犬が腰痛になる原因
季節の筋力への影響
犬が腰痛になってしまう一つ目の要因としては筋肉の低下が挙げられます。この筋力の低下は加齢によることもありますが、若い犬の場合はそれだけではなく、暑い夏に散歩を控えていたことで筋力が低下してしまうことや、他にも暑い季節であれば夏バテによる食欲の低下でも筋力が弱くなることもあります。
夏の筋力低下による腰痛は秋頃になって表れることも多いようです。また、逆に寒い冬も筋肉が縮こまることで腰痛になりやすいようです。対策としては暑い夏であれば犬の食べやすい食事にしたり、暑くても無理のない範囲できちんと運動させてあげるようにしましょう。
夏バテによる運動不足は肥満の原因にもなりこれも腰痛の原因となるものです。冬は寒さで筋肉に負担がかからないように服を着せたり毛布を与えるといいでしょう。
仕草や運動による負担
人間もそうですが腰に負担のかかる動きやしぐさは腰痛のリスクを高めます。犬の腰に気付かないうちに負担のかかっている環境や行動としては、階段の昇り降りが多いことや滑りやすいフローリング、首輪の引っ張り癖による背骨への負担、急激なダッシュ、ジャンプ、高い所から飛び降りるなどの要因があります。
全てを抑制してしまうことは犬のストレスになってしまうのでできませんが、例えば階段の少ない平らな散歩コースにする、首輪を負担のかかりにくいハーネスに変える、引っ張り癖をしつける、フローリングにはカーペットをひくことなどによって犬が腰痛になりにくい環境を作ってあげることが必要でしょう。
犬の腰痛を誘発する抱っこについて
犬の腰痛は上記したような体に負担のかかる激しい運動によっても引き起こされますが、実は日常の何げないしぐさからも誘発されます。例えば犬は飼い主が戻ってきた時やおやつをねだるとき、後ろ脚で立ったりすることが多いですがこれも腰に負担がかかりやすい姿勢のようです。
また、小型犬の場合、抱っこした時にきちんとした抱き方をしないと犬の腰に負担がかかることもあるようです。このように犬の腰に負担がかかるしぐさについては、きちんとしつけをしたり、抱き方に気をつけたりすることで腰痛を予防することが可能でしょう。
犬が腰痛を感じている時に見せる仕草
犬の腰痛は放っておくと症状が悪化し、ひどい場合は体に麻痺や下半身不随などの症状が出ることもある怖いものです。そのようなリスクを減らすためには早めにその兆候を見つけて動物病院に連れて行き、早期の治療をすることが大切になってきます。
犬が腰痛の痛みを感じている兆候となるしぐさはいくつかあります。例えば犬は排尿をする際に足を上げますが、これはオス特有のものであり、メスは座って排尿します。そのためオス犬が座って排尿するようになった場合は、腰に痛みがあり足が挙げられない可能性があるのです。
また、他にも急に散歩に行きたがらなくなる、足腰のふらつき、階段をちゅうちょする、ジャンプしない、腰などを触られるのを嫌がる、トイレに時間がかかる、抱き上げると痛がる、歩くのが遅くなる、散歩をするとひどく疲れるなども腰痛の痛みが原因となっていることがあります。
このような状態になると犬自身もかなり痛みを感じていることがあるので、ふだんの散歩で歩き方や姿勢に変化がないか見極めるようにすることが大切です。
犬の腰痛の予防方法
犬はさまざまな原因で腰痛になることがわかりました。では、腰痛を予防するにはどうしたら良いのでしょうか。愛犬の腰痛は、飼い主さん次第で予防することもできます。愛犬が長い間健康でいられるように、適切な方法で腰痛予防に努めましょう。
適度な運動と食事のバランス
犬は肥満になると腰に負担がかかり腰痛になりやすいです。適度な運動とバランスの良い食事で肥満を予防する必要があります。
「肥満になったらダイエットさせる」と考える方もいますが、肥満が原因で腰痛になれば、通常の運動はできなくなり、痩せるのが難しくなります。
人間は「太るよりも痩せる方が難しい」のは多くの方が知っていますよね。犬も同じで痩せるのは非常に大変です。フードの見直しをしたり、散歩の回数を増やして運動量を増加させるなど、運動と食事のバランスを考えて腰痛を予防しましょう。
無理な姿勢は取らせない
犬を二本足で立たせていませんか。犬はもともと四足歩行する生き物なので、二本足で立つような体の構造になっていません。腰への負担を考えるなら、無理な姿勢は取らせないようにしましょう。
また、ソファに飛び乗るといった何気ない行動も腰の負担になります。高いところによく登る犬の場合は、段差にスロープをつけるなどの配慮をしましょう。
抱っこの仕方に気をつける
犬の腰痛の原因の一つに、間違った抱っこの仕方があります。
多く見られるのは犬のお尻の下に手を置き、背骨が曲がるように抱っこする方法です。この方法は、背骨が縦になってしまい腰に大きな負担がかかります。
ほかにも、犬の正面に立ち、両手を掴んだまま持ち上げる人もいますが、腰だけでなく肩関節にも強い負荷がかかるので絶対にやってはいけません。正しい抱っこの仕方を紹介します。
小型犬の場合
1.犬の横に立ち外側から胸に手をまわす
2.ゆっくり持ち上げ体に密着させる
3.うしろ足はぶらぶらさせたままでOK
中型犬の場合
1.犬の横に立ち後ろ足の間に手を入れる
2.犬の胸に手のひらを当て、もう片方の手で胸元を支える
3.ゆっくり持ち上げ体に密着させる
犬を抱っこする時は、正面に立つと警戒され抱っこを嫌がる場合があります。必ず犬の横にたって抱っこするようにしましょう。また、背骨を縦にしないよう十分注意してください。
フローリングの見直し
犬は肉球の間から生えている毛が伸びるため、フローリングがとても滑りやすいです。
犬が滑りにくい床材にリフォームできれば一番良いですが、費用や手間を考えると簡単なことではありません。もっとも手軽なのは、ジョイントマットやカーペットを敷く方法です。
ジョイントマットは1枚1枚を組み合わせて使うのが特徴で、汚れた部分だけを取り替えられ、お手入れがとても簡単です。値段も安いため、初期費用を抑えたいときに重宝してくれます。
一方、カーペットは1枚ものなので敷く手間がかかりません。おしゃれなデザインが多いので、見た目にもこだわりたい方にはおすすめです。素材によっては犬の爪が引っかかることがあるため、素材選びは慎重に行いましょう。
まとめ
いかがでしたか?犬の腰痛になる原因や兆候には様々なものがありましたね。
犬は運動が好きですから全ての行動を抑制してしまうことはストレスになってしまいできませんが、飼い主が散歩中の状態をよく見て犬の体調に気を配る、しつけをきちんとすることなどによって犬の腰痛のリスクを減らすことが可能になってくるでしょう。
ユーザーのコメント
女性 もふころ
筋力維持のため適度な運動も大事だと思います