愛犬が吐いたら、嘔吐物を観察してみる
犬は吐きやすい生き物です。
我が家の愛犬のプシュケは一時期よく吐いていました。
それは決まって朝方で、「ゴゴッゴゴッゴゴッ」とポンプを汲み上げるような音を立てて、出した瞬間に吐き出した吐瀉物は透明の泡でした。
が、実はこの場合はそこまで心配はいらないんです。
なぜなら元々ワンコは他の動物よりも吐きやすい生き物だからなんです。
出されたフードを一気にガツガツと食べてしまい、未消化だったために食後すぐに吐いたりする事はよくあるし、中にはその吐いた物を食べてしまうことも珍しくありません。
逆に先程お話ししたプシュケの白い泡、または黄色い液体を吐くのは、起床時や食前に空腹のために胃液が逆流してしまって吐く場合であり、また散歩をしている時に道端に生えている草を食べて吐くこともよくあります。
なので、このように吐く=全てが病気という訳ではありませんのでご安心下さい。
では一体どのような吐瀉物なら注意が必要なのでしょうか?
吐瀉物からウンチの臭いがする
よく茶色い物を吐き出した場合ですと、直前にフードを一気食いして未消化のまま嘔吐したものとされていますが、もし直前に食事をしていた訳でもなく吐き出してしまったら念の為に吐瀉物の匂いを嗅いでみて下さい。
もし便の匂いがする場合、腸に問題がある可能性があります。その他に下痢、発熱、痙攣などがあれば更に注意が必要です。
血が混ざった吐瀉物
もし嘔吐物の中に血液が混じっていたら、胃の病気の可能性があります。
具体的に言うと、びらん、潰瘍、腫瘍などの病気ですが、もし吐瀉物がコーヒーのような色だったら特に要必要です。それは時間のたった血液の色なので重い潰瘍や腫瘍が疑われるからなんです。
注意すべき吐き方や心配な病気
では次に、比較的よく吐きやすい生き物とされるワンコではありますが、その吐き方の中で注意しなくてはいけない場合について説明したいと思います。
短時間で繰り返し吐く
もし短いサイクルで何度も吐いてしまっている場合は、薬物などによる中毒の可能性が否定できません。
ですのでワンコが通る場所や家中や部屋などをくまなくチェックして、殺虫剤や農薬などの化学薬品を置いていないか確認して、もし置いてあった場合は、それらをワンコがいじった形跡がなかったかみて下さい。
そしてもし形跡を確認したら、すぐに動物病院へ連れて行ってあげて下さい。またその薬剤を一緒に持って行く事も忘れないようにしましょう。
食べていないのに何度も吐く
ワンコが特に何も食べていないのにも関わらずゲーゲーと吐きつづけてしまっている場合は要注意です。
何故ならこれは空嘔吐(カラオウトと呼びます)という、嘔吐の中でも最も危険な症状だからなんです。
更にこの場合ですと、肝炎や腎炎に膵炎、子宮蓄膿症、異物による腸閉塞といった命にかかわるような病気を患っている可能性が高いとされているので、この場合も早急に病院へ連れて行って下さい。
吐いた後グッタリしている
我が家の愛犬もですが、通常ワンコが嘔吐したとしてもケロッと何事もなかったかのように、いつもと変わらず元気に動き回っているので心配する必要はありませんが、もし嘔吐した後にグッタリとして元気がなくなっていたり、何かいつもと違うなというような異変を感じたら何らかの病気が隠されている可能性があるので注意が必要です。
その場合は念の為に嘔吐物の色などを調べ、早めに動物病院に連れていきましょう。
まとめ
比較的ワンコは動物の中でも吐きやすいとされているので、食事の一気食いや空腹、散歩中に草を食べた時に吐き出す分には、そこまで心配する事はありません。
しかし、吐瀉物からウンチの匂いがしたり血液が混ざっていたり、また吐き方や吐いた後の様子がおかしいようなら早急に病院へ連れて行ってあげるようにしましょう。