犬の寄生虫問題はペットを飼っている人ならペットのためにしてあげる対策のひとつですよね。
大切なペットが苦しむ姿は誰も見たくありません。
まずは犬に寄生する代表的な寄生虫を3種類紹介します。
ノミ・ダニ・フィラリアとは?
ノミ
犬の体表に寄生する代表的な外部寄生虫です。ノミが犬の体に寄生してしまうと皮膚炎やアレルギー皮膚炎を起こす可能性があります。多数寄生すると小型犬では吸血によって貧血につながったり、ノミが媒介して発症する病気も存在します。
また、ノミは犬だけでなく人間も咬むことがあるため皮膚炎を起こす事があると言われています。
ダニ
こちらも外部寄生虫の一種で、種類は2万種類以上と言われています。主に犬に寄生するダニの種類は「マダニ・ニキビダニ・ヒゼンダニ・耳ダニ」です。それぞれ寄生部位も違えば、及ぼす影響も違います。
特にマダニは人間にも移る可能性があります。
フィラリア
蚊を媒介して心臓に寄生する内部寄生虫です。ミクロフィラリアといわれる幼虫の状態で感染して犬の心臓で成長します。世に出ているフィラリア駆虫薬は幼虫しか駆除できないため、あらかじめの予防がとても大切になります。
症状が表れるまで数年要し、運動後でもないのに息が荒かったり、ゼーゼー言うようになるのが初期症状です。それからお腹に水が溜まるようになって臓器が圧迫されて食欲不振になったり、散歩に行きたがらないほど元気がなくなったり、嘔吐、貧血、血尿と重篤な症状が表れ、臓器は機能不全に陥って死に至る恐ろしい寄生虫です。
レボリューションとアドボケート
今回紹介するレボリューションとアドボケートはよく似ている駆虫薬だといわれていますが、それぞれ違った特徴があります。
まずはなぜ似ているといわれるのか、共通点から紹介します。
▼レボリューション
▼アドボケート
2つの駆虫薬の共通点
フィラリア・ノミ・回虫・鉤虫以外の寄生虫も駆虫出来るオールマイティな薬
2つ以外の駆虫薬はフィラリアだけだったり、ノミ・ダニだけだったり、駆虫できる範囲が狭いので複数の駆虫薬を投与する必要があります。
それに対し、レボリューションとアドボケートは1つで幅広い駆虫効果があります。
薬液を皮膚に垂らして投薬する経皮投与
駆虫薬には錠剤や注射などのタイプも存在しますが、錠剤は薬を飲むのを嫌がる子にはストレスですし、注射も好きな子の方が少ないでしょう。
レボリューションとアドボケートは液状になっているので、月に1回犬が舐めることのできない部位(一般的に首とされています)の皮膚に直接垂らすだけなので、飼い主さんでも簡単に投与することができます。
ただ、投与してから2日間はシャンプーできないので、もしシャンプーが必要なら投与前にすると良いでしょう。
ジェネリック薬がない
他の駆虫薬ではジェネリック薬が登場している薬もあるのですが、レボリューションとアドボケートに関しては存在しません。
マダニは駆虫できない
レボリューションとアドボケートに共通している唯一といえる欠点が”マダニは駆虫出来ない”という事です。
※マダニとは?・・・皆様が想像しているカーペットや畳に住むようなダニとは違います。普段は植物の葉っぱの先などに身を潜めており、動物が直接植物に触れた時にうまく乗り移り、動物の皮膚を吸血する寄生虫です。
薬品以外のマダニ対策
しかしマダニだけだったら駆虫薬に頼らなくても、他にも予防する方法はいくつかあります。
- 散歩時、草むらに行かないようにする
- 屋内外の環境を清潔に保つ
- ペットの寝床や毛布を洗うときは、60℃のお湯で10分間洗う
- 光に当てると卵や幼虫の死亡率が高まると言われている為、直射日光で日干しする
など、私たち飼い主にも出来ることはたくさんあるのです。
レボリューションとアドボケートはどちらがいいの?
共通点の多いレボリューションとアドボケートですが、やはりそれぞれに異なるメリット・デメリットがあるのです。
ここでは2つを比較してみました。
レボリューション
- 「Pfizer」というメーカーの駆虫薬で知名度も高い
- フィラリア、ノミ、回虫、耳ダニを予防できる
- アドボケートに比べて安価
- 副作用の報告もある(本剤との因果関係は不明ですが、死亡例も報告されています。)
アドボケート
- 「Bayer」というメーカーの駆虫薬で、レボリューションに比べて知名度は低い
- フィラリア、ノミ、回虫、鉤虫、と幅広く予防できる
- 他の駆虫薬と比べて高価(個人輸入だと安く買える裏技もあるらしい)
- 今のところ副作用の報告はない
ペットや飼育環境に合った駆虫薬を!
今回ご紹介した駆虫薬の他にもたくさんの駆虫薬が存在します。
愛犬の種類や性格によって相性の良い駆虫薬を獣医さんに相談してみるのも良いでしょう。
また、飼育している環境によっても必要な予防もあれば、そんなに重視しなくてもよい予防もあると思います。
レボリューションとアドボケート以外の駆虫薬
フロントラインプラス
皮膚に直接薬液を垂らすタイプのノミ・マダニ・シラミ・ハジラミに特化した駆虫薬です。
コンフォティス
錠剤タイプのノミ・マダニに特化した駆虫薬です。
カルドメック
チュアブルタイプのフィラリアに特化した駆虫薬です。
これらを組み合わせて予防するのももちろんひとつの手です。
調べてみると、フィラリアの駆虫薬はレボリューションとアドボケート以外に皮膚から投与できるものはないようです。
愛犬にも飼い主自身にもストレスなく、家庭家庭に合ったものを選んで、寄生虫から大事な愛犬を守りましょう!
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30代 女性 匿名