愛犬のおしっこに色が無い!臭いがしない!危険な病気のサインかも?

愛犬のおしっこに色が無い!臭いがしない!危険な病気のサインかも?

愛犬の尿が無色・無臭になってしまった場合、どのような病気を疑うことができるのか?可能性の高い3つの病気について、原因や治療法などをご紹介しています。

お気に入り登録
SupervisorImage

記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

犬の尿が無色・無臭!?

白いテリアとトイレシート

トイレシートでおトイレをさせている場合、愛犬の尿の量や色や臭いをチェックされているかと思うのですが、健康状態をチェックするためにも重要な要素であり、素人でも一目で異常に気付くことができます。

尿の異常は腎臓の異常?

元気もあり健康そうな愛犬が突然、無色・無臭の尿をしてしまったら、ほとんどの場合、腎臓の機能に異常が起きている可能性が高いです。
腎臓の機能に異常が起きてしまったことで正常な尿を作り出すことができなくなっているのです。

犬の尿が無色・無臭になってしまった場合、どのような病気を疑うことができるのでしょうか。

犬の尿の質が変わったら、どんな病気の可能性があるのか?

子犬とトイレシート

犬の正常な尿の色は淡い黄色であり、多少のアンモニア臭があります。

臭いの感じ方は飼い主さんによっても異なる場合がありますが、普段から尿の色や臭いをチェックされている方であれば、「いつも通りだな」と感じることができるのではないでしょうか。

毎日のことなので嗅ぎ慣れてくると、あまり強い臭いには感じない場合もあるかもしれません。

尿が無色になってしまう主な原因と病気

水をたくさん飲んだことによって尿が薄くなり、ほとんど色のない尿になってしまったり、無色になってしまうことがありますが、水をたくさん飲んだことが原因なのであればカラダに異常はないでしょう。

いくつかの病気が原因で尿の色が無色になってしまっている場合、腎臓の機能が低下している場合や他の原因によって正常な尿を作り出すことができなくなっている可能性があります。

  • 糖尿病
  • 副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)
  • 尿崩症

無臭・無色になる原因で多いのは腎臓病です。 そして、糖尿病やクッシングは腎臓の機能が問題なのではなく、糖尿病はおしっこに糖がふくまれているためお水を引っ張ってしまって多尿になりますし、クッシングはホルモンの影響が大元の原因で多尿になります。 また、尿崩症は、頭のホルモンを制御する部分が異常もしくは腎臓のうけとる側が異常になることが原因です。

犬の糖尿病

首を傾げるパグ

糖尿病を患ってしまった犬は大量の水を飲みます。無色・無臭の尿が出てしまうのは、大量の水を飲んだことによって尿が薄くなってしまったためです。

ごはんもしっかり食べ、お散歩もし、とても元気で健康そうなのに急激に痩せてしまったり、大量の水を飲む、多量の尿をするようになってしまったら、糖尿病のサインである可能性があります。

原因と治療法

糖尿病の原因の一つは肥満ですが、ストレス・ホルモンの異常・膵臓の炎症・遺伝・投薬などが原因となる場合もあります。

基本的な治療は、インスリンを打つ、という足りないインスリンを補う治療になります。その補助として、食事療法や、肥満もある場合はダイエットを組み合わせる場合もあります。

副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)

寝起きのトイプードル

副腎皮質機能亢進症を患ってしまった犬はホルモンの病気なので、そのホルモンの作用により多量の尿をしてしまい、そのせいで多量の水分を飲むようになってしまうと考えられています。その結果、無色・無臭の尿がみられるようになります。

尿が多量・無色になってしまうこと以外には、脱毛・過食・皮膚への色素沈着・元気がない・お腹が垂れ下がるなどの症状があります。

副腎皮質機能亢進症は、糖尿病などを併発してしまう可能性があり、注意が必要です。

原因と治療法

副腎臓皮質ホルモンが過剰分泌されてしまうことが主な原因です。副腎皮質ホルモンの大量投与・副腎の腫瘍・脳下垂体の腫瘍などがその原因となります。

過剰分泌されてしまう副腎臓皮質ホルモンの分泌を抑制するための投薬によって治療が行われます。

尿崩症

尿崩症を患ってしまった犬はホルモンの影響で、多量の尿をすることになり、そのせいで多量の水分をとるようになります。その結果無色・無臭の尿が出てきてしまいます。

原因と治療法

脳下垂体から尿を調整するためのホルモンが分泌されているのですが、遺伝によってそのホルモンをうまく分泌できない場合や、外傷や腫瘍のせいでうまく働かない場合、そのホルモンを受け取る側の腎臓に問題がある場合などがあります。

ホルモンを作り出すことができない場合や分泌や受け取る側に異常がある場合、尿崩症を患ってしまう可能性があります。

あまりにも多量にお水を飲む、多量の尿をするといった異常があればすぐに検査をうけることをお勧めします。

まとめ

お薬を飲むポメラニアン

犬の尿が無色・無臭になってしまう主な原因は、なんらかの病気が原因となっていることがあります。

普段から愛犬が1日にどれくらいの水を飲むのかをチェックし、あまりにも多くの水を飲むようになってしまった場合や尿が無色・無臭になってしまった、多量の尿をする場合には、なんらかの病気を発症してしまっている可能性が高く、早めに受診されることをおすすめします。

はてな
Pocket

ユーザーのコメント

  • 投稿者

    女性 こむぎ

    お外で排泄をさせているワンちゃんの場合は、この症状は気が付きにくいかもしれませんね。うちの犬はトイレシートでするので、色や量もわかりやすいです。また知り合いの犬は、たまたまトイレシートじゃないところにしてあったおしっこがキラキラ光って見えたため動物病院へ連れて行ったら腎臓の疾患が見つかったとのこと。
この記事を読んだあなたにおすすめ
合わせて読みたい

あなたが知っている情報をぜひ教えてください!

※他の飼い主さんの参考になるよう、この記事のテーマに沿った書き込みをお願いいたします。

年齢を選択
性別を選択
写真を付ける
書き込みに関する注意点
この書き込み機能は「他の犬の飼い主さんの為にもなる情報や体験談等をみんなで共有し、犬と人の生活をより豊かにしていく」ために作られた機能です。従って、下記の内容にあたる悪質と捉えられる文章を投稿した際は、投稿の削除や該当する箇所の削除、又はブロック処理をさせていただきます。予めご了承の上、節度ある書き込みをお願い致します。

・過度と捉えられる批判的な書き込み
・誹謗中傷にあたる過度な書き込み
・ライター個人を誹謗中傷するような書き込み
・荒らし行為
・宣伝行為
・その他悪質と捉えられる全ての行為

※android版アプリは画像の投稿に対応しておりません。