犬がおしり歩きをする理由①:かゆみを感じている
座りながらお尻を地面にこすりつけて歩く『お尻歩き』という行動を犬がするときは、ほとんどの場合お尻になにか異変を感じているといえます。よくある理由としては『かゆみを感じている』ことが多いです。
例えばトリミングをしてお尻周りの毛を剃ったり短く切ったりするとお尻がチクチクヒリヒリしやすく、かゆみをとるためにお尻を地面に擦ることがあるのです。
また、アレルギー反応がでたり乾燥などの皮膚トラブルが起きたりしているときにもかゆみを感じやすくなりますので、お尻歩きをしてかゆみをとろうとすることがよくあります。
犬がおしり歩きをする理由②:おしりに違和感を感じている
犬がお尻歩きをするときはかゆみ以外にもなんらかの違和感を覚えていることが多いといえます。ウンチがお尻にくっついていて気持ち悪い、といったことがあるとお尻の違和感を取り除こうとしてお尻歩きをすることがよくあるそうです。
もし愛犬がお尻を何度も気にしているのでしたら何かがくっついている可能性がありますのでお尻の周りを確認してあげてくださいね。
犬がおしり歩きをする理由③:肛門腺が溜まっている
『肛門腺が溜まっていてお尻が気持ち悪い』という理由でお尻歩きをすることもあります。犬のお尻には『肛門腺』と呼ばれるものがありそこから分泌物が出ています。
そしてその肛門腺に分泌物が溜まってしまうと犬はお尻が気持ち悪くなり、違和感を何とかしようとお尻をこすり付けながら移動することがあるのです。
大型犬や中型犬はウンチをしたときに肛門腺の分泌物が一緒に排出される場合が多いのですが、小型犬はウンチをしても一緒に肛門腺の分泌物が排出されにくいことがあります。定期的に肛門腺を絞って分泌物を取り除いてあげる必要があります。
ちなみに肛門腺に分泌物が溜まった状態が続くと『肛門嚢炎(こうもんのうえん)』といったおしりの病気を発症してしまう可能性が高くなってしまいます。ですので2、3週間に一度は肛門腺を絞ってあげるのがベストとなります。
肛門腺の絞り方は肛門の周りを時計の4時と8時の方向からもみほぐしながらクイッ!とつまむようにして分泌物を絞り出すのですが、肛門腺を絞るのはコツが必要となり上手く分泌物を絞り出せないと肛門腺が詰まったり分泌物が溜まった状態のままとなり病気を発症してしまう可能性があります。
ですので、なるべくトリミングサロンや動物病院で肛門腺を絞ってもらうことをおススメします。
犬がおしり歩きをする理由④:病気になっている
お尻歩きは病気のサインになっていることもありますので、「最近愛犬がお尻をよく擦っている」と感じた場合は病気の可能性を疑った方がいいといえるでしょう。では、頻繁にお尻を擦りながら歩くときにはどういった病気になっていることが多いのでしょう。
- 肛門嚢炎
- 肛門まわりの炎症
- 腫瘍
- 皮膚炎
などの病気を発症している場合がよくあるそうです。皮膚炎などの目に見えるものは愛犬の体を観察すると発見することができますが、腫瘍などのできものはおしりの中にもできることがあり外からは見えない場合があるのでなかなか気づきにくいといえます。
ですので、他にも病気のサインとしてお尻歩き以外の行動や仕草をしていないかよく観察することが大切といえます。
- 頻繁にお尻を舐める
- お尻を気にする素振りをする
- ウンチをするときどこか様子がおかしい
などの姿を見かけたときは何かしらの病気になっている可能性が高いといえますので少しでも気になるのでしたら病院に連れて行ってあげてくださいね。
また、寄生虫に感染しているケースも考えられます。
お尻歩きをする以外に……
- お尻からひも状の白いものが出ている(寄生虫が出ている)
- ウンチに白いものが混じっている
- 下痢をすることが多い
といった症状がみられる場合は寄生虫に感染している可能性が高いといえますので、すぐ病院へ連れて行ってあげる必要があるといえるでしょう。
まとめ
犬がお尻歩きをするときはお尻に何かしらの違和感を感じているといえるでしょう。愛犬がたまにお尻歩きをする場合はおそらく一時的にかゆみや違和感を感じているのかもしれませんね。
もし頻繁にお尻を気にしたり地面にお尻をこすりつけながら歩くのでしたら、肛門腺が溜まっていたり病気を発症していたりする可能性が高いといえます。お尻の異常を放っておくと悪化してしまう危険性がありますので少しでも気になったら早めに病院に連れて行ってあげることをおススメします。