散歩後などに気づいたら犬がびっこを引いていたり、足をかばって歩いているようなことはありませんか。いつまでも同じ足を舐めていることもあります。
これらの動きを見せる場合、足に重大なケガを負っている可能性も考えられます。命に関わる病気の危険性もあります。ぜひどういった原因があるのかを知って対策を心掛けましょう。
犬が足をかばう原因
犬が足をかばう原因として、次のようなケースが考えられます。
- 足先や足裏、肉球の間に棘などの異物が挟まっている
- 足の爪が伸びすぎている、巻き爪になっている
- 足が圧迫されて痺れている
- 怪我をして痛みを感じている
- 病気により痛みを感じている
よくあるのが足先や足裏、肉球の間に棘や石ころなどの「異物が挟まっている」ケースです。特に散歩で草むらや藪を歩いた場合に棘などが刺さるということがあります。アスファルトを歩く場合でも、石ころやガラスの破片などの異物が挟まることがあります。これらのケースは、犬が足をかばって歩いていたり、いつまでも同じ足を舐め続けていることで発覚することがほとんどです。
これらの動きが見られた場合、足をよく確認して、異物を取り除いてあげましょう。足に違和感を感じている場合、犬が触らせるのを嫌がることもあります。普段から足先を触らせることに慣れさせておくことも大切です。また、足のけがを防ぐためにも散歩の際には犬用シューズや靴下を履かせるのもよいかもしれません。
「爪が伸びすぎている」「巻き爪になっている」といった時にも犬は痛みや違和感を感じて、足をかばいます。爪切りは定期的に行い、日頃から犬の爪の状態を知っておきましょう。
人間と同じように足が長時間圧迫されることによる「痺れ」が原因となることもあります。この場合は時間を置けば治るため、大きな心配はいりません。同じ姿勢で寝ていた場合などは痺れている可能性が高いため、無理に動かさないようにしましょう。
考えられる病気
最も注意したいのが「怪我」や「病気」が原因となり足をかばっているケースです。
1.怪我
骨折/打撲/捻挫/靭帯断裂/肉離れ/脱臼
これらの怪我を生じている場合、犬は足をかばう仕草を見せます。ひどくなると病気や後遺症の原因となるため、自己判断せずに動物病院で治療を受けるようにしましょう。
2.椎間板ヘルニア
肥満や骨の老化、激しい運動が原因となり「椎間板」が損傷してしまう椎間板ヘルニア。椎間板ヘルニアは頚椎、胸椎、腰椎などで構成される脊椎に発症します。特にダックスフンドやパグ、ビーグルは注意が必要だといわれています。
この椎間板ヘルニアを発症している場合、神経麻痺や痛みが原因で足をかばったり、足を引きずる仕草をみせます。重度となると四肢がマヒしてしまい、排泄困難や半身不随を起こしてしまいます。
3.骨肉腫
骨に出来る悪性腫瘍「骨肉腫」。足をかばったり、引きずったりする病気の中で最も怖い病気だといわれています。骨肉腫となると犬は患部が腫れて激しい痛みを伴うだけでなく、悪性腫瘍による悪液質のため死亡率も高くなります。
進行のスピードが早く、骨肉腫が見つかった時には肺へ転移している恐れもあるのだそう。必ず動物病院で診断と治療を受けるようにしましょう。
他にも、足をかばっている場合には「前立腺腫瘍」「変形性関節症」「股関節形成不全」「関節リウマチ」「レッグペルテス病」などの病気が考えられます。死亡率の高い病気もありますので注意が必要です。
まとめ
犬が足をかばっている際には異物の混入や怪我が原因となる場合もありますが、命に関わる病気を患っている危険性もあります。「歩くのを嫌がる」「歩き方・座り方がおかしい」「足を痛がっている」「関節が腫れている」「元気がない」「痛がっている」「舐め続けている」・・・
これらの何らかの足をかばう仕草をしていた場合、軽く判断せずに必ず病院で診察を受けるようにしましょう。大切な愛犬を守るためにも、日頃から愛犬の動きには注意していられたらいいですね。