犬にチョコは危険
今回は犬がチョコを食べると起こる超危険な症状をご紹介していきますが、その前に、犬にチョコは本当に危険なのかについてお話しします。
結論から言ってしまうと、犬がチョコを食べると危険であるという話は、本当です。しかし、最近の研究によると、一欠片であったり、少し舐めてしまったりと、ほんの少し誤飲してしまった程度であれば、死に至るほどの危険性はないとされています。
しかし、やはりこれは程度の問題であり、1匹1匹、犬によってチョコレートへの耐性は異なります。中には、チョコを食べてもまったく問題ない、症状が起こらないという犬もいますが、このケースはごく稀です。反対に、少し舐めただけで中毒症状が引き起こされるケースも報告されています。
これらのケースから見て、愛犬がチョコに対して、どの程度の耐性をもっているのかわからないため、少しであってもチョコを食べさせたり舐めさせたりする行為はやめるべきでしょう。
犬がチョコを食べたら注意したい症状3選
犬にチョコは危険な食べ物であるということを再度、確認していただいたところで、早速本題に入ります。犬がチョコを食べると中毒症状が起こるという話は有名です。嘔吐や下痢といった症状が一般的に初期症状とされていますが、チョコを食べることによって引き起こされる『超危険な症状』とは、いったいどのような症状なのでしょうか。
1.痙攣
チョコを食べてしまった際に、引き起こされる重篤な症状の1つに痙攣があります。中毒症状が重症化するまでの時間も、犬によって差はありますが、1~6時間ほどで症状を発症する犬が多いようです。
痙攣とは、体がぶるぶると震え、震えが止まらなくなってしまう症状を指します。中には意識を失ってしまったり、白目を剥いてしまう犬もいるため、明らかに普段とは異なる症状であることがわかるでしょう。
2.不整脈
重症な中毒症状として、不整脈も挙げられます。いつもより呼吸が荒くなったり、異常にゆっくりと深呼吸をしていたりと、明らかに呼吸の速度や深さ、荒さが目立つ場合は、不整脈を引き起こしている恐れがあります。
これは心臓に対して、チョコレートに含まれるテオブロミンが強い興奮作用を引き起こしていることが理由です。テオブロミンはカカオに含まれている成分のため、カカオが含まれている量が多ければ多いほど危険です。
3.昏睡状態
チョコレートを食べてしまい、昏睡状態に陥ってしまうケースは多く報告されています。この場合、その後死に至る事例も多いため、非常に危険な症状と言えます。
昏睡状態に陥る原因としては、やはりチョコレートを食べてしまった量が非常に多いケースが大半です。特に小型犬は体が小さく、毒素が体に回りやすいこともあり、影響が非常に大きいです。
一般的に症状が起こるのは1~6時間程度という話がありましたが、あくまでもこれは一般的なケースです。チョコレート中毒は、毒素を犬の体が排出しにくい構造であることが原因で引き起こされるため、24時間は様子を見る必要があります。
中毒症状が起きた場合の対応
もしも愛犬がチョコを誤って食べてしまい、中毒症状が起こった場合、飼い主としてどのような対応を取るべきなのでしょうか。
まず始めに、かかりつけの病院に電話で相談してください。電話をせずに連れて行ってしまうと、診察ができない可能性や待ち時間が長くなる可能性があり、事態が悪化してしまう懸念があります。そのため、まずは電話で確認を取る必要があります。
次に、状況を把握することが大切です。愛犬がどのような症状を引き起こしているのか、またどのようなチョコをいつ、どのくらいの量摂取してしまったのかを目もしておく必要があります。獣医さんもこれらの情報を基に、症状や状態から治療法を変更する場合があるからです。
その後は獣医さんが適切な治療をできる限り施してくれるため、飼い主としてできることはここまでです。また、板チョコ1枚分など、多量摂取してしまった場合は、その時点で電話で相談しておくべきでしょう。
まとめ
チョコは多量摂取してしまうことで、死に至る危険性のある怖い食べ物です。「少しだけなら…」と軽い気持ちで舐めさせてしまったことで、愛犬が昏睡状態に陥ったケースもあります。飼い主がチョコを与えないことはもちろん、誤飲にも注意を払い、もしも誤食してしまった場合は、速やかに対応してください。