犬のおしっこの色について
排泄(尿)
犬の正常なおしっこの色は黄色で透き通っています。おしっこの出る仕組みとしては、まず、おしっこは左右の腎臓という臓器で血液から生成され、尿管を通り膀胱に蓄積します。さらに排尿時には膀胱から尿道を通り、男の子の場合はペニスから、女の子の場合は膣の中にある尿道の開口部から排尿されます。
ところが、これらおしっこの通り道にトラブルがあるとおしっこが目に見えて濁り、匂いもきつくなることがあります。もっとも匂いだけの判断は中々難しい場合が多いですし、正常な犬においても脱水などでおしっこが濃い場合は匂いが臭い場合があります。病気か否かの判断は、匂いの異常に加えおしっこの濁りを伴っているかどうかが大変重要です。
関連する病気について
膀胱炎などの細菌感染
おしっこを蓄える膀胱、もしくは通過である尿道などに細菌感染が起こり、炎症産物や細菌によってガスなどが発生します。
尿石症
膀胱内で体質、食事、膀胱炎などの影響でおしっこのpHが変化することでおしっこに結晶ができ始めた状態です。
前立腺炎
男の子に限りますが、おしっこの通路の途中に前立腺があり、細菌感染などを起こすことで発生します。
子宮や卵巣、膣の炎症
おしっこに影響することは少ないですが、ないとは言えません。女の子の生理に関するおしっこの濁りは正常でも見られる場合があります。
脱水などにより尿が膀胱内に長時間溜められているケース
何かしらの体調不良を起こし、おしっこの産物が減少もしくは膀胱内でのおしっこが蓄積され起こる症状です。
応急処置
排泄の様子やおしっこ(尿)をしっかり観察する
まず、おしっこの回数がいつもより多くないかどうか、そして可能てあれば、おしっこがどのような感じで濁っているのかを確認してみて下さい。
注目すべき点は全体的にまんべんなく濁っているか、出始めのおしっこが濁っているのかということです。細かいことですが、動物病院に行かれた際に診断の一部になります。
十分に飲水させる
飲水を十分にさせることは重要です。通常、感染などが起因している場合は、細菌が生成した毒素などが体に影響を及ぼす可能性があります。飲水を十分にさせ、毒素を希釈し、感染の原因になっている細菌をおしっこと一緒に排泄を促す為にしっかり水分補給をさせて下さい。
飲ませるお水は可能であればイオンバランスがとれたものがベストです。水道水でも問題はありません。ただし、ミネラルウオーターのように、ミネラル分が極端に多い飲料水を与えるのは控えましょう。感染を起こしている場合は結石などのリスクがあります。
陰部を舐めさせないようにする
陰部を舐める仕草が認められる場合は、二次的な外傷のリスクがありますのでエリザベスカラーなどで舐めないようにして下さい。
陰部の周囲をキレイにする
汚れがある場合、陰部の周囲を水道水もしくは犬用のシャンプーなどでキレイにして下さい。
実際に愛犬のおしっこの色をチェックしてみた
愛犬ココアの排泄(尿)は毎回キレイな黄色で匂いも一般的で健康な状態です。排泄のパターンとしては朝や食事後やお散歩時などに良くします。回数は1日5回位です。食事管理(水分補給)・ストレス解消・休息のバランスを出来るだけ心がけて健康な状態を維持していきたいです。
まとめ
犬のおしっこの色の異常の時の病気と応急処置についてご説明させ頂きました。これから、ますます暑い日が続いて体調不良になりやすいと思いますので、しっかり愛犬の体調管理や排泄の観察をしていきたいと思います。また、排泄の異常がありましたらすぐに病院に行くことをオススメ致します。