犬の尿が無色・無臭!?
トイレシートでおトイレをさせている場合、愛犬の尿の量や色や臭いをチェックされているかと思うのですが、健康状態をチェックするためにも重要な要素であり、素人でも一目で異常に気付くことができます。
尿の異常は腎臓の異常?
元気もあり健康そうな愛犬が突然、無色・無臭の尿をしてしまったら、ほとんどの場合、腎臓の機能に異常が起きている可能性が高いです。
腎臓の機能に異常が起きてしまったことで正常な尿を作り出すことができなくなっているのです。
犬の尿が無色・無臭になってしまった場合、どのような病気を疑うことができるのでしょうか。
犬の尿の質が変わったら、どんな病気の可能性があるのか?
犬の正常な尿の色は淡い黄色であり、多少のアンモニア臭があります。
臭いの感じ方は飼い主さんによっても異なる場合がありますが、普段から尿の色や臭いをチェックされている方であれば、「いつも通りだな」と感じることができるのではないでしょうか。
毎日のことなので嗅ぎ慣れてくると、あまり強い臭いには感じない場合もあるかもしれません。
尿が無色になってしまう主な原因と病気
水をたくさん飲んだことによって尿が薄くなり、ほとんど色のない尿になってしまったり、無色になってしまうことがありますが、水をたくさん飲んだことが原因なのであればカラダに異常はないでしょう。
いくつかの病気が原因で尿の色が無色になってしまっている場合、腎臓の機能が低下している場合や他の原因によって正常な尿を作り出すことができなくなっている可能性があります。
- 糖尿病
- 副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)
- 尿崩症
無臭・無色になる原因で多いのは腎臓病です。 そして、糖尿病やクッシングは腎臓の機能が問題なのではなく、糖尿病はおしっこに糖がふくまれているためお水を引っ張ってしまって多尿になりますし、クッシングはホルモンの影響が大元の原因で多尿になります。 また、尿崩症は、頭のホルモンを制御する部分が異常もしくは腎臓のうけとる側が異常になることが原因です。
犬の糖尿病
糖尿病を患ってしまった犬は大量の水を飲みます。無色・無臭の尿が出てしまうのは、大量の水を飲んだことによって尿が薄くなってしまったためです。
ごはんもしっかり食べ、お散歩もし、とても元気で健康そうなのに急激に痩せてしまったり、大量の水を飲む、多量の尿をするようになってしまったら、糖尿病のサインである可能性があります。
原因と治療法
糖尿病の原因の一つは肥満ですが、ストレス・ホルモンの異常・膵臓の炎症・遺伝・投薬などが原因となる場合もあります。
基本的な治療は、インスリンを打つ、という足りないインスリンを補う治療になります。その補助として、食事療法や、肥満もある場合はダイエットを組み合わせる場合もあります。
副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)
副腎皮質機能亢進症を患ってしまった犬はホルモンの病気なので、そのホルモンの作用により多量の尿をしてしまい、そのせいで多量の水分を飲むようになってしまうと考えられています。その結果、無色・無臭の尿がみられるようになります。
尿が多量・無色になってしまうこと以外には、脱毛・過食・皮膚への色素沈着・元気がない・お腹が垂れ下がるなどの症状があります。
副腎皮質機能亢進症は、糖尿病などを併発してしまう可能性があり、注意が必要です。
原因と治療法
副腎臓皮質ホルモンが過剰分泌されてしまうことが主な原因です。副腎皮質ホルモンの大量投与・副腎の腫瘍・脳下垂体の腫瘍などがその原因となります。
過剰分泌されてしまう副腎臓皮質ホルモンの分泌を抑制するための投薬によって治療が行われます。
尿崩症
尿崩症を患ってしまった犬はホルモンの影響で、多量の尿をすることになり、そのせいで多量の水分をとるようになります。その結果無色・無臭の尿が出てきてしまいます。
原因と治療法
脳下垂体から尿を調整するためのホルモンが分泌されているのですが、遺伝によってそのホルモンをうまく分泌できない場合や、外傷や腫瘍のせいでうまく働かない場合、そのホルモンを受け取る側の腎臓に問題がある場合などがあります。
ホルモンを作り出すことができない場合や分泌や受け取る側に異常がある場合、尿崩症を患ってしまう可能性があります。
あまりにも多量にお水を飲む、多量の尿をするといった異常があればすぐに検査をうけることをお勧めします。
まとめ
犬の尿が無色・無臭になってしまう主な原因は、なんらかの病気が原因となっていることがあります。
普段から愛犬が1日にどれくらいの水を飲むのかをチェックし、あまりにも多くの水を飲むようになってしまった場合や尿が無色・無臭になってしまった、多量の尿をする場合には、なんらかの病気を発症してしまっている可能性が高く、早めに受診されることをおすすめします。
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女性 こむぎ