら
まとめ
犬のオシッコのはみ出しは、トイレ環境や健康問題が原因となっていることが多いです。
犬自身にはみ出していることを理解させるのは難しいので、物理的にはみ出さないトイレや、狙う場所が分かりやすいトイレを設けることが重要になります。
犬のはみ出し防止トイレは、ワイヤーネットやプラダン、人工芝などでDIYするのがおすすめです。何を使うにしてもトイレシートを囲うというのがポイントで、愛犬がはみ出しやすい場所を中心にバリケードを作ります。
DIYが苦手な方は、既製品を買うのもいいでしょう。その場合は、愛犬のオシッコの癖を考慮したグッズを選ぶことが大切です。
トイレを失敗しても叱らず、はみ出したオシッコは綺麗に掃除することに注意して、愛犬にとって快適なトイレを作りましょう。