わが家の愛犬は毎年2種類のワクチンを接種しています。
ほとんどのわんちゃんが、わが家の愛犬と同じように義務付けられているワクチンと任意であるワクチンの2種類を接種しているのではないでしょうか。
このワクチン、病気の予防法として当たり前になっていますが、当然リスクも付き物です。
老犬を飼われているみなさん、あなたの愛犬にどちらのリスクを優先させますか?
犬のワクチンについて
生ワクチンと不活化ワクチン
犬を病気から守るワクチンには「生ワクチン」と「不活化ワクチン」があります。
犬のワクチンでは、生ワクチンと不活化ワクチンを混ぜて使用する場合もあります。
生ワクチン
生ワクチンは生きた病原体を弱毒化させたもので、効果が早く現れ、長く持続します。体内で増殖するため、少ない接種回数で免疫を獲得することが可能です。
しかし弱毒化させているとはいえ、生きた病原体を接種するため健康状態によっては発病の危険性があります。
不活化ワクチン
不活化ワクチンは病原体を殺して無毒化したもので、効果の発現が遅く、持続期間が短いです。体内で増殖しないため十分な免疫を獲得するまで複数回の接種が必要になりますが、毒性がないので発病することはありません。
生ワクチンにも不活化ワクチンにも、それぞれメリットとデメリットがあるということですね。
ワクチンの種類
犬が接種するワクチンには「法律で義務付けられたワクチン」と「任意で受けるワクチン」の2種類があり、法律で義務付けられたワクチンは狂犬病ワクチン、任意ワクチンは混合ワクチンになります。
狂犬病ワクチン
狂犬病ワクチンは文字通り狂犬病を予防するためのワクチンです。
狂犬病は1957年以降日本国内での感染報告はありませんが、人にも感染する人畜共通感染症で、発症すると死亡率100%と言われている恐ろしい病気です。
日本では生後91日以上の犬に狂犬病ワクチンを接種して市区町村へ登録することと、その後も1年に1回接種することが法律で義務付けられています。
混合ワクチン
混合ワクチンは犬がかかりやすい何種類かの病気を同時に予防するためのワクチンです。任意で受けるワクチンですので、飼い主さんの判断で接種するかを決められます。
子犬期に2~3回接種し、以降は1年ごとの接種となります。
犬のワクチン接種はリスクもある
ワクチン接種によって病気を予防することができますが、リスクもあることを忘れてはいけません。
また、先程触れた副作用が起こる可能性も低いとはいえ、ゼロではありません。特に老犬は体力や抵抗力が低下しているため体への負担が大きくなりますし、副作用も起こりやすくなります。
ワクチンの副作用について
稀に犬のワクチンによって副作用が出ることがあり、その症状は軽度なものから生命に関わる重篤なものまであります。
- 軽度:発熱、元気がない、食欲不振など
- 中等度:顔や首まわりの赤みや腫れ、嘔吐や下痢など
- 重度:アナフィラキシー反応(呼吸困難など生命に関わる危険あり)
これらの症状はワクチン接種後、数分~3日以内に出ます。万が一の副作用に備え、1日犬の様子が見られる日の午前中にワクチン接種するのが望ましいですね。
老犬へのワクチン接種におけるアドバイス
老犬は寝たきりであったり足腰が弱っていることが多いため、若い犬に比べて外へ出る機会が少なくなります。外へ出る機会が少なければ病気の感染源に触れる機会も少なくなりますから、そのことも踏まえてワクチンの接種をどうするか判断を。
混合ワクチンは接種しないか単体ワクチンを
混合ワクチンは狂犬病ワクチンよりも体への負担が大きく、副作用も出やすいと言われていて、ワクチンの数が多いほど副作用のリスクも上がります。ですから、老犬には副作用の少ない単体ワクチンを接種するのが良いかもしれません。
また、動物病院で抗体検査をして抗体が残っていればワクチン接種しないという選択肢もあります。
狂犬病ワクチンには免除制度があります
狂犬病ワクチンの接種は法律で義務付けられていますが、例外として接種が免除になる場合があります。
例えば
- 以前に狂犬病ワクチンの接種後、副作用が出た場合
- てんかんなどの神経症状の病気を持病に持っている場合
- 老齢や病気のためワクチンを接種することが逆に生命の危険を伴う場合
- 妊娠中である場合
などです。
老犬で狂犬病ワクチンの接種による体への負担が心配な場合は獣医師に相談しましょう。獣医師の判断により狂犬病予防注射猶予証明書を発行してもらえれば、役所に申請することができます。そうすると、その年度の狂犬病ワクチンの接種は免除になります。
ワクチン接種しない場合の注意点
老犬の体への負担などを考慮してワクチン接種しない場合、どうしても病気の感染リスクは上がります。そのリスクを下げるために、病気の感染源となる他犬の排泄物がある草むらや犬が集まる場所へ行かないようするなどの配慮が必要です。
どちらのリスクを取るかは飼い主次第
飼い主さんは怖い病気から愛犬を守るためにワクチン接種を受けさせるわけですが、愛犬が老犬である場合はワクチン接種による体への負担も心配になりますね。けれども、ワクチン接種しなければ病気に感染するのが怖い…。結局は、ワクチン接種によるリスクを取るか、病気に感染するリスクを取るかということになります。
老犬といっても健康状態や飼育環境やお出かけの頻度などそれぞれ違います。ドッグランやトリミングサロンなどを利用する場合はワクチン接種の証明書が必要になることが多いです。また、ワクチンを接種したからといって100%病気を防げるわけではありません。
飼い主さんはこれらのことも考慮に入れて、ワクチン接種のリスクと病気感染のリスクどちらを取るのが愛犬にとってベストであるのかよく考えて判断をしましょう。
ユーザーのコメント
50代以上 女性 匿名
30代 女性 匿名
女性 ゴン吉
狂犬病ワクチンの方は高齢ということから免除してもらっています。
50代以上 女性 匿名
去年狂犬病ワクチンを接種したあと凄く体調崩して、何となく尾を引いてます?
今年獣医師さんに相談したのですが、一度連れて来ないとワクチンを射たなくて良いと言う証明書は出せないと言われてます?
足腰も弱く散歩も行けず、うんちは家の中ですることも有るようになった犬なのに、車で20分の距離はとても連れて行けない?
獣医師さんが証明書出せるのは6月いっぱいだそうで今凄く悩んでます?
連れて行って車のなかで何か有ったらどうするんだよと思ってます(*_*)
50代以上 女性 匿名