犬の毛が生えてこないのは、なぜ!?
犬の毛が生えてこない原因と病気についてなのですが、いろんなケースがあります。成犬になったのに毛が生えそろわずに薄毛のままの犬もいますし、もともとはフサフサなのに突然薄毛になってしまう犬もいますし、サマーカットをきかっけに薄毛になってしまう犬もいます。病気なのであれば、皮膚病やホルモンが関係していることもあります。
なぜ、毛が生えてこなくなってしまったのか、いつ頃から生えなくなってしまったのか、何がきっかけで薄毛になってしまったのか、いろいろと考えなければなりません。いくつかのケースをご紹介し、その原因・症状・治療法・予防法などについてお話したいと思います。
サマーカットがきっかけで薄毛になってしまったケースについて
ポメラニアンに多く発生するとされており、サマーカットなどの被毛をカットしたことをきっかけに発症するケースがほとんどです。
ポメラニアンといえば、長毛でフワフワでボリュームのある被毛が魅力的な犬種ですが、生えそろうまでには生まれてから3年ほどかかるとされており、うちのポメラニアンも3歳くらいまではとても薄毛で心配したものです。理想的な被毛になかなかならないことで悩まれる飼い主さんも多いようです。
しかし、最近は短くカットされているポメラニアンも多いですよね。短くカットしたり、サマーカットしたことで、毛が生えてこなくなってしまった、薄毛になってしまったと心配される飼い主さんも増えています。
これは、ポメラニアンに限ったことではありません。被毛を短くカットしたり、サマーカットしている犬に起こり得る薄毛の症状であると思います。
サマーカットで薄毛になる原因について
バリカンが原因なのではないかと考えられています。被毛や皮膚に大きな負担がかかってしまっているのです。毛が生えなくなってしまった、薄毛になってしまった、被毛がパサパサになってしまった、などの原因になる可能性があります。
サマーカットをきっかけに薄毛になってしまうケースがとても多いようなのですが、そもそも犬の被毛は体温調節や皮膚を紫外線から守るために大切な機能を担っているものです。その被毛を極端に短くカットしてしまうのですから、皮膚やカラダへの負担は必ずあるのではないでしょうか。
夏はサマーカットすることで涼しくなるのではないかと人は考えますが、紫外線や日光の影響は計り知れません。正しい暑さ対策とは言えないのではないでしょうか。
治療法と予防法について
獣医さんに相談し、被毛のカットについてよく考える必要があると思います。皮膚に痒みや赤みがある場合、症状に合わせた治療が行われるでしょう。
うちのポメラニアンは、汚れ防止のためにお尻周りだけハサミで短くカットしていますが、必要最低限にとどめています。
サマーカットがきっかけで薄毛になってしまったのであれば、サマーカットをしないことで薄毛を予防することができるのではないでしょうか。
サマーカットで必ず薄毛になるわけではありませんが、上手く体温調節ができなくなる、紫外線や日光の影響をもろに受けてしまう、などの可能性があることを理解しておく必要があると思います。
脱毛症である可能性について
毛が生えてこない病気として考えられるのが、脱毛症などの皮膚病の可能性です。アロペシアX(または脱毛症X)と呼ばれている、原因不明の脱毛症があります。
症状について
- 左右対称の脱毛がみられる
- 痒みや痛みがない
- 脱毛以外の症状がない
- 頭部や手足の毛は抜けない
上記のような症状が多くみられます。
痒みや痛みの症状がないため、薄毛になったり毛が生えてこなくなることで気づくことがほとんどです。
原因について
原因不明の脱毛症ではありますが、皮膚へのダメージや皮膚の表面温度が下がってしまったことによる血管収縮が原因なのではないかと考えられています。
また、成長ホルモンが原因である可能性も考えられており、ホルモン治療や投薬による治療が用いられることがあるようです。
まとめ
毛が生えてこなくなる原因の多くは皮膚病などの病気にあることがほとんどですが、サマーカットなど被毛をカットしたことによって皮膚へのダメージが大きくなることも原因として十分に考えることができると思います。
少しでも異常を感じたらすぐに獣医さんに診てもらい、薄毛の原因を明確にすることが早期改善に繋がるのではないでしょうか。