「五月病」って何?
ゴールデンウィーク明けなどに毎年話題に上る「五月病」は、現代社会人にとって深刻な症状と言えるでしょう。そもそも「五月病」とは正式な病名ではなく、環境の変化などのストレスから体調不良を起こしてしまう症状の呼称です。
特に学生ならば転校や高校から大学に進学するというタイミング、あるいは就職した年の5月頃に発症することが多く、これは社会人にも同様のタイミングで起こりやすい症状と言えます。
慣れないストレスによって、最初は気分が落ち込むといった症状から始まり、徐々に腹痛や眩暈、吐き気といった症状が起こることもあります。人間の五月病の多くは、前述したとおりストレスや4月に溜まった疲れがどっと出てくることが原因だとされています。
犬にも五月病があるの?
この5月に起こりやすい五月病ですが、実は似た症状が起こるのは人間だけではありません。犬や猫も同様の五月病を発症することがあるのです。なぜ犬や猫が五月病を発症してしまうのでしょうか。
犬や猫は環境の変化には人間以上に敏感です。そのため、引っ越しや飼い主の生活リズムの変化など、自分に関係のあることはもちろん、自分ではなく飼い主に変化が訪れるだけでもそれをいち早く察し、その変化に不安を覚えストレスの要因となってしまうことがあります。
さらに、4月や5月は気温の変化が訪れる時期でもあります。寒かった冬から暖かい春に入り、一見過ごしやすそうに思えますが、上手く体温調節ができないことでストレスが溜まり、これもまた五月病の原因となり得ることがあるのです。
こんな症状が起こります!
実際に犬が五月病を発症してしまった場合、どのような症状が現れるのでしょうか。主な症状として、いつもよりも柔らかいうんちが出たり、下痢になってしまうという症状が非常にわかりやすいです。中には嘔吐してしまう犬もいます。
また極度の不安から、飼い主さんが少しでも側を離れてしまうと鳴き始めてしまったり、粗相をしてしまうといった行動が見られることもあります。
これが続いてしまうと食欲も減退し、さらに大好きだった散歩にもあまり積極的に行きたがらなくなってしまうことがあり、明らかな体調不良、そして精神面の不安定さが見られるようになります。
家庭でできる犬の五月病対策3つ
五月病は今や日本国民にとって身近となってしまった問題ですが、この症状を愛犬が発症してしまうと考えるだけで悲しいですよね。しかし、愛犬が五月病になってしまった場合、また五月病にならないよう対策はあります。主な3つの対策をご紹介しますので、4月に入る前からぜひ始めましょう!
1.日光浴のために太陽が出ているうちに散歩
まず散歩になるべく毎日行くということは大前提として、太陽が出ている間に散歩へ行くことがポイントとなります。冬場は明るい時間が少なかったため、どうしてもまだ太陽が出ていないくらい時間に行っていたという人も多いでしょう。
しかし、日光を浴びるということはストレス緩和に繋がる効果を持ちます。これは日光を浴びることで体内で抗ストレスホルモンが作り出されるためです。
このストレスホルモンを分泌するためにも、日光浴を兼ねた散歩は非常に重要となります。そのため、仕事で明るいうちに散歩ができないという人は、毎日でなくてもいいので、なるべく朝に散歩へ連れて行ってあげるようにしましょう。
2.気温差にも気を付けて
先ほど五月病になってしまう原因の1つとして気温差が挙げられました。春は暖かいため、体調を崩しにくいと考えている人も多いですが、それは人間の話であり、犬にとっては気温が変わる季節の変わり目はどの季節であっても注意しなければいけません。
暖かい日は問題ありませんが、4月は夜になるとまだ少し冷えるという時期が続きます。これを放置してしまうと体温調整が上手くできず、ストレスに繋がってしまいますので、寒そうな様子を見せたら服を着せてあげる、ブランケットを渡してあげるなど対処してあげましょう。
3.飼い主とのスキンシップは重要な対策法!
飼い主側も新生活が始まり、その忙しさや環境の変化からなかなか愛犬との時間を作ってあげることができないということもあります。しかし、犬にとって大好きな飼い主さんとのスキンシップは非常に大切です。
帰宅したらずっと構ってあげてということはありません。しかし、少しでも良いのでスマホやテレビから離れ、愛犬とスキンシップをとる時間を作ってあげてください。飼い主さんと触れ合うことで、犬は幸せホルモンを分泌し、ストレスを緩和させることができるのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今や五月病は人間だけでなく犬も発症する可能性があります。愛犬が五月病を発症しないようにするためにも、ぜひ今回ご紹介した対策を実践してみてください。もしも悪化してしまうようであれば、病院へ行き、別の病気を患っていないか診察してもらいましょう。