犬アレルギーとその症状とは?
アレルギーには様々な種類がありますが、犬アレルギーというものも存在します。犬アレルギーとは、犬の毛、フケ、唾液などといったアレルギーの原因物質(アレルゲン)によってアレルギー反応が引き起こされ、咳や鼻水などの症状が出ることです。年齢や性別に関係なく発症し、今現在犬を飼っていて何ともなくても突然犬アレルギーになることもあります。
犬アレルギーの主な症状
犬アレルギーの症状にも軽度なものから重度なものまであります。
犬アレルギーの軽い症状
犬アレルギーの軽い症状は
- 咳
- 鼻水
- くしゃみ
- 目の充血やかゆみ
- 皮膚の炎症やかゆみ
などです。『軽い』とは言っても、止まらない鼻水やくしゃみ、かきむしりたくなるほどの目や皮膚のかゆみはつらいものです。これらは花粉症の症状と似ているのでそのつらさが分かる人は多いのではないのでしょうか。これらの症状が悪化すると重い症状に進行することもあります。
犬アレルギーの重い症状
犬アレルギーの重い症状は
- 下痢
- 呼吸困難
- めまい
- 吐き気や嘔吐(おうと)
- 動悸(どうき)
などです。重度になると症状が深刻になり、特に呼吸困難は、最悪の場合死に至ります。これらのアレルギー症状が出た場合は早めに病院へ行きましょう。
犬アレルギーの症状がでる原因
犬アレルギーの原因物質、つまりアレルゲンは、現在「Can f 1~Can f 7」まで7種類が見つかっています。『Can f(キャンエフ)』は犬の学術名で、そのあとの数字は見つかった順番の番号です。
7種類の中でもCan f 1が犬アレルギーのアレルゲンとして最もよく知られています。Can f 1は犬を飼育している家庭のほとんどで検出されますが、犬を飼育していない家庭で検出されることもあります。
主に犬の毛、フケ、唾液に存在し、犬の皮脂腺から分泌されるリポカリン(lipocalin)というたんぱく質から構成されています。犬アレルギーの人のおよそ半数がCan f 1に対するIgE抗体(アレルギー反応に関係する抗体)を持っていると言われています。
Can f 1は微細であるため、空気中に飛散しやすいです。一般的に犬アレルギーの一番の原因は『犬の毛』とされていますが、正確には犬の毛に付着したほこりや花粉、フケなどのアレルゲンがアレルギー症状を引き起こしています。
犬アレルギーの症状を抑えるための予防法
犬を飼う前に検査を
犬アレルギーを予防するためには、前もって犬アレルギーの有無を調べておくのが一番です。ですから、これから犬を飼いたいと考えているのなら、飼う前に家族全員でアレルギー検査を受けることをオススメします。
犬アレルギーの検査方法は
プリックテスト
皮膚の上にアレルゲン液を垂らし、その部分の皮膚を針で軽く刺して皮膚の中にアレルゲン液を入れ、反応を調べる皮膚テストです。針の方にアレルゲン液を付着させてから皮膚に刺す方法もあります。
RASTテスト
少量の血液を採取し、アレルゲンと反応させてアレルゲンに対する抗体(特異的IgE抗体)が検出されるかどうかを見る血液検査です。
が主流になっています。アレルギー検査は皮膚科、耳鼻科、アレルギー科、内科などで受けられます。子供の場合は、まず小児科で相談してみると良いでしょう。
犬を飼ってから犬アレルギーになってしまったら?
既に犬を飼っていて、これまで何ともなかった人が突然、犬アレルギーになることもあります。もし、自分や同居する家族が突然犬アレルギーになってしまったら症状の重さによっては、愛犬と一緒に過ごせなくなってしまうことも考えられます。
ですが、犬アレルギーの症状が軽い場合は家の中や愛犬を清潔に保つなどして、アレルゲンが体内に入るのを予防すれば、ある程度症状を抑えられるかもしれません。アレルゲンが体内に入るのを予防するために
- 犬のシャンプーやブラッシングを頻繁に行う
- 犬が出入りできる部屋を制限する(特に寝室には犬を入れない)
- こまめに手を洗う
- 毎日部屋の掃除を徹底して行う(HEPAフィルター付きの掃除機がオススメ)
- こまめに部屋を換気する
- 空気清浄機を設置する(HEPAフィルター付きの空気清浄機がオススメ)
- カーペットやクッションなどアレルゲンが付着しやすいものをなるべく置かない
などを日頃から心がけましょう。
犬アレルギーの治療法
犬アレルギーに限らず、アレルギーに対する特効薬はなく、治療法としては『対症療法』がメインとなります。対症療法と併せて、アレルゲンが体内に入るのを予防すると良いでしょう。また、効果は保証されませんが『減感作療法』というものもあります。
対症療法
対症療法とは、出た症状に合わせて薬で症状を抑える治療法です。あくまでも薬で一時的に症状を抑えるものであり、根本的に治すことはできません。
アレルギーの対症療法には
- 抗ヒスタミン剤
- ステロイド
- 気管支拡張薬
- 塗り薬、目薬、鼻スプレー
などが処方されます。皮膚科、耳鼻科、眼科、内科(子供の場合は小児科)、アレルギー科などへ行き、自分の症状や体質に合った薬を処方してもらいましょう。
減感作療法
減感作療法とはアレルゲンを少しずつ体内に取り入れて、アレルゲンに体を慣らしていく治療法です。低濃度のアレルゲンから始めて、徐々に濃度を高めていきます。『免疫療法』又は『脱感作療法』とも呼ばれます。
うまくいけば根治を目指すことができますが、数か月~数年にわたって通院する必要があります。長く通院しても効果が出る保証はありません。また残念ながら犬アレルギーにはあまり効果がないと言われています。
まとめ
犬が好きなのに飼えないのはつらいことです。しかし、犬を飼い始めてから自分や家族が犬アレルギーだと分かり、愛犬を手放すか飼い続けるかの決断を迫られることの方がつらいはずです。
ですから、これから犬を飼う予定があるのなら、前もって家族全員でアレルギー検査を受けることをオススメします。「アレルギー検査は受けていないけれど、何年も犬を飼っていて何ともないから大丈夫!」と考える飼い主さんもいるかもしれませんが、犬アレルギーは突然発症することもあります。
なので、犬を飼っていて自分や家族にアレルギーの症状が出た場合は、早めにアレルギー検査を受けてアレルギーの原因を特定しましょう。
ハウスダスト、ノミ、花粉などが原因であることもあります。もし、犬アレルギーであると判明した場合は、愛犬との生活を継続させながらアレルギーの症状を緩和する方法はないか、医師に相談しましょう。
犬アレルギーも重度になると命にかかわりますので、医師から犬を手放すことを勧められるかもしれません。犬アレルギーが原因でどうしても愛犬を手放さざるを得ない場合は、愛犬をかわいがり幸せにしてくれる次の飼い主を見つけて、愛犬が不幸な結末を迎えないようにしてあげてください。それが飼い主としての責任です。
ユーザーのコメント
女性 みお
最初の頃は、愛犬に舐められたり、愛犬の鼻先が皮膚に触れたりすると、その部分の皮膚が赤く腫れあがり、蕁麻疹のようにかゆくて。犬は人の口や鼻の周りを舐めたがるので、愛犬がを舐めようとしたときには、「かゆくなっちゃうから、本当にごめんね」と言って止めていました。
すると、「オテ」や「マテ」のしつけと同じで、繰り返すうちに「私には舐めてはいけない」と認識した様子です。嬉しくて、どうしても私にご挨拶をしたいときなどは、離れていても夫の方に駆けていき、私の分まで夫の顔を舐めまわすようになりました、笑!
不思議なことに、愛犬と一緒に暮らしていることで、私の場合は体が慣れたのか、今ではくしゃみが出ても、皮膚が赤く腫れあがることはなくなりましたよ♪
女性 ルル
20代 女性 Dan
女性 ポメ
40代 女性 トマト
現在犬を飼っていますが、猫に反応が出たとき確かに少し戸惑いました、犬に反応は出ていないとはいえいつか発症するかもしれないという心配はありましたが、あまり毛の抜けないミニチュアシュナウザーを飼うことに決めました。
落ち着く場所を作ってあげて、あまり移動をさせないようにして掃除もこまめにしています。
アレルギーのもとを極力減らすこと、飼い始めたら途中で手放すようなことはしたくありませんので、幸せに愛犬との生活を守るためできる限りの努力は必要ですね。
女性 colo
飼い主さんは、事前に血液検査で犬猫アレルギーを調べておくことで心構えもできると思います。花粉症と同じく急に発症するのがアレルギーです。甘く考えてはいけません。
私が血液検査をした時、犬アレルギーは出なかったのですが、寝不足などで体調が芳しくない状態で愛犬を抱くと蕁麻疹が出てしまうことがあります。普段はそういったことがないので、飼い主の体調次第で犬アレルギーが出てしまうこともあると思います。
お子さんが小さいうちなら、犬と一緒に暮らしていくことで体内に耐性ができ、その後犬アレルギーを発症しづらくなる例もあります。流行りのイタリアングレーハウンドは犬アレルギーが出にくく、賢い犬種なので小さいお子さんがいるご家庭でも安心して暮らせると思います。
30代 女性 ムース
また、同じ頃から、ハウスダストと寒暖差のアレルギー症状が出る様になり、同様に飼っていたハムスターへのアレルギー反応が起こるようになりました。
ハムスターは小さなガラス製のケースで飼っており、なるべく埃が出ない床材を使用していたので、普段は鼻がムズムズするぐらいでしたが、ハムスターは、あれで案外毛が抜ける動物。床材の掃除をしたり、ケースの清掃の際は、腕中に蕁麻疹のような赤い発疹が出て非常に痒く、鼻水やくしゃみが止まらなくなるのです。最後のハムスターが亡くなってから飼うのは断念しました。犬と暮らし始めて8年になりますが、今の所、愛犬が原因と思われるアレルギー反応は出ておらず、これについてはラッキーと受け止めています。
念のため、アレルギー検査を行なうというのは考え方として正しいと思いますが、体質の変化や加齢、また、日常的にアレルゲンが入ることで反応がはじまることがありますので、検査の数値が低ければ大丈夫というものでもないかと思います。
急に重篤な症状が出るケースもあるかもしれませんが、多くの場合、その人が持つしきいを超えた際に反応が出ます。普段から清潔にする、飼い主さん自身の免疫力(健康)に留意する等でコントロールしている人も多くいますので、悲観的になり過ぎず、目の前に愛犬がいるなら、なかよく付き合ってあげてほしいと思います。
40代 女性 こたろう
女性 わかめ
40代 女性 みな
1ヶ月位は何ともなかったのに最近咳 肌の痒みがたまにでます。咳は最近では毎日とまりません。
皮膚科に行って調べてもらったら犬アレルギーとの事でした。ショックでした。
最近は10日に1回ペースでシャンプーしてます。空気清浄機も検討中です。手放したくはないのであらゆる方法にトライするつもりです。
20代 女性 すず